群馬県にお住いの39歳女性(IT・通信系:制作)が2022年3月頃に「映画館」で見た映画『エゴイスト』のレビューをご紹介します。
映画を見た感想や見どころをネタバレ覚悟で解説しておりますので、映画を見る前に面白いのか知りたい方、評価や口コミが気になっている方は参考にしてください。
目次
映画『エゴイスト』を見ようと思ったきっかけ
元々出演者の一人であるドリアン・ロロブリジーダさんが好きだったので気になっていた映画だったのですが、YoutubeやInstagramで予告編を目にしてさらに心を掴まれ、情報を追うようになりました。
公開後しばらくは観に行けなかったのですが、その間にプロモーションなどで語られる監督や鈴木亮平さん・宮沢氷魚さんの言葉がとても真摯だったことに感動しました。
また性的マイノリティの方々の感想も「観たい」と思わせるものでした。
映画『エゴイスト』の内容
作家・高山真の自伝的小説を原作とした恋愛映画であり人間ドラマをテーマとした映画です。
華やかなファッション業界で働いているゲイの主人公・浩輔。
彼は閉鎖的な田舎の出身で、母はすでになく、父からは真っ当に生きることを求められています。
その出自を覆い隠すような東京での派手な暮らしは、人生を謳歌しているようでいて、どこか空虚な印象です。
そんな中パーソナルトレーナーとして働く年若い青年・龍太と出会い、浩輔はその純真さや美しさに惹きつけられます。
二人はすぐに愛し合うようになりますが、龍太にはある秘密があり、それをきっかけに浩輔は大きな決断をすることになります。
浩輔が選んだ道は、愛なのかエゴなのか。
シンプルでありながら観る者の心に深く問いかけてくる、ドキュメンタリーのように生々しく見応えのある作品です。
作品情報
- ジャンル:ラブロマンス ドラマ
- 製作国:日本
- 製作年:2023
- 公開年月日:2023年2月10日
- 上映時間:120分
- 製作会社:「エゴイスト」製作委員会(東京テアトル=日活=ライツキューブ=ROBOT)(製作幹事・配給:東京テアトル/制作プロダクション:ROBOT)
- 配給:東京テアトル
- 公式サイト:https://egoist-movie.com/
映画『エゴイスト』の見どころをネタバレ覚悟で解説
私がネタバレ覚悟で解説したい映画『エゴイスト』の見どころは大きく3つです。
この映画の見どころ
- 愛あふれるリアルなラブシーン
- 魅力あるキャスト陣宮沢氷魚の透明感は必見
- インティマシーコーディネーター採用の安心感
愛あふれるリアルなラブシーン
予告編でも目を引いた美しいラブシーン。
本編ではより深く長く、とてもリアルに感じられ、これまで見たことがあるラブシーンとは一線を画すものでした。
映画を見たゲイライターの方が「自分たちのラブシーンが映されているようでちょっといたたまれなくすらなった」と感想を述べていたほどです。
監督は俳優たちとの打ち合わせはもちろん、当事者の方々にもリサーチを重ねて撮影に臨んだようで、その安心感もあって非当事者としても違和感なくシーンに没入できました。
魅力あるキャスト陣宮沢氷魚の透明感は必見
鈴木亮平さんのホゲ感もとてもナチュラルに感じられたのですが、(その点で典型的な『オカマ』のイメージの押し付けだとの批判もあったようですが、この作品では原作者の高山真さんのキャラクターに寄せて描くことを選択されたようです)何といっても宮沢氷魚さんの透明感が印象的でした。
お母さん役の阿川佐和子さんの自然な佇まいも特筆すべきところですが、全ての登場人物の中でやはり最もこの作品に愛されているように感じられたのは、ただただ綺麗なまま消えていった龍太(宮沢氷魚)だったと思います。
インティマシーコーディネーター採用の安心感
インティマシーコーディネーターについては、鈴木亮平さんがこの映画公開とほぼ同時期に出演していたドラマ「エルピス」でも採用されたことが話題となっていましたが、やはりこの役割の方が携わっていることで物語の外にある不安要素がクリアになっているという点が大きなポイントだと思います。
この作品ではインティマシーコーディネーターだけでなく、原作者の友人をはじめ当事者が参加していることで、インティマシーシーンだけでなくゲイカルチャーや性的少数者の描き方にも深い理解があった上での表現であることが見て取れます。
同性愛を描いた作品はこの数年どんどん増えているように思いますが、出演者の方の発言に認識不足を感じて悲しくなり、作品の魅力が翳ってしまうことが多かったので、「嫌々演じているのではないか」「差別意識があるのではないか」という不安要素が解消された状態で見られることで、より物語そのものを楽しむことができます。
そしてこうした、搾取のないクリアなコンテンツ制作環境を重視する流れは今後日本でも広がっていくと思われるので、新たな試みの一端を見る意味でも注目に値する作品かと思います。
映画『エゴイスト』を見終わった感想
最初に何故か「阿川佐和子さんと柄本明さん良かったなあ」と思い、その後に「それにしても龍太!」と思い、さらにその後に「鈴木亮平はすごいな!」という感想になりました。
映画のあらすじを読んだ時から観ている最中までずっと怖かった「嫌な展開」はついに最後まで無く、ここで終わるのかという驚きと、さすがドキュメンタリーを撮ってきた監督の作品だなと、しみじみ人間描写の巧みさと俳優たちの存在感に浸りました。
正解のある物語ではないと思いますが、納得できないことは何もなく、特に課題を課されたとも思わず、ただそれぞれの人生の一片を見届けた、という感覚でした。
映画『エゴイスト』で印象に残った名言
私が映画『エゴイスト』を見て特に印象に残った名言です。
「浩輔」のセリフ
やっぱり予告編でも使われていた「僕は愛が何なのか、よくわからないです」
映画『エゴイスト』の評価や口コミ
他の方が映画『エゴイスト』を見てどう思われているのか、評価や口コミを調べてみました。
★★★⳹速報⳼★★★
第47回 #日本アカデミー賞 にて『#エゴイスト』より
#鈴木亮平 さんが #優秀主演男優賞 を受賞しました👏
本作を、いつも強く温かく牽引してくださいました
おめでとうございます!授賞式は3/8に開催されます🎊#映画エゴイスト #松永大司 監督 #宮沢氷魚 #阿川佐和子 pic.twitter.com/eLlbt9pBBr
— 映画『エゴイスト』公式アカウント (@egoist_movie) January 24, 2024
◤愛は身勝手。◢#鈴木亮平 と#宮沢氷魚 が紡ぐ
独りよがりな愛の献身各映画賞に続々ノミネート🎊
話題沸騰の映画『#エゴイスト』
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映画『 #エゴイスト 』
ネタバレ徹底考察⚠️
\✅浩輔が本当に欲しかったものは?
✅龍太は天使か悪魔か?
✅この物語は“愛”か“エゴ”か?#鈴木亮平 × #宮沢氷魚 主演
人間の愛とエゴを描いた本作の魅了を徹底解説❗️🔻記事はこちらからhttps://t.co/dHUycO5q0Q
— Filmarks(フィルマークス) (@Filmarks) January 31, 2024
第78回毎日映画コンクール
選考委員の受賞作・者への講評です
監督賞 #石井裕也 #月
脚本賞 #阪本順治 #せかいのおきく
男優主演賞 #鈴木亮平 #エゴイスト
女優主演賞 #杉咲花 #市子https://t.co/Ur9znZTRmt#毎日新聞 #ひとシネマ pic.twitter.com/x25UXXcfaN— 毎日新聞@宣伝部 (@mainichiDCC) January 30, 2024
第78回毎日映画コンクール<俳優部門>の選考経過と講評です。
男優主演賞 鈴木亮平「エゴイスト」「演技の深淵に近づく一歩を踏み出したのかもしれない」#鈴木亮平 #毎日映画コンクールhttps://t.co/XkEEhyeX8Z pic.twitter.com/hC5vRdUebZ
— ひとシネマ (@hitocinema) January 30, 2024
みなさんの映画を見た感想が面白いですね!
おわりに
私が映画『エゴイスト』を見た感想や見どころをネタバレ覚悟で解説してきましたが、「面白い」と感じられた方はぜひ見てください。
次に見たいと思っている映画は『君たちはどう生きるか』です。
宮崎駿監督の最新作。
情報が意図的に絞られているので詳しい内容は分かりません。