東京都在住の38歳男性(IT・通信系:マーケティング)が、2022年10月頃に「映画館」で視聴した映画『マイ・ブロークン・マリコ』のレビューを紹介します。
映画の感想や見どころを、ネタバレを含む形で解説しています。
映画の内容を確認する前に興味がある方や、評価や口コミが気になる方は、どうぞ参考にしてください。
目次
映画『マイ・ブロークン・マリコ』を視聴しようと思ったきっかけ
時間に余裕があったため、映画を視聴することにしました。
特に気になる映画がなく、タイトルとあらすじだけを参考に、この映画を選びました。
あらすじには、自殺した友人の遺骨を毒親から取り戻す主人公のストーリーが描かれており、心理的な復讐劇を連想させました。
そのため、面白いと感じ、この映画を視聴することに決定しました。
(ただし、実際のストーリーは想像と異なりました)また、タイトルの「マイ・ブロークン・マリコ」が想像力を刺激し、映画選びの決め手の一つとなりました。
特別な宣伝を見たことはなく、出演者や原作が漫画であることも後になってから知りました。
映画『マイ・ブロークン・マリコ』の内容
友人であるマリコ(奈緒)が自殺したことを知ったシーちゃん(永野芽郁)は、現在マリコにできることは何かと思い、毒親からマリコの遺骨を奪い、遺骨と過去にマリコとやりとりした手紙を持って旅に出ます。
映画は遺骨を持ったシーちゃんの旅と過去のマリコとシーちゃんの思い出回想シーンが交互に描写され、進行します。
最初はマリコの虐待されていた幼少期の記憶から始まりますが、次第に思い出すのは、成長し、普通から外れたマリコの記憶へと移り変わります。
映画では、シーちゃんが旅を通じて、自殺したマリコと向き合う様子が描かれています。
作品情報
- ジャンル:ドラマ
- 製作国:日本
- 製作年:2022年
- 公開年月日:2022年9月30日
- 上映時間:85分
- 製作会社:映画『マイ・ブロークン・マリコ』製作委員会(ハピネットファントム・スタジオ=KADOKAWA=エキスプレス)(製作幹事:ハピネットファントム・スタジオ/制作プロダクション:エキスプレス/制作協力:ツインズジャパン)
- 配給:ハピネットファントム・スタジオ=KADOKAWA
- 公式サイト:https://happinet-phantom.com/mariko/
映画『マイ・ブロークン・マリコ』の見どころをネタバレ覚悟で解説
映画『マイ・ブロークン・マリコ』の見どころをネタバレ覚悟で解説いたします。
その見どころは大きく3つ存在します。
この映画の見どころ
- 壊れていくマリコに戸惑い、いら立ちながらも見捨てないシーちゃんの友情
- 回想の中で成長し、壊れていくマリコ
- シーちゃんが旅先で出会うマキオの優しさ
壊れていくマリコに戸惑い、いら立ちながらも見捨てないシーちゃんの友情
マリコの自殺から始まるこの映画ですが、映画が進むにつれて、マリコがどのような人間であったかが、徐々に明らかにされます。
幼少期の回想シーンでは、親に虐待を受けるかわいそうな女の子の姿が描かれますが、成長するにつれて、マリコの歪んだ性格が明らかになっていきます。
「シーちゃんに彼氏ができたら、私のことを見捨てて私は死ぬ」とシーちゃんに告げる一方で、自身が彼氏と交際すると、シーちゃんからの連絡を無視する。
マリコを暴力的な彼氏から守るために尽力するシーちゃんだが、マリコはなおも彼氏と会いに行き、大怪我を負ってしまいます。
このように、かわいそうなマリコが成長して壊れたマリコへと変化していきます。
こうした部分からも映画のタイトルの真意が理解できます。
回想の中で成長し、壊れていくマリコ
過去の回想シーンから、マリコが人格的に壊れていたことが明らかにされます。
普通ならば、人間関係が断たれ、見捨てられそうなマリコですが、シーちゃんは彼女を見捨てずに友情を保ち続けます。
特に、シーちゃんのマリコへの友情が最も象徴されるシーンは、彼女がマリコの毒親から遺骨を奪い取るシーンです。
マリコの実家に訪れてセールスのふりをし、遺骨の前に座る父親を見て、感情が爆発するその瞬間は、爽快感と感動の両方を描き出します。
シーちゃんが旅先で出会うマキオの優しさ
シーちゃんが行き当たりばったりの旅の中で、様々なトラブルに見舞われますが、その都度助けてくれるのがマキオ(演じるのは窪田正孝です)。
被害に遭った際には、シーちゃんがひったくられた物を追いかける間、遺骨を見守り、帰宅のためのお金を渡します。
また、旅先で酔いつぶれて海沿いのボートで寝てしまうシーちゃんに対して、水と歯ブラシを提供し、彼女が帰る際には何も食べていないことを知り、お弁当とお茶を差し出します。
その優しさに巧みさはなく、ピンチになるたびに静かに出現し、落ち着いた雰囲気で助けてくれるマキオの姿は、映画の見どころの一つと言えます。
映画『マイ・ブロークン・マリコ』を見終わった感想
映画を見る前には、自殺した友人のために毒親への仕返しをする復讐映画だろうと思いました。
映画を観ている最中には、次第に打ちのめされていくマリコを描写する映画なのかと思うようになりました。
しかし見終わった後では、まるで破壊されたマリコを見放さず、彼女が亡くなった後でも何かをしてあげようとするシーちゃんの友情を描く映画だと感じました。
マリコにこれほどまでに執着し、思い続けるシーちゃんの友情の強さと純粋さが、映画を観終わった後に心に深く響きました。
そのため、最終的なシーンではシーちゃんが救われる結末になり、一種のハッピーエンドを迎えて良かったなと感じました。
映画『マイ・ブロークン・マリコ』で印象に残った名言
映画『マイ・ブロークン・マリコ』で特に印象に残った名言を紹介します。
「シイノトモヨ(シーちゃん)」のセリフ
マリコとシーちゃんの高校時代の回想シーンでは、壊れかけたマリコが自分の腕をカッターで切り「シーちゃんに彼氏が出来て、私のことを見捨てたら私は死ぬ」と言います。
これに対して、シーちゃんは「そんな脅しをしなくても、私は見捨てない」と心の中で反論します。
異常な要求に直面しながらも、友人を見捨てないことを決意するシーちゃんのこのセリフは、非常に印象的でした。
映画『マイ・ブロークン・マリコ』の評価や口コミ
他の方が映画『マイ・ブロークン・マリコ』を見てどう思われているのか、評価や口コミを調べてみました。
映画『マイ・ブロークン・マリコ』がもうamaプラに(はやい)。死んだ親友マリコの遺骨をクソ親から奪還し、"彼女"に海を見せに行くという、壮絶な筆致で描かれた漫画をタナダユキが実写化。マリコ演じる奈緒の、静かに地獄に疲れ果てて逆に透明感が出てるような演技の凄み…https://t.co/mRFUXKdZP1
— ぬまがさワタリ (@numagasa) January 15, 2023
「マイ・ブロークン・マリコ」
各種、電子書籍で50%オフになっているので購入。映画は視聴済み。
映画はリアルさを感じて重く辛かった。
漫画のほうはフィクションと思って読めたので、私は漫画のほうがいいかも。ただ、映画の歯ブラシと駅弁のくだり好きです。
ラストの余韻は映画、漫画どちらも良い pic.twitter.com/Ci2jvMgkws— モン吉🧛♂️🧟♂️霊幻道士のモンがアイコン (@monmon21gou) April 29, 2023
マイ・ブロークン・マリコ
原作 平庫ワカ
監督 タナダユキ
"ダチが死んだ"
マリコの遺骨を抱いてシイノトモヨは"まりがおか岬"を目指す。原作の尖った画風とは違って、映画は控え目な音楽と素晴らしいキャストで辛く悲しい現実を観せてくれる。壊れてしまうと元には戻らない。 pic.twitter.com/mksjAAvX9s— nobara (@yomi89lli) January 20, 2023
みなさんの映画を見た感想が面白いですね!
おわりに
私が映画『マイ・ブロークン・マリコ』の感想や見どころをネタバレ覚悟で解説してきました。
「面白い」と感じた方は是非、ご覧いただきたいと思います。
次に観る予定の映画は『七人の秘書 The Movie』です。
7人の秘書たちが悪事を解決。