大阪府にお住いの37歳女性(福祉:社会福祉士)が2022年11月頃に「映画館」で見た映画『ザリガニの鳴くところ』のレビューをご紹介します。
映画を見た感想や見どころをネタバレ覚悟で解説しておりますので、映画を見る前に面白いのか知りたい方、評価や口コミが気になっている方は参考にしてください。
映画『ザリガニの鳴くところ』を見ようと思ったきっかけ
「アメリカで最も売れたミステリー小説を映画化」という映画広告がきっかけで観たいと思いました。
あの広いアメリカで最も読まれている小説なら絶対に面白いはずです。
「ザリガニが鳴くところ」という奇抜な題名も魅力的です。
ミステリーの内容は題名からは想像がつかないので、物語を進めていく中で題名の意味を読み解くという面白さがあります。
また、男たちにはめられた女性の話ということで、どのように男性を見返していくのかも見どころだと思いました。
映画『ザリガニの鳴くところ』の内容
街の人たちから迫害されながら育った女性の話です。
街の有力者の息子が殺されました。
殺された男性は婚約者がいて、友達からも慕われていました。
最近よく会っていた湿地の娘が怪しいと、街の人たちは噂していました。
捜査をしていた保安官も、湿地の娘が犯人だと考え逮捕しました。
引退した弁護士が湿地の娘の弁護を買って出ました。
弁護士はあなたのことを知らないと弁護することができないと伝え、湿地の娘から今までの悲しく孤独な人生を聞き出します。
裁判で弁護士は陪審員に偏見を持たずに事実だけを見て判断するように訴えます。
裁判の結果、無罪を勝ち取り湿地の娘は自由になります。
その後、湿地の娘は愛する人と人生を共にし、幸せの中で亡くなります。
亡くなった後で夫は衝撃の事実を知ります。
殺人の証拠を見つけてしまったのです。
映画『ザリガニの鳴くところ』の作品情報
作品情報
- 監督:オリヴィア・ニューマン
- 脚本:ルーシー・アリバー
- 原作:ディーリア・オーウェンズ『ザリガニの鳴くところ』(早川書房)
- キャスト/出演者:
- デイジー・エドガー=ジョーンズ
- テイラー・ジョン・スミス
- ハリス・ディキンソン
- マイケル・ハイアット
- 主題歌:「Carolina」テイラー・スウィフト
- 日本公開日:2022年11月18日
- 上映時間:126分
- 公式サイト:https://www.sonypictures.jp/he/11155000
映画『ザリガニの鳴くところ』のあらすじ
ノースカロライナ州の湿地帯で、男性の変死体が発見される。やがて、ザリガニが鳴くといわれる湿地で育った1人の少女が容疑者として浮上する。事件の捜査が進むにつれ、その真相は一層謎に包まれていく。
映画『ザリガニの鳴くところ』の予告編
映画『ザリガニの鳴くところ』の見どころをネタバレ覚悟で解説
私がネタバレ覚悟で解説したい映画『ザリガニの鳴くところ』の見どころは大きく3つです。
この映画の見どころ
- 湿地の娘の強さ
- 弁護士の優しさ
- 男の弱さ
湿地の娘の強さ
湿地の娘と呼ばれたカイアの逞しい生き様に勇気をもらえます。
カイアには姉が2人、兄が1人、優しい母親と暴力を振るう父親がいました。
父親の暴力に耐えられなくなった家族は、カイヤを残して家を出て行きました。
最後には幼いカイアと父親の2人暮らしになりました。
しばらくして父親も出ていき1人で生きていくことになりました。
落ち込んで塞ぎ込む暇はありませんでした。
カイアは一人で生きていく術を考え、貝を拾い集めてお金を稼ぎ成長していきました。
施設に預けられることもなく、自分の力で生き抜いた強いカイアに感動しました。
弁護士の優しさ
弁護士であるミルトンのカイアへの優しさに癒されました。
ミルトンはカイアが子どもの頃から優しく接してくれました。
学校へ行こうか迷っていたカイアに「君には学校に行く権利がある」とはっきり言ってくれました。
街の人から湿地の娘と言われ迫害されていたカイアを、人として扱ってくれました。
弁護士を引退していたミルトンですが、カイアが逮捕されたと聞いて弁護を引き受けました。
優しさもありますが、子どもの頃から辛い境遇にあったカイアを助けてあげられなかった罪滅ぼしの気持ちもあったのだと思います。
男の弱さ
カイアの父親、初恋のテイト、殺されたチェイス、3人とも弱い男です。
おかげでカイアの強さが余計に際立っていました。
父親はきっと昔は優しかったのだと思います。
だからあんな優しい女性と結婚し、子どもを4人も儲けることができたのです。
カイアにカバンを渡した際に「軍にいた頃に使っていた」と言っていました。
戦争で心に傷を負い、人を信じられなくなったのだと思います。
テイトはカイアを置いて街を出ました。
独立記念日に花火を一緒に観ようと約束したのに、独立記念日に帰って来ませんでした。
将来のこととカイアを天秤にかけて、自分の将来の安定を選んだのです。
チェイスは婚約者がいながらカイアに手を出しました。
婚約者がいることがバレて、カイアが自分から去って行くことが許せず、カイアに暴力を振るいました。
弱い男は暴力で女を支配しようとしたり、何も言わず逃げたりします。
映画『ザリガニの鳴くところ』を見終わった感想
カイアは自分の夢を実現させる強い女性です。
この映画から女性の強さを学び勇気をもらいました。
最後は自分が愛する湿地での生活を続け、愛する人と生涯を共に過ごすことができました。
湿地の娘と呼ばれ迫害されていましたが、湿地の生物の本を数冊出版し、才能と存在を世間に認めさせることもできました。
チェイスから殴られた時、カイアは殴り返しました。
母親を殴っていた父親とチェイスが重なって見えたのかもしれません。
母親は父親にやり返すことはなかったですが、カイアは男性に怯えて生活するのは絶対に嫌、という強い思いがありました。
カイアは自分の信念を曲げずに素晴らしい人生を送れたと思います。
映画『ザリガニの鳴くところ』で印象に残った名言
私が映画『ザリガニの鳴くところ』を見て特に印象に残った名言です。
「ミルトン」のセリフ
事実だけを聞いて判断してほしい
映画『ザリガニの鳴くところ』の評価や口コミ
他の方が映画『ザリガニの鳴くところ』を見てどう思われているのか、評価や口コミを調べてみました。
映画館で「ザリガニの鳴くところ」をみた。とても良かったです。湿地帯の自然がすばらしかった。愛する人に去られ、孤独から逃れようと父親のような暴力男からどうやって逃れたか、孤独なだけに幸せになってほしい観るほうの願望を揺さぶる映画だった。
— ハル (@halufull) January 24, 2023
【映画「ザリガニの鳴くところ」感想】
とてつもない作品。
2時間狂ったように泣いた。まず、舞台となる湿原の映像美。
自然の雄大さ、美しさ、そして獰猛さが、
何よりこの作品の両面性を体現してると思う。
環境映像と静かなモノローグ、
冒頭5分の没入感が尋常じゃない。 pic.twitter.com/tGBQzwgrbc— わなびちゃん@読書垢 (@wannabe_chan) January 21, 2023
🎬『ザリガニの鳴くところ』
周りとの環境の変化と自分の生活や趣味を貫く気持ちをリアルに表していて良かった🌱
ラストまで驚かされる映画です🐚
是非観て欲しい— えれな (@ele_nyaa) January 19, 2023
おわりに
私が映画『ザリガニの鳴くところ』を見た感想や見どころをネタバレ覚悟で解説してきましたが、「面白い」と感じられた方はぜひ見てください。