神奈川県にお住いの33歳男性(IT・通信系:一般事務)が2022年6月頃に「U-NEXT」で見た映画『コラテラル』のレビューをご紹介します。
映画を見た感想や見どころをネタバレ覚悟で解説しておりますので、映画を見る前に面白いのか知りたい方、評価や口コミが気になっている方は参考にしてください。
目次
映画『コラテラル』を見ようと思ったきっかけ
善人の役柄が多いトム・クルーズが、完全なる悪役を演じるとのことで、これまでにない彼を見たいと思ったからです。
一見するとトムに見えないような、白髪に無精髭でグレーのゆったりしたスーツを纏い広告に映る姿は新鮮でした。
それでも完全な悪役には見えないトムがどんな悪役を演じるのか、どんな結末を迎えるのか想像できませんでした。
映画『コラテラル』の内容
タクシーに乗ってきた乗客が実は殺し屋で、タクシー運転手はいわゆる運び屋のような形で共犯者となってしまいます。
その最悪な状況から脱出できそうになっては阻止されを繰り返していきます。
殺し屋はいつも冷静でどこか理屈っぽく、運転手は対照的に乗客との会話の中で相手を笑顔にするような人です。
殺人の度にそれぞれの人生観を突きつけ合うような会話が続きます。
実際に演じられる俳優のこれまでの作品と照らしても、ハッピーエンドにもバッドエンドにも見えるような物語です。
映画『コラテラル』の作品情報
作品情報
- 監督:マイケル・マン
- 脚本:スチュアート・ビーティー
- 製作:マイケル・マン/ジュリー・リチャードソン
- キャスト/出演者:トム・クルーズ/ジェイミー・フォックス
- 音楽:ジェームズ・ニュートン・ハワード
- 日本公開日:2004年10月30日
- 上映時間:120分
- 公式サイト:‐
映画『コラテラル』のあらすじ
ロサンゼルスで12年間、タクシー運転手として地道に生きてきた男が、意図せず殺し屋を車に乗せる。非情なその男に脅された運転手は、一晩限りの専属ドライバーとなり、その日5人を殺害する予定である彼を運ぶことを余儀なくされる。
映画『コラテラル』の予告編
映画『コラテラル』の見どころをネタバレ覚悟で解説
私がネタバレ覚悟で解説したい映画『コラテラル』の見どころは大きく3つです。
この映画の見どころ
- タクシー運転手と乗客の会話が軽快でおしゃれ
- 殺人を正当化するトム・クルーズが笑えない
- 踏んだり蹴ったりのタクシー運転手がやり返す
タクシー運転手と乗客の会話が軽快でおしゃれ
目的地までのルートを指示する乗客に対して、もっといい近道を勧める運転手。
自信ありげに話す運転手に対して賭けてもいいとの申し出に「絶対に俺が正しい。負けたら料金はチャラだ」と賭けに乗ります。
結果的に運転手の言った通りに目的地に辿り着くところ、「あなたが正しくて私が間違ってた」「私の言う通りにしてたら5ドル多く稼げたのに」に対して運転手は「その5ドルは派手に使うがいいさ」と切り返し、その粋に乗客は笑顔を返したあとで名刺を渡すシーンがあります。
殺人を正当化するトム・クルーズが笑えない
素敵な出会いの余韻を邪魔するように次の乗客の男が乗ってきます。
運転手はその男に対しても同じような賭けをされたものの、やはり12年運転手をしている彼が勝ちます。
そんな彼の仕事ぶりに満足したのか、乗客の男はさらに不動産業を営み、今夜会う予定の契約先5件分の運転手をやってくれればチップを払うと誘い車を降りました。
チップの額に負けた運転手が外で待っていると、空から降ってきた破壊音と共にタクシーの屋根に激突した何かに驚いた。
人間です。言い訳をする気もなく戻ってきた乗客は「当たり」と言い、運転手は「あんたが殺したのか」と驚き、乗客は表情も変えずに「撃っただけだ。銃弾が殺したんだ」と言いました。
衝撃で飛び散った窓ガラスの破片はそのままで、タクシーに付着した血痕は水で洗い流し、死体とともにタクシーのトランクに大雑把に詰めました。
「車が汚れて残念だな。我慢して運転に集中しろ」と他人事のようにいい、また次の目的地を指示するシーンです。
踏んだり蹴ったりのタクシー運転手がやり返す
ふたりは唐突に運転手の母親が入院している病院に行くことになり、ふたりは友人だということにして事実を隠しながら母親を気遣う会話をします。
殺人鬼が母親に笑顔を見せ談笑する姿にストレスを感じたのか、自分の母親を危険に晒した罪悪感なのか、床に置いてあった男のブリーフケースを奪い、そのままの勢いで病室から出て行きます。
男は運転手を追いかけますが、大通りに架かった歩道橋の上から空へ向けて、運転手はブリーフケースを投げ飛ばしました。
大通りから噴き上げる風に舞い、男の荷物は次々に通り過ぎるトラックに踏まれ見るに耐えない状態だとわかります。
決死の抵抗をした運転手を男は突き倒し、「全資料が入ってたんだぞ!仕事がぱあだ!」と叫びます。
ここら辺から色々とおざなりな男だと思えてくるのと、タクシー運転手がどうやって状況打開するのか楽しみになるシーンです。
映画『コラテラル』を見終わった感想
作品名の通りに巻き込まれる形で殺人行為と車内の会話を繰り返す中で、次々にちょい役には勿体ない俳優が出てきます。
男と運転手の会話はだらだらしているようで意外と聞けるので、飽きそうで飽きない脚本は最後を見届ける責任感を感じさせます。
またその会話の中で運転手はある種成長し、命の危険を顧みず殻を破ることになることに、現代に生きる人間に対するメッセージ性のようなものを感じます。
夢を語るだけなくて、実際に命を懸けて夢に突き進むために必要な勇気を感じさせます。
映画『コラテラル』で印象に残った名言
私が映画『コラテラル』を見て特に印象に残った名言です。
「マックス・ドローチャー」のセリフ
「私の言う通りにしてたら5ドル多く稼げたのに」に対して運転手は「その5ドルは派手に使うがいいさ」と切り返す。
映画『コラテラル』の評価や口コミ
他の方が映画『コラテラル』を見てどう思われているのか、評価や口コミを調べてみました。
コラテラル面白かった~
たまには面白い映画見るのも悪くないですね— ネタバレをするメビウスお兄ちゃん (@MobiusWarn) November 27, 2022
マイケル・マン監督は銃火器もそうだが特に銃声にかなり拘って映画作ってるとこあるなと
「コラテラル」はその銃声の残響と殺伐さに美しさを感じるのでかなり好き pic.twitter.com/ohE8MAMcjc— Warrrtaaalöööu💀👾 (@sunaneko666) November 27, 2022
しかしながら、コラテラルは見る人によっていろいろな受け取り方ができるから「ヴィンセントに感情などない、最高!」でもいいし「殺害対象の恋人にわざわざ近寄ってさらに苦しませようとする異常者、最高!」でもいい。感想は十人十色。私は、私の中のヴィンセントを大切に、尊敬して生きる。
— Ayakosand (@moxamoonshine) November 26, 2022
おわりに
私が映画『コラテラル』を見た感想や見どころをネタバレ覚悟で解説してきましたが、「面白い」と感じられた方はぜひ見てください。
次に見たいと思っている映画は『THE BATMAN ザ・バットマン』です。
架空の都市で蝙蝠をモチーフにしたダークヒーローの話で、何度も実写化されてきた作品が、キャストを一新してリメイクされるので楽しみです!