大阪府にお住いの37歳女性(福祉:社会福祉士)が2022年11月頃に「Amazon prime video」で見た映画『空白』のレビューをご紹介します。
映画を見た感想や見どころをネタバレ覚悟で解説しておりますので、映画を見る前に面白いのか知りたい方、評価や口コミが気になっている方は参考にしてください。
目次
映画『空白』を見ようと思ったきっかけ
最愛の娘を亡くした父親が、どうやって気持ちの整理をつけて前向きに生きていく気持ちになったのかを知りたいと思ったことがきっかけです。
高齢者施設の相談員という仕事柄、関わっている利用者さんが亡くなるという経験を何度かしてきました。
受け入れるのに時間がかかり苦しんでいるご家族をたくさん見てきました。
自分の親よりも、未来のある自分の子どもの方が亡くなった時の悲しみや喪失感は大きいと思います。
重いテーマの映画から希望を得る方法を学びたいと思いました。
映画『空白』の内容
物静かな女子中学生が交通事故に遭い死亡しました。
その女子中学生はスーパーで化粧品を万引きしているところを店長に見つかってしまいました。
女子中学生は走ってスーパーから逃げ出し、店長は追いかけました。
道路に飛び出した女子中学生は車に轢かれて死亡します。
女子中学生の父親は自分の娘が万引きしたことが信じられませんでした。
店長が何か隠している、嘘を付いていると思い込み、店長を追い詰めていきます。
スーパーはその事故がきっかけで客足が減り、とうとう倒産してしまいます。
店長も大切なものを失ってしまいました。
大切なものを失っても生きていかなくてはいけません。
絶望から小さな希望を見つけて生きていく物語です。
映画『空白』の作品情報
作品情報
- 監督:𠮷田恵輔
- 脚本:𠮷田恵輔
- 原作:‐
- キャスト/出演者:
- 古田新太
- 松坂桃李
- 田畑智子
- 藤原季節
- 趣里
- 伊東蒼
- 片岡礼子
- 寺島しのぶ
- 主題歌:サンクチュアリ
- 日本公開日:2021年9月23日
- 上映時間:107分
- 公式サイト:https://kuhaku-movie.com/
映画『空白』のあらすじ
スーパーの店長に万引きを見咎められた女子中学生は、逃げて車道に飛び出したところ、凄惨な事故に巻き込まれて命を落としてしまう。彼女の父親である添田は、事故の原因となったスーパーの店長を追い詰めようと、マスコミを巻き込みながら激しい憎悪をエスカレートさせていく。
映画『空白』の予告編
映画『空白』の見どころをネタバレ覚悟で解説
私がネタバレ覚悟で解説したい映画『空白』の見どころは大きく3つです。
この映画の見どころ
- 加害者の母親
- たった1人の味方
- 常連客からの励まし
加害者の母親
強く逞しい母親の姿に感動しました。
花音の母親ではなく花音を轢いた車を運転していた女性の母親です。
加害者の女性は罪の意識に耐えられず自殺してしまいます。
花音の父親は加害者女性の葬式に顔を出しました。
母親は花音の父親に近づいて来ます。
謝罪を聞き入れなかった花音の父親を怒鳴り散らすかと思いましたが全く違いました。
自殺して逃げた弱い娘に変わり母親の自分が罪を背負っていくのでどうか娘を許して下さいと謝罪したのです。
自分も娘を亡くして悲しい気持ちを押し殺しながら言ったこの言葉から母親の強さを感じました。
たった1人の味方
漁師の添田の船で一緒に働いている野木は、マスコミから添田を守りました。
テレビの報道陣が漁港に来て添田を取材しようとしました。
野木は1人で報道陣に近づき「帰れ」と言って追い返します。
娘の死の真相を追っている添田は狂気と思われる行動を取っているので世間からは嫌われています。
野木は添田に「あなたが親だったらキツイです」と言っていましたがいざとなると味方をしてくれました。
孤独な添田にたった1人寄り添っていたことがわかった場面でした。
常連客からの励まし
思わぬところから励ましの言葉をもらい生きる希望をもらうことができました。
スーパーが倒産してしまい、店長だった青柳は警備員の仕事をしていました。
昼休憩に道路に座って弁当を食べていると強面の男が「スーパーアオヤギの弁当が美味くて好きでした。また作って下さいよ」と声をかけてくれました。
青柳は自分がやっていたことが人の役に立っていたことを知った嬉しさと、生きていく力をこの言葉からもらいました。
暗かった表情から嬉しさが込み上げてきたのがわかりました。
映画『空白』を見終わった感想
父親の不器用さを愛おしく感じました。
悲しくて重たい話でしたが父親らしくなっていく添田を見ていくうちにだんだん好きになりました。
一人娘に全く興味がなく普段から話もせずに、ただ厳しく接していただけの添田は最低な父親だと思いました。
しかし、花音が死んだ時に悲しんでいる姿を見て、本当は愛していたんだと思い驚きました。
死んだ花音のことを知りたいと思い、花音が好きだった絵画を始めたり、少女漫画を読んでいる姿は一生懸命父親になろうとしているようで感動しました。
私の父親も不器用なので愛情表現が出来なかった添田を愛おしく感じました。
映画『空白』で印象に残った名言
私が映画『空白』を見て特に印象に残った名言です。
「中山 緑」のセリフ
母親の私が罪を背負っていきます
映画『空白』の評価や口コミ
他の方が映画『空白』を見てどう思われているのか、評価や口コミを調べてみました。
「空白」
こんないい映画を観られて良かった
人を救い人を癒すのは人だ
嗚咽、終始泣きっぱなし
日本映画で1番好きです!!
DVD出たら買おう!
この後サウナの予定でしたが泣きすぎてきついので帰ります
いやー、素晴らしかった#映画空白 #古田新太 #松坂桃李 pic.twitter.com/br7CsdcnTV— ジョルノ☆日常垢 (@amamama41amama) September 29, 2021
試写会にて『 #空白 』観てきました。
感想は 後ほど…ですが。
苦しくて、苦しくて。
考えて、考えて。息が詰まる思いでした。#映画空白
— みぃ (@miebath) July 1, 2021
糸が切れるか切れないかぐらいのギリギリなとこで必死に歯を食いしばりながら生きる人々の感情をしっかりと一人一人描かれていて心が揺さぶられました。どの登場人物の気持ちも分かってしまうから誰も責めれない。耐えて耐えて崩れていく感じがリアルで2回泣きました。
— 田島芽瑠 (@meru_chan_07) September 29, 2021
おわりに
私が映画『空白』を見た感想や見どころをネタバレ覚悟で解説してきましたが、「面白い」と感じられた方はぜひ見てください。