大阪府にお住いの44歳女性が2022年8月頃に「KBSワールド」で見た映画『82年生まれ、キム・ジヨン』のレビューをご紹介します。
映画を見た感想や見どころをネタバレ覚悟で解説しておりますので、映画を見る前に面白いのか知りたい方、評価や口コミが気になっている方は参考にしてください。
目次
映画『82年生まれ、キム・ジヨン』を見ようと思ったきっかけ
YouTuberがお勧め映画として紹介しているのを見ました。
大好きな男性俳優コン・ユが出演してるということと他でも評判の良いコメントを見たこともあり、絶対見てみたい映画だと思いました。
涙無しでは見られないというコメントも読みました。
コン・ユの「哀」の演技が大好きで、見れたらいいなと気になっていた作品でした。
小説としてして出版されて大ヒットした作品の映画化ということもあり、映画だと気軽に早く内容が分かるかなと思い見ました。
血が流れる作品が苦手で、アクションが多いように思う韓国映画の中でもヒューマンドラマということで落ち着いて見れるかなと期待していました。
映画『82年生まれ、キム・ジヨン』の内容
社会で活躍し自分の居場所を確立していた女性が、結婚、出産を経て家庭に入ってから起こる変化についての物語です。
実話ベースで、とても現実的な内容になっています。
同じような年代で、同じように結婚、出産を機に退職したことがある人は強く共感できると思います。
そうでなくても刺さる内容です。
自分のことを考えることなく過ごしているうちになった状態をリアルに描いています。
他人からすれば素敵な旦那さんとありがちな姑との関係、自分の家族や元同僚との人間関係がある中、自分を見つめることなく放置している姿が痛ましく感じます。
切なくさせるのに一生懸命頑張り続けようとします。
無になってしまった自分に気付くことなく苦しむ様子がたまらなく辛いです。
作品情報
- ジャンル:ドラマ
- 製作国:韓国
- 製作年:2019
- 公開年月日:2020年10月9日
- 上映時間:118分
- 製作会社:Bombaramfilm
- 配給:クロックワークス
- 公式サイト:http://klockworx-asia.com/kimjiyoung1982/
映画『82年生まれ、キム・ジヨン』の見どころをネタバレ覚悟で解説
私がネタバレ覚悟で解説したい映画『82年生まれ、キム・ジヨン』の見どころは大きく3つです。
この映画の見どころ
- 女性の仕事、結婚、出産
- 精神を病む
- 人間関係
女性の仕事、結婚、出産
主人公のキム・ジヨンは、勤め先で男性社員から嫌味を言われることがあっても、本人としては一生懸命仕事をし、それなりに過ごしていました。
しかし、結婚、妊娠を機に退職することになります。
子供が産まれ、母親というポストに就きます。
人それぞれで、やっと仕事を辞めれて、子育てに専念できる、なりたかった母親になれると喜びを感じる人もいると思います。
過去のキム・ジヨンが自分を押し殺して、違和感を積み重ねてきた人生が描かれます。
自分の意志や納得できないことの蓄積を取り除かずきたことで、幸せを感じることなく、おかしくなっていく様子が表現され、他人が憑依したように身近な人になって話し出すようになります。
精神を病む
旦那のデヒョンが、キム・ジヨンの異変に気付き、1人で精神科医に相談に行きます。
ジヨンに医者に診てもらうよう勧めますが、大したことないと気にしませんでした。
やっと医師に診てもらうようになり、彼女や彼女の母親の回想で、おかしくなってしまった経緯や原因に繋がるであろう背景が説明されます。
女性目線としてジヨン側からだけで描かれていますが、旦那デヒョン側としても辛く苦しい思いをしているのが分かります。
小説の方では、あまり男性側のことが書かれていないようです。
一般的な割合で言えば、気付いてくれたり、ジヨンのために行動できるデヒョンのような旦那さんのケースが稀なのでは?と思いました。
コン・ユの演技もあってか、男性側の切なさも伝わってきます。
人間関係
女性に限り、会社の同僚や上司、祖母、母親、姉の強さが分かります。
男性は悪者に表現され気味です。
ジヨンの母親がどうやって3人の子供たちを育ててきたか、自分の夢を犠牲にして家族のために働きながら生きてきたかのところでも辛くなります。
ジヨンの姉はとても強いはっきりした人です。
独身だからかジヨンとは違うタイプの性格です。
ジヨンも社会に出たままで自分一人のために生きていれば同じようになったのかなとも思いました。
デヒョンの母親とジヨンの関係、韓国の嫁姑問題からも長男の嫁は我慢する文化なのが伺えます。
映画『82年生まれ、キム・ジヨン』を見終わった感想
ジヨンやデヒョン、ジヨンの母や姉の演技だけで涙が出ました。
セリフ無しで目や表情だけでも刺さるものがあります。
個人の性格はあると思いますが、気を使いながら、トゲになって攻撃してくる他人の言動に耐えて苦しんでいく姿は胸が痛かったです。
自分にもあてはまるところがあると思ったからだと思います。
言い返せるぐらいの無神経さがあっていいと思いました。
他人に気を使い過ぎる時、他人の事を考え過ぎて、全部自分の中に我慢して閉じ込めるとジヨンみたいになってしまうなと思いました。
ジヨンというものが消えていくように思いました。
しんどくなって自分のことを認識したくなくなるのでしょうか。
ジヨンには気付ていくれて一緒に闘ってくれる家族や周りの人がいるところも切なくなりました。
ジェンダー問題に限らず、自分を見失って病んでしまう人はいるだろうなと考えさせられました。
映画『82年生まれ、キム・ジヨン』で印象に残った名言
私が映画『82年生まれ、キム・ジヨン』を見て特に印象に残った名言です。
「公園に居合わせた名前のないサラリーマン」のセリフ
『ママ虫』子供をベビーカーに乗せて、公園のベンチでコーヒーを飲もうとした時に近くいたひた人に言われる言葉です。
意味が分からず調べたら、日本語の「泣き虫」「弱虫」みたいなネガティブな表現だそうです。
周りを気にせず迷惑をかけても平気な奔放なママに使われる言葉だそうです。
この言葉がきっかけで物語がはじまるように思いました。
映画『82年生まれ、キム・ジヨン』の評価や口コミ
他の方が映画『82年生まれ、キム・ジヨン』を見てどう思われているのか、評価や口コミを調べてみました。
CHARACTER:ギホン
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ある事件でトラウマを負い、不治の病に苦しむ元情報局エージェント・ギホンを『新感染 ファイナル・エクスプレス』『82年生まれ、キム・ジヨン』などに出演する韓国映画界トップスター #コン・ユ が演じる。『SEOBOK/ソボク』7/16公開🎬#SEOBOK #ソボク pic.twitter.com/DC8p3rZFVH
— 映画『SEOBOK/ソボク』公式 (@seobok_jp) May 26, 2021
韓国映画『82年生まれ、キム・ジヨン』は4月2日からAmazonプライム・ビデオで見放題配信が開始予定。
監督はキム・ドヨン。
出演はチョン・ユミ、コン・ユ、キム・ミギョン。吹替版→https://t.co/iBC0yV0A04 pic.twitter.com/EnRmWzvAW0
— mkhryk (@andrew_skarsgar) March 18, 2022
『82年生まれ、キム・ジヨン』がアマプラ見放題に。
映画館で観た時辛すぎる共感でずっと泣いてたな…。配信で観やすくなったので、改めて多くの人に知ってもらいたい作品。 pic.twitter.com/s3qe2Dul3J— DIZ (@DIZfilms) April 2, 2022
コン・ユさんの日本語吹替は『トッケビ』以降の作品で担当させて頂いています。映画『82年生まれ、キム・ジヨン』でも担当。よろしければこちらも。
— 諏訪部順一 Junichi Suwabe (@MY_MURMUR) October 8, 2021
確かに。「プロミシング・ヤング・ウーマン」「82年生まれ、キム・ジヨン」を率先して見に行く男性映画ファンがどれだけいるか問題。 https://t.co/ps8VzswX5Y
— 窓の外 (@madosoto) November 21, 2021
みなさんの映画を見た感想が面白いですね!
おわりに
私が映画『82年生まれ、キム・ジヨン』を見た感想や見どころをネタバレ覚悟で解説してきましたが、「面白い」と感じられた方はぜひ見てください。