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【書評】『生を祝う』のレビュー!書籍を読んだ感想は「生まれることと亡くなることについて」

神奈川県にお住いの22歳女性(流通・小売系:出版)が2022年12月頃に読んだ『生を祝う』のレビューをご紹介します。

本書の概要や内容をわかりやすく要約してまとめておりますので、書籍を読んで学んだことや感想、評価や口コミが気になっている方は参考にしてください。

この本から学べるポイント

  • 自分で選択することの重要性
  • 人それぞれな生き方について
  • 人の気持ちを尊重することについて

『生を祝う』を購入したきっかけ

台湾の作家さん、李琴峰さんの作品です。

とてもお気に入りの著者さんなのですが未読作があったため今回購入しました。

とてもハッピーなタイトルのような気がして、光さす表紙の写真の雰囲気も好感を抱きました。

芥川賞作家である李琴峰さんは、どことなく共通する雰囲気がどの作品にもあり、それは李琴峰さん独特のものだと思っています。

この世界観に虜にされてしまうような面がとてもすきで、これからも永くファンでありたいと思います。

『生を祝う』の概要

現代よりもすこしテクノロジーが進んだ日本が舞台です。

主に妊娠や出産など生についての法律が改められています。

生まれてきたいですか?と出産前に胎児に確認を取らなければならない。

結婚は異性相手でなくてもよく、同性カップルでも赤子を身籠ることができる。

さらに死ともつながります。

安楽死は合法であり、人生を歩む上での難易度のようなものが人それぞれ数値化されています。

そんな中で、生まれてくることを死んでいくことを向き合う登場人物たちの姿が書かれています。

『生を祝う』の基本情報

基本情報

『生を祝う』の目次

目次

  • 生を祝う

『生を祝う』のYouTube(ユーチューブ)

『生を祝う』についてYouTube(ユーチューブ)でわかりやすく解説してくれている動画がないか調べてみました。

残念ながら本書を紹介しているYouTubeチャンネルはなかったため、本ブログにて要点をまとめてお伝えできればと思います。

『生を祝う』から学んだことの要約とまとめ

『生を祝う』から私が学んだポイントは大きく3つの内容です。

私が学んだこと

  • 自分で選択することの重要性
  • 人それぞれな生き方について
  • 人の気持ちを尊重することについて

生きていく時にいちばん大切なのは、生まれてくることを自分で決めたという事実なのではないか。

そういう記述が、作中の中であります。

子供の頃に生まれたいと選択したことは記憶としておぼろげであるのに、それの証明書があることで、自分で選択したんだといかなる困難でも乗り越えることができると、登場人物たちは感じている様子でした。

それは現代を生きるわたしたちにもきっと適応できる考え方です。

何か辛いことがあった時のために、できるだけ自分自身で決断をしていきたいです。

そしてそのことを忘れずに過ごせたらと思います。

自分で選択することの重要性

作中では、生前に胎児に誕生の意思を問うべきという法律が定められる前に生まれた人と、後に生まれた人とに分かれます。

そこの境目では自分の意思で生まれることを選択した人も、親の一存で生を受けた人もいます。

それらの人々が共に暮らす中で、この同意制度の意味をみなで考えている様子でした。

わたしが生まれてくると決めたのだからと言える人は打たれ強いように思いました。

困難にぶち当たった時には、負けてしまわない一つの手として、それを自分で選択したのだと思い出すことが重要かなと思いました。

人それぞれな生き方について

中には生まれてくる前に、母親の体内で、「リジェクト」という誕生拒否をする胎児もいるようです。

親御さんや親族は楽しみにしていた赤ちゃんの誕生がなくなり、中絶を強いられることにものすごく打ちのめされているようでした。

そこから立ち直るのはきっとものすごく困難なことかと思います。

けれども自分が生まれる前に問うてもらえる立場であれば、どう答えただろうとも思います。

ひとつの事実が一様に全ての人にとって良い選択ではないと思いました。

人の気持ちを尊重することについて

主人公とそのパートナーは、妊娠が分かった当初には、お腹の子の意思をきちんと尊重しようと話し合ってきました。

そこには、誕生後の生き方や進路、将来の夢についても子どもの意見をきちんと聞いてあげようという深みがあるようにわたしは読みました。

実際にリジェクトを受け、ふたりの意見はいっとき別れます。

尊重するのではなかったのか。

けれども受け入れられない気持ちもわかるな、と感じました。

自分のことと同じように他者を尊重していきたいです。

『生を祝う』の感想

わたしの生きている世界に比べ、便利で親切なのか、シビアになっているのか、正直よくわかりませんでした。

生まれてくる子も、産む人もを大切にしたような制度に見えたのは前半だけでした。

読後に、例えばこの小説世界からさらに50年ほど進んだ頃には、もっとはやくに赤ちゃんの意思を問うことができるかもしれないと考えました。

より妊娠初期にその意思がわかるとすればまた違った話になるでしょう。

そこまで進んだら人は幸せになれるかな、などと思いました。

『生を祝う』の評価や口コミ

他の方が『生を祝う』を読んでどう思われているのか、評価や口コミを調べてみました。

みなさん本書を読んで学んだことが多いみたいですね!

おわりに

最後は少し、悲しい結末です。

けれどもわたしの感想としては、この本を読むことができてよかった。

そしてこの本を読んで救われたという非常に感動して感謝の気持ちが湧きました。

温かな気分になりました。

それは、自分にとっては文学の世界が最高のシェルターであり友であると気がつかせてくれたからだと思います。

本なんてたまらなくて人と遊ぶ方が楽しい人もいるでしょう。

それこそ人それぞれであり、自分で好きなように選択すればよいと思います。

次に読みたいと思っている本は『レペゼン母』です。

ストーリーが話題になっているので気になります。







   

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