大阪府にお住いの48歳男性(流通・小売系:食料品)が2021年8月頃に読んだ『日本史は逆から学べ~近現代から原始・古代まで「どうしてそうなった?」でさかのぼる』のレビューをご紹介します。
本書の概要や内容をわかりやすく要約してまとめておりますので、書籍を読んで学んだことや感想、評価や口コミが気になっている方は参考にしてください。
『日本史は逆から学べ~近現代から原始・古代まで「どうしてそうなった?」でさかのぼる』を購入したきっかけ
歴史に興味を持ち始めいろいろな本を探していましたが、この本は歴史をさかのぼって書かれているもので面白そうだと思い購入しました。
学校で習う歴史は縄文時代あたりから教えてもらいますが、あまりにも昔過ぎてピンとこないですが、今の生活の元になる現代史からスタートしていますので、内容について想像しやすいかなと思います。
学生時代に習った事や今まで読んできた本とは逆のパターンになるのでどのような理解の仕方になるか興味もありました。
『日本史は逆から学べ~近現代から原始・古代まで「どうしてそうなった?」でさかのぼる』の概要
戦後の経済成長、民主化。第二次世界大戦~日清戦争。戦争が起こる原因や社会的な背景やそれに対して政府の政策への不満。
このような経緯があって戦争につながったと丁寧な説明がされています。
江戸時代~戦国時代は主に改革について。世の中の動きや幕府の政策、この改革によってどのように変わっていったのか。
戦国時代から天下統一するまでの経緯について書かれています。
戦国時代~平安時代については、武士による政治がスタート戦国時代に突入。平安時代~旧石器時代は、石器時代の暮らしから力のある豪族の出現、仏教による政治への影響。
過去にさかのぼって何が原因でこのようなことになったのか詳しく説明されています。
『日本史は逆から学べ~近現代から原始・古代まで「どうしてそうなった?」でさかのぼる』の基本情報
基本情報
- 出版社:光文社
- 著者:河合敦
- 定価:本体780円+税
- 発行年月:2017年08月08日
- ページ数:288ページ
- ISBN:978-4-334-78727-1
- 言語:日本語
- 公式サイト:https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334787271
『日本史は逆から学べ~近現代から原始・古代まで「どうしてそうなった?」でさかのぼる』の目次
目次
- 第一章 近現代 幕末
- 第二章 江戸時代 戦国時代末期
- 第三章 戦国時代 平安時代末期
- 第四章 平安時代 旧石器時代
『日本史は逆から学べ~近現代から原始・古代まで「どうしてそうなった?」でさかのぼる』のYouTube(ユーチューブ)
『日本史は逆から学べ~近現代から原始・古代まで「どうしてそうなった?」でさかのぼる』についてYouTube(ユーチューブ)でわかりやすく解説してくれている動画がないか調べてみました。
残念ながら本書を紹介しているYouTubeチャンネルはなかったため、本ブログにて要点をまとめてお伝えできればと思います。
『日本史は逆から学べ~近現代から原始・古代まで「どうしてそうなった?」でさかのぼる』から学んだことの要約とまとめ
『日本史は逆から学べ~近現代から原始・古代まで「どうしてそうなった?」でさかのぼる』から私が学んだポイントは大きく3つの内容です。
私が学んだこと
- 戦後の経済成長
- 第二次世界大戦と社会の動きについて
- 江戸時代の改革~幕末について
日本の歴史について現代史からスタートし、過去にさかのぼって何が原因なのか経緯が説明されています。
内容としては戦争や改革や政権の移り変わりなど、世の中が大きく変わるような出来事が中心です。
学生の時に学んだ日本史は年号など「暗記する」という感じで勉強しましたが、世の中の出来事はこのようなことが原因で起こっているという事が一つのつながりとして説明されているので非常に分かりやすかったです。
現在では考えられないことばかりなので理解することが難しい部分もありますが、歴史に興味を持つきっかけになる本だと思います。
戦後の経済成長
戦後の壊滅した状態から経済の回復、成長できた背景にはアメリカのバックアップがあったからだと書かれています。
きっかけになったのは1950年の朝鮮戦争で、アメリカがこの戦争に軍事介入し、多くの兵士が出兵しました。
アメリカ軍は、日本企業に対して多くの物資を注文しました。
このような需要が日本に好景気をもたらし、これが約三年間続きました。
翌1951年以降日本政府は造船や鉄鋼に資金を投入し工場の建設や最新機械の導入など大規模な設備投資をされ、良い品を大量生産できるようになりました。
またアメリカ企業の技術革新の成果を導入するなど、さまざまな支援がありました。
1ドル360円という固定相場も輸出を急速に拡大できた要因です。
なぜ敗戦国にここまでの支援をするのか疑問に思いましたが、ソ連との冷戦によるものが原因でした。
東アジアでは中国、北朝鮮の社会主義化を危険視したアメリカは日本を西側陣営の防壁にしようと考えました。
これにより、当初日本を占領下に置く方針だったのが正反対の方向に進みました。
戦後の歴史を見ると東西冷戦が関わっていることが多くあり、もし冷戦がなければ日本の将来が大きく変わっていたのだなと思いました。
第二次世界大戦と社会の動きについて
日中戦争の泥沼化が大きな原因だとされています。
学生の時に第二次世界大戦、日中戦争、太平洋戦争の違いがよく分かりませんでした。
この本では「日中戦争」に焦点を当てています。
日中戦争の話については、1894年の日清戦争までさかのぼり、そこから中国の領土問題とその時代の政党政治に対する国民の不満について書かれています。
長引く不景気などの社会的背景や策を講じない政府に対しての不満により軍部に国民の支持が集まる。
軍部の暴走により満州事変、日中戦争へと繋がっていく。
政府より軍部のほうに力があるのか、国民の後押しがあって暴走したのか。
今の時代では考えられないなと思いました。
江戸時代の改革~幕末について
江戸幕府の衰退については、黒船の来航と幕府の対応が大きな原因だと書かれています。
天皇をはじめ多くの大名たちが反対したにもかかわらず、不平等条約を受け入れ、開国したことが幕府の瓦解を早めました。
ぺリーの来航以降、国内では幕府に対しての不満が高まり、尊王攘夷運動が盛んになりました。
その後薩摩と長州が手を組み、尊王攘夷から「倒幕」という方向に進みました。
なぜ薩摩や長州が力を持ったかというと藩政改革が成功したことと、幕府の天保の改革が失敗に終わり「倒幕運動」を制止しきれなかったことが大きな要因。
江戸時代に行われた主な改革を遡って説明されていますが、大きな飢饉が原因で一揆がおこりその立て直しとして改革が行われています。
三大改革についての説明もされていますが、内容が極端に偏っていて農民救済に重きを置く場合もあれば、商人を優遇される時代もあります。
その反面民衆に対して規制が厳しくなったり、農村が荒廃していったりで大きく成果が出ているところと犠牲になっているので、力を入れるところがあまりにも極端で、どの時代もすべての人が良くなるのは難しいのだなと思いました。
『日本史は逆から学べ~近現代から原始・古代まで「どうしてそうなった?」でさかのぼる』の感想
歴史を逆から学ぶという今までとは違う形での勉強になりました。
大きな出来事にはすべて根拠があり、経緯があり、社会的な背景があります。
「何が原因でこのような問題になったのか」ということを遡って説明されているので理解がしやすかったです。
世の中が変わるような大きな出来事と権力の移り変わり、社会の様子に焦点を当てて書かれていましたので、流れを知るにはとても分かりやすい本でした。
これから通常の歴史の本を読むとより一層見方も変わるし勉強になるかなと思いました。
『日本史は逆から学べ~近現代から原始・古代まで「どうしてそうなった?」でさかのぼる』の評価や口コミ
他の方が『日本史は逆から学べ~近現代から原始・古代まで「どうしてそうなった?」でさかのぼる』を読んでどう思われているのか、評価や口コミを調べてみました。
『日本史は逆から学べ 近現代から原始・古代まで「どうしてそうなった?」でさかのぼる』((知恵の森文庫)が面白かった。 流れが理解しやすくなるので、点と点をつなげて覚えられるようになる
— ヤネウラ (@yanegann) August 14, 2018
6冊目
「日本史は逆から学べ」
著者:河合敦
日本史に興味が出て読んでみました。かなり勉強になりましたが、日本史に興味を持って読んだ第1冊目なので、日本史の前提がなくちょっと苦戦しました。日本史を知った上で読むとさらに面白いのかもと思いました。#読書記録— るんるん (@runrun__mi) February 7, 2022
日本史は逆から学べ #読了
統一し、独占したい。権力者とのズレから生まれる歪み。又、急激な方針転換。どの時代も、これらの後に反乱が起きている。逆から読んでいくと日本人の精神が垣間見える。隠しす文化というのが根強いのが日本であり、外国からの強い働きかけで揺れ動くのだと。 pic.twitter.com/jZ9KPZhOIs
— ゆめ吉 (@yume1357_books) May 1, 2021
みなさん本書を読んで学んだことが多いみたいですね!
おわりに
この本に書かれていることは大きな出来事を遡っての説明をされています。
日常生活や仕事においてもいろいろな事がありますが、何が原因なのか一つ二つ掘り下げて考えないといけないな、いろいろな角度から物を見ないといけないなというところがこの本を読んだうえでの学びです。
最近は現代史に興味があり、戦後からバブル崩壊までの本をよく読んでいたのですが、それ以前の時代も興味深い話が多々ありましたので、改めて歴史に興味を持つきっかけになりました。
次に読みたいと思っている本は『なぜ、あの人には何でも話してしまうのか 心理カウンセラーのすごい「聞く技術」』です。
仕事で接客業をしていますので、基本に戻って「聞く技術」も勉強しなおそうと思います。