東京都にお住いの37歳女性(専業主婦)が2022年11月頃に「Amazon Prime Video」で見た映画『タリーと私の秘密の時間』のレビューをご紹介します。
映画を見た感想や見どころをネタバレ覚悟で解説しておりますので、映画を見る前に面白いのか知りたい方、評価や口コミが気になっている方は参考にしてください。
目次
映画『タリーと私の秘密の時間』を見ようと思ったきっかけ
家事と子育てに疲れていたので、家で見られて癒される映画を探してたからです。
ネット検索していたところ、こちらの映画が「子育て中のママにおすすめ」としていくつかのサイトで紹介されていたので、興味を持ったのと、加入している映画のサブスクリプションのラインナップに入っていたので見ることにしました。
また、映画の紹介文で、主人公が2人の子供を持つ3人目を妊娠中で、頼りない夫を持つ主婦というのも自分との共通点があり映画に入り込めそうだなと思ったからです。
映画『タリーと私の秘密の時間』の内容
主人公は2人の子供を子育て中の主婦です。
長女は女の子として難しい年ごろになってきており、長男はこだわりが強く、癇癪を起してやすい性格です。
長男は、学校の先生に「周りから浮いている」ということで別の学校を薦められることになります。
3人目を妊娠している主人公のお腹は大きく、子育てと家事に追われながら、3人目が産まれたらこれからの生活が回るのかと不安を感じています。
夫は優しいながらも、忙しく夕飯を用意した主人公に「夕飯は冷凍ピザか、素晴らしい」と皮肉めいたことを言ってしまったり、夜はヘッドフォンをして毎晩ゾンビゲームに夢中になったりと家事・子育てに関しては主体的ではなくどこか頼りなさげです。
そんな主人公に、仕事で成功し富を得た兄がナイトシッターの紹介をしてくれます。
はじめは「自分の子を他人に任せるなんて」と、ナイトシッターに対して消極的でしたが、ついに子育てに限界を感じた主人公はナイトシッターに連絡することになります。
来てくれたナイトシッターは、若い女性でどことなくシッターっぽくない変わった雰囲気ですが、ナイトシッターのおかげで夜眠れるようになり、主人公の生活は理想のものへと変わっていきます。
映画『タリーと私の秘密の時間』の作品情報
作品情報
- 監督:ジェイソン・ライトマン
- 脚本:ディアブロ・コーディ
- 製作:
- アーロン・L・ギルバート(英語版)
- ジェイソン・ライトマン
- ヘレン・エスタブルック
- ディアブロ・コーディ
- メイソン・ノヴィック
- シャーリーズ・セロン
- A・J・ディックス
- ベス・コノ
- キャスト/出演者:
- シャーリーズ・セロン
- マッケンジー・デイヴィス
- マーク・デュプラス
- ロン・リビングストン
- 音楽:ロブ・シモンセン
- 日本公開日:2018年8月17日
- 上映時間:95分
- 公式サイト:http://tully.jp/about.html
映画『タリーと私の秘密の時間』のあらすじ
3人の子の世話に追われる、完璧主義のマーロ。疲れ果てた彼女のもとに、ベビーシッターのタリーがやってくる。タリーは自由奔放だが仕事ぶりは上々で、マーロの悩み相談にも乗ってすぐに信頼を得る。しかし、彼女には、ある秘密があった。
映画『タリーと私の秘密の時間』の予告編
映画『タリーと私の秘密の時間』の見どころをネタバレ覚悟で解説
私がネタバレ覚悟で解説したい映画『タリーと私の秘密の時間』の見どころは大きく3つです。
この映画の見どころ
- ナイトシッターは実は若い頃の自分を投影した幻想だった
- 有能な主人公が子育て・家事でこんなに追い詰められてしまうという母親の過酷さを表現した映画
- 最後は涙が出てストレス解消になります
ナイトシッターは実は若い頃の自分を投影した幻想だった
主人公の家にナイトシッターが来ることになるですが、そのナイトシッターは主人公の輝かしかった若かりし頃の魅力がすべて投影されていた、ということに視聴者は最後気づきます。
家庭を持って子どもがいる今が不幸な訳じゃなくて、かけがえない幸せだと自覚しながらも、女性としての魅力が失われていく不安や、社会に取り残されていくような焦りがあります。
自分をケアする時間がなく「これでいいの?」という母親の気持ちをうまく映像化しているのが見どころです。
世のママたちの心の穴を埋めてくれるような映画になっています。
有能な主人公が子育て・家事でこんなに追い詰められてしまうという母親の過酷さを表現した映画
見どころとしては、主人公の夫の家庭での役割に、視聴者は意見が分かれるであろうというところです。
主人公の夫は最近昇進し、仕事で忙しい状況です。
基本的には優しく、主人公の意見を尊重しているようですが、この家庭は共働きです(主人公は企業で人事をやっているということからおそらく産休中)。
それなのに、主人公は精神的負担と肉体的負担で最後病院に行くことになるんです。
日本でも同じようにママに負担が多くいってしまう状況の家庭はたくさんあると思いますが、夫の在り方についてどう考えるか、問いかけている映画である気もします。
最後は涙が出てストレス解消になります
主人公の子育てについて、子育て中のママなら共感できるところがたくさんあるのも見どころです。
本当はカップケーキを焼いて子どものクラスのみんなに配ったりするのが「良い母親」の理想像なのに、それができない。
でも(ナイトシッターを通してわかることですが)子どものために精一杯やっている自分をいい母親だとも認めたい。
という母親として、妻として、もっと成果をだして家族に満足してほしいのにそれができない、でも怠けているわけじゃなく毎日生活することで精いっぱいという母親業の辛さもうまく映像化されています。
映画『タリーと私の秘密の時間』を見終わった感想
自分も子育てと家事の負担で疲れ果てていましたが自分だけではない、むしろアメリカでもそんな状況があると知ることで心が軽くなりました。
ナイトシッターを雇わないとゆとりをもった母親になれないくらい大変だよ、という現実があることを、この映画を見てママたち以外の人もしるきっかけになればいいと思いました。
そして、主人公の疲れ切った主婦を演じるシャリーズ・セロンの演技が素晴らしいです。
ナイトシッターの女優さんも上手なので映画に引き込まれました。見てよかったです。
映画『タリーと私の秘密の時間』で印象に残った名言
私が映画『タリーと私の秘密の時間』を見て特に印象に残った名言です。
「主人公のマーロ」のセリフ
「みんなしてよってたかって浮いてる、浮いてるって...。私の息子は浮き輪じゃないわよ!」※学長に、主人公の長男が校風に合わないため転校を薦められたシーンで。
映画『タリーと私の秘密の時間』の評価や口コミ
他の方が映画『タリーと私の秘密の時間』を見てどう思われているのか、評価や口コミを調べてみました。
シャーリーズ・セロンが18キロ増量で三児の母役に挑んだ「タリーと私の秘密の時間」試写で。ジェイソン・ライトマンとディアブロ・コディのコンビ作にはマジックがある。私ですら十分泣けたので、ガチでワンオペ育児している人が見たら涙で溺死するかも。#タリーと私の秘密の時間 pic.twitter.com/MeQAQZ6TmX
— 長谷川町蔵 (@machizo3000) June 20, 2018
#タリーと私の秘密の時間 仕事も家事も育児もすべて完璧にこなしてきたマーロに、3人目の子供が生まれた。人に頼ることができない彼女は疲れきってしまい鬱状態に。周りの勧めで夜間ベビーシッターを雇い、おかげで家は片付きマーロは元気を取り戻していくが…。#映画 #洋画 #映画好きと繋がりたい pic.twitter.com/QTN3Mh3P7P
— 汁美(じるみ)@映画垢 (@zrmlife) May 1, 2020
#タリーと私の秘密の時間 観賞。胸が苦しくなった。産後、彼女のような顔になってる友達が何人も頭をよぎった。とにかく誰かにそばにいて助けてもらいたい、それだけだよ。授乳以外は他の人が出来るからね、そうする事に罪悪感を抱かなくていい社会を目指していきたい。 pic.twitter.com/vHfDwPoQ1M
— つばさ (@Netflixhakami) June 13, 2020
おわりに
私が映画『タリーと私の秘密の時間』を見た感想や見どころをネタバレ覚悟で解説してきましたが、「面白い」と感じられた方はぜひ見てください。
次に見たいと思っている映画は『きみはいい子』です。
オムニバス形式の映画で、尾野真千子が外では良いママを演じているが、家の中では子どもに虐待しているという話です。
尾野真千子さんがリアルな演技が好きなので、きっと引き込まれる映画になっていると期待しています。