千葉県にお住いの41歳男性(流通・小売系:物流センターの検品担当)が2023年12月頃に「BS松竹東急」で見た映画『好きだ、』のレビューをご紹介します。
映画を見た感想や見どころをネタバレ覚悟で解説しておりますので、映画を見る前に面白いのか知りたい方、評価や口コミが気になっている方は参考にしてください。
目次
映画『好きだ、』を見ようと思ったきっかけ
生まれながらに優柔不断なためか、気になっている異性に対してはなかなか話し掛けられないことが多い残念な性格。
ましてや告白などという青春時代における一大イベントは、何となく避けて通ったり返事をウヤムヤにしたままで40代に突入してしまいました。
そんなもどかしい感情を独特な映像美で映し出した、素敵な映画があることを思い出したので観てみることに。
2006年の2月25日に公開、メガホンを取った石川寛監督はニュー・モントリオール国際映画祭で優秀賞に輝いています。
映画『好きだ、』の内容
とある地方都市の公立高校に通っているヒラハラユウは17歳になったばかりの女の子ですが、目下の心配ごとがふたつほど。
ひとつは大切な人との死別を経験してからというもの落ち込みがちな姉、もうひとつは彼女に密かに想いを寄せているフジイヨースケ。
ユウ自身も前々からヨースケには幼馴染み以上の気持ちを抱いていましたが、ここは妹として身を引くことに。
約束の場所へと向かうふたりに降りかかる予想外の悲劇とは、ひとり取り残されたユウが選んだ道は?
作品情報
- ジャンル:ラブロマンス
- 製作国:日本
- 製作年:2005
- 公開年月日:2006年2月25日
- 上映時間:104分
- 製作会社:アンデスフィルム/レントラックジャパン
- 配給:ビターズ・エンド
映画『好きだ、』の見どころをネタバレ覚悟で解説
私がネタバレ覚悟で解説したい映画『好きだ、』の見どころは大きく3つです。
この映画の見どころ
- 姉妹の絆は甘酸っぱいアップル
- まだまだ未来は真っ白で見えない
- 17から34へ、片田舎から大都会へ
姉妹の絆は甘酸っぱいアップル
冒頭から鳴り響くのはチャイムの音、ざわめきが静まり席についたタイミングで教師が入ってきて「起立・礼・着席」の掛け声が。
クラスのみんなが学校指定のブレザーを着ている中で、ひとりだけセーラー服姿のヒラハラさんは否応なしに目立ってしまいますよね。
当然ながら先生からの軽いお小言を喰らって、とぼとぼと背中を丸めて家路へ。
いつもと変わらずに出迎えてくれたのはお姉ちゃん、詳しいことは聞かずに林檎を剥いてそっと差し出す優しさに癒されるはずです。
まだまだ未来は真っ白で見えない
この前まで野球部に所属して丸坊主だったというフジイヨースケくん、それが急に色気づいて髪を伸ばし始めるとなるとは。
ましてや高級なギターを購入して何処へいくにも背負って、四六時中同じフレーズを練習しているんですから。
進路調査のプリントを白紙のままで提出した挙げ句に、三者面談では「音楽で食べていく」などと宣言するのは破天荒過ぎます。
そうかといってユウのようにテストの成績が安定しているものの、特にやりたことが見つからないというのも困りますけど。
17から34へ、片田舎から大都会へ
前半は3人の少年少女たちが出演する純愛劇、後半からは1人退場して大人の男女によるドラマに。
「それから17年間会っていない」というヨースケのぶっきらぼうな独白にも不意を突かれますが、それ以上に衝撃的なのは有言実行で夢を叶えてしまったこと。
プロのギタリストとまではいきませんが、田舎の高校から都内のレコードメーカーへ就職できたのは上出来でしょう。
いつものスタジオで録音に立ち会っていたヨースケ、ガラス越しに聴こえてくる懐かしいメロディには胸が締めつけられますよ。
映画『好きだ、』を見終わった感想
ヒラハラユウ役は宮崎あおいさん、ブレザーを身に付けている時にはいかにも優等生といったところ。
それがセーラー服に着替えた途端に教育現場に反旗を翻すような、問題児に見えるのだから驚きでした。
成人後のユウを永作博美さんが演じているのもイメージ通りで、唐突なヒロインチェンジにも全く違和感はありません。
高校時代のヨースケとはファーストキスまで、17年越しの再会の際にも着衣のまま抱き合う健全な関係に留めてくれて良かったと思います。
映画『好きだ、』で印象に残った名言
私が映画『好きだ、』を見て特に印象に残った名言です。
「ヒラハラユウ」のセリフ
なんで私は泣いたのだろう、なんで泣くことを止めなかったのだろう
映画『好きだ、』の評価や口コミ
他の方が映画『好きだ、』を見てどう思われているのか、評価や口コミを調べてみました。
どのシーンも好きだけど特に大好きなシーンのひとつ🥰
普段何考えてるかわからない感じの狂児がちゃんと「嬉しい」を表現しててかわいい。原作狂児とは違うんだろうけど映画狂児も大変愛おしい。
この時の聡実くんも最高。…ひじさとみがアドリブだと…?恐ろしい子… pic.twitter.com/VvVcp89RQt— たみこ⭐️ (@kiznacs) January 25, 2024
やっぱり、どうしても、自分で作ったこのストフリの方がかっこよく感じました。
映画を観た後このストフリが好きだと言ってくださる方もいてくれて嬉しいです♪マイティー作る時はこのデザインを基に作りたい。https://t.co/fNhREIflKx pic.twitter.com/fGfJxbav2N
— HARU (@siroharo) January 29, 2024
もう確実に好きだし公開が待ち遠しい映画たち! pic.twitter.com/4LtJ0ab9v7
— saki (@sakicinema) January 25, 2024
カッコよく描きたかったのにゲス顔になってしまった!😭
ゲス顔も好きだけど💦
もうすぐ映画だぁ!!!!楽しみ❣️#ハイキュー pic.twitter.com/EfZEdkZTh1
— 絢 (@sdpk8wQkalu928g) January 25, 2024
カラオケ行こ、漫画としてすごく好きだし映画も観たいの思っているけど、この方の仰ることはには全面同意。暴力団員を「カタギには優しい」なんなら「自分たちの味方になってくれる」かのように魅力的に描く漫画って結構多くて、本当はとても怖い存在なのに危機感を薄めてしまうようで怖いことだよね。 https://t.co/gTg4V3FwAG
— 旧コウサカ (@kosaka0221) January 27, 2024
こんな映画があったとは!!全然知りませんでした…あおいちゃん、瑛太くん、西島さん、永作さんと大好きな俳優さん勢ぞろい!!で個人的に夢の様なキャスティング♪‘音’の綺麗な作品で、砂利を踏む足音、水音、アコースティックギターの音etc.etc.、静かな夜にじっくり見たくなります。洗濯物を畳みながら見ようと思っていたのに、どうしても手が止まってしまい、見入ってしまいました。間が長いを書いていらっしゃる方もみえましたが、個人的には全くそんなことはなく、あ~こういう間になるよな…と共感するような懐かしくなるような、言葉にならない空気から伝わってくる溢れそうな気持ちみたいなものが映像化されている映画でした。あ~好きだな、この映画好きだな♪と浸りながら観ていた後半、ちょっと思いもよらない展開になるのかとドキドキしましたが…大丈夫でした(笑)久しぶりにいい映画みたな~やっぱりあおいちゃんと西島さん好きだな~と実感した作品でした。
Amazonの口コミ
結局は最後の永作さんの「好きだ」というシーンがと印象深いあの表情でのセリフと口パクは名シーンと思う
Amazonの口コミ
全体通してみると、どこにも感情移入できないで終わってしまった、という感じ。結局は二人とも両思いだったよね、でも若いからお互いそれを上手く伝えられなかったよね。それを伝えるのに伏線がややこしい。お姉さんの下りがほぼ生かされてない。ドラマティックを表現したかったのか分からないけど、西島さんの最後のあの場面。そんなの要らなかったでしょ。若かりし頃の西島さんのたどたどしいながらもピュアな演技と、宮崎さんと永作さんの語らずとも表情で伝える見事な演技力で何とか最後まで観られた作品。
Amazonの口コミ
刺される、って思ったら、刺された。そこに至るまではよかったのに…。
Amazonの口コミ
感情を出させない演出。フィックスのカメラ。カットの間に挿入される、風景。最小限度のセリフ。聞き取りずらい。雨や曇りや、暗い空。ここまで行くと、やりすぎだろうと感じることがある。衒いが感じられるのだ。だが、最近の説明過剰の演出と演技、映像を見飽きている眼には、新鮮に映ることも事実。ただ、ここまでやると逆の意味での演出過剰に感じてしまう。挿入される、風景のカットバックにもうんざりする。貴重な映画だし、俳優たちもきちんと答えているし、優れた愛すべき映画だとは思うのだ。
Amazonの口コミ
みなさんの映画を見た感想が面白いですね!
おわりに
私が映画『好きだ、』を見た感想や見どころをネタバレ覚悟で解説してきましたが、「面白い」と感じられた方はぜひ見てください。
次に見たいと思っている映画は『BLUE ブルー』です。
魚喃キリコさんの人気コミックを安藤尋監督が映画化。
同性にたいして「好きだ」と言えない女子高生のお話、本作に負けないくらい切なそうです。