千葉県にお住まいの40歳の男性(流通・小売系:物流センターの検品担当)が2021年10月頃に「映画館」で鑑賞した映画『黄龍の村』のレビューをご紹介いたします。
映画の感想や見どころをネタバレ込みで解説しておりますので、映画を予定している方や、評価や口コミが気になる方はぜひ参考にしてください。
目次
映画『黄龍の村』を見ようと思ったきっかけ
ベストセラー小説や人気コミックを原作にした話題の上映作には、あまり興味が湧きませんでした。
大手のシネコンで全国ロードショーされるキラキラした青春映画や、笑って泣ける恋愛ものにも物足りなさを感じていました。
そんな時、街角のミニシアターでひっそりと上映されていたのがこの異色の1本、監督は阪元裕吾でした。
公開当時は全くの無名で、若干25歳ながらも、世界に羽ばたく鬼才としての可能性を感じさせてくれました。
映画『黄龍の村』の内容
友人たちとバーベキューを満喫していた北村優希でしたが、レンタルした8人乗りのRV車が帰り道にパンクしてしまいました。
携帯電話の電波も届かず、Wi-Fiも使えないほど人里離れた場所で、看板には「龍坂村」とだけ書かれています。
そんな状況で声をかけてきたのは地元の人らしき高齢男性です。
修理が終わるまで自宅に招き、食事と一晩の宿を提供してくれるというのです。
翌朝、異変に気がついた優希が家を飛び出したときに目にした恐るべき光景とは何でしょうか。
作品情報
- ジャンル:ホラー・アクション
- 製作国:日本
- 製作年:2021年
- 公開年月日:2021年9月24日
- 上映時間:66分
- 製作会社:東映ビデオ・丸壱動画・OSOREZONE(制作プロダクション:丸壱動画/制作協力:ダブ)
- 配給:ラビットハウス
- 公式サイト:https://koryunomura.com/
映画『黄龍の村』の見どころをネタバレ覚悟で解説
本記事では、映画『黄龍の村』の見どころを大胆にもネタバレ覚悟で3つに分けて解説します。
この映画の見どころ
- ドキュメンタリータッチの映像とリアルな人間関係
- 腹が減ってはバトルができぬこと
- ルール無用のサバイバルの開始
ドキュメンタリータッチの映像とリアルな人間関係
オープニングでは、缶チューハイを片手にハイテンションで騒ぐ8人の男女が映し出されます。
スマートフォンのカメラで撮影されたような手ブレ感が、まるでその場に居合わせているかのような気持ちを引き立てます。
主人公の優希は助手席に、運転席には親友の孝則、後部座席には梶原、睦夫、啓作という男性陣、間を挟むように女子のうらら、真琴、なごみ。
初見では和気あいあいとしている彼ら彼女たちですが、微妙な好き嫌いやパワーバランスが存在していることを見逃さないでください。
腹が減ってはバトルができぬこと
空腹状態に陥った優希たちは、愛想がよく警戒心のない村人たちと出会います。
晩ごはんにはツヤツヤのご飯と、こだわり抜いた具材で満たされた鍋料理という豪華なものが振る舞われます。
ジューシーな肉に舌鼓を打つ一同ですが、それがビーフやチキンでないことには少々気になるでしょう。
この先には予想不可能なハプニングが待ち受けているため、腹ごしらえをした方がよいかもしれません。
ルール無用のサバイバルの開始
杖をついて歩くおじいさんが、あっという間に格闘技の達人に変わる急展開には驚かされるでしょう。
その一方で、現代のギャルのうららや、スレンダーな真琴がパワフルなアクションで応戦します。
強く美しい女性との奮闘ぶりを目の当たりにし、軟弱な若者とされる優希も負けていられません。
生き残りをかけた壮絶なぶつかり合いの末に、どちらが勝つのか予想しながら観るのが楽しいですよ。
映画『黄龍の村』を見終わった感想
東京生まれと地方出身者、新世代と旧世代、都会と田舎、男と女... 共存しきれない二つの価値観や、ジェネレーションギャップといった問題が物語の根底に流れており、考えさせられる作品です。
山奥の怪しげな儀式から古来から伝わる忌まわしき因習まで、禁断のテーマにも容赦なく斬り込んでいます。
グロテスクなシーンもパロディを交えつつ、さらりと描かれているので、悲壮感はありません。
毒をもって毒を制するといった爽快感、ブラックユーモアの聖地とも言えるラストには大満足でした。
映画『黄龍の村』で印象に残った名言
映画『黄龍の村』で特に印象に残った名言を紹介します。
「梶原」のセリフ
青春時代をずっと犠牲にし、この日のために訓練してきた。
映画『黄龍の村』の評価や口コミ
他の方が映画『黄龍の村』を見てどう思われているのか、評価や口コミを調べてみました。
『黄龍の村』、すげー面白かった!
チャラサー大学生の乗る車が山奥でパンクし、怪しげな男に誘われて辺鄙な山村に行くが……というよくある話なんだけど、こういう映画で観たいものが全部観れたうえにそれ以上で、え、こんなに面白くなるの!?って感じでした。66分一本勝負のタイトさもステキ。 pic.twitter.com/WueJernP40— ジェット・リョー (@ikazombie) August 24, 2022
黄龍の村
民俗ホラーなんて怖くないさ
若者達がとある村の仕来たりで生け贄にされていく…よくある村ホラーだが約1時間にギュギュっと凝縮されたカタルシスと熱量!とりあえず観て欲しいこのおもしろさ。四の五の言わず楽しい映画なので最高です。ソフト買ってから何回も観ております。楽しい!↓ pic.twitter.com/aIdoudMG0K— 左腕 (@SA_WADAYO) August 16, 2022
「黄龍の村」(2021年)
鬼才・阪元裕吾監督による驚愕のハイパーエンタメ映画。おどろおどろしい村を舞台にしたホラーサスペンス...と見せかけて、その前振りを破壊する中盤以降の展開に興奮がぶち上がる。超低予算という縛りをアイディアと華麗なアクションで打破してゆく快作! pic.twitter.com/cWoJIIT4Qu— 宮岡太郎@「ガールズドライブ」11/10公開 (@kyofu_movie) August 22, 2023
海外映画批評サイト見てると、黄龍の村の『これ村の決まりやから』を的確に訳すのが難しいみたい。
従いなさいという命令が一切入ってない文章なのに、従わないといけないという恐怖を感じさせる。
これぞ日本語の面白さであり、難しいところだと思う。— おばけちゃん (@ayatheghooost) November 1, 2021
『ガンニバル』にハマってる方にはこちらも超おすすめです!
「ヤベェ老害にはヤベェ若者をぶつけんだよ!」映画、『黄龍の村』🐉 pic.twitter.com/nzVn72h11G— まー🧜 (@marthisistheway) January 5, 2023
みなさんの映画を見た感想が面白いですね!
おわりに
映画『黄龍の村』の感想と見どころをネタバレ覚悟で解説してまいりました。
魅力的だと感じた方はぜひご覧ください。
次に観る予定の映画は『ベイビーわるきゅーれ』です。
坂元監督の別の作品ですが、こちらは女子高生でありながら殺し屋の二人組を主人公に招待しています。
大都会を舞台とした彼女たちの大暴れが期待できます。