熊本県にお住いの22歳女性(メーカー系(電気・電子・機械系):エンジニア)が2022年7月頃に「紙の本」で読んだ小説『威風堂々惡女』のレビューをご紹介します。
小説を見た感想や読みどころをネタバレ覚悟で解説しておりますので、小説を見る前に面白いのか知りたい方、評価や口コミが気になっている方は参考にしてください。
目次
小説『威風堂々惡女』を読もうと思ったきっかけ
通っている図書館で見かけて、表紙のきれいさに惹かれて読み始めました。
タイトルを見ただけでは借りていなかったと思います。
それだけ表紙の絵の色遣いが美しいです。
また現在、小説や漫画、アニメで転生・悪女・中華などのジャンルがはやっていることもあります。
アニメでこのようなジャンルを見たことはありますが、小説では読んだことがなかったので、新しいジャンルの開拓をしてみたくなったことも読み始めたきっかけの一つです。
小説『威風堂々惡女』の内容
舞台は古代中国の世界です。
奴隷として虐げられてきた少女が過去の世界の、自分たちの一族が奴隷となった原因の女性へ転生します。
少女は自分が奴隷となる未来を変えるため、皇帝となることを目指して後宮へ入り、手段を択ばずまさに悪女としての道を歩み始めます。
最初の内は転生前の知識を使い順調に地位を上げていきますが、様々な陰謀に巻き込まれ波乱の人生を送ります。
数ある転生・悪女ものの中でも、これほど主人公が虐げられ、復讐心を燃やすものはないのではないでしょうか。
小説『威風堂々惡女』の作品情報
作品情報
- 出版社:集英社
- 著者:白洲 梓
- 定価:本体610円+税
- 発行年月:2018年10月19日
- ページ数:304ページ
- ISBN:978-4086802178
- 言語:日本語
- 公式サイト:http://orangebunko.shueisha.co.jp/book/4086802171
小説『威風堂々惡女』のあらすじ
瑞燕国で最下層とされる尹族の少女・玉瑛は、皇帝の「尹族国外追放」の勅命により、下女として働いていた貴族の屋敷を追われた。山中を彷徨う玉瑛は追いついた騎兵に斬られ、尹族差別の元凶となった皇帝の側室・柳雪媛への恨みを胸に意識を失ってしまう。意識を取り戻したとき目に入ったのは、見知らぬ女。高価な調度品。そして女が玉瑛に呼びかけた。「雪媛様」と。
小説『威風堂々惡女』の読みどころをネタバレ覚悟で解説
私がネタバレ覚悟で解説したい小説『威風堂々惡女』の読みどころは大きく3つです。
この小説の読みどころ
- 未来の自分を救うため、国を乗っ取る
- 赤子を殺して成り上がる
- 復讐に囚われた悪女は、幸せになれるのか?
未来の自分を救うため、国を乗っ取る
主人公は転生前の自分や一族が奴隷として虐げられる未来を回避するため、後宮に入り、多くない仲間とともに人を殺すこともいとわず現皇帝を排除するために行動しています。
また、ほかの多くの妃とも地位を争います。
暗殺されそうになったり、殺人の罪を擦り付けられたりなど様々な苦労がありながらも、仲間を増やし後宮での地位を着々と上げていきます。
ついに彼女は皇后となり、皇帝を操り国の実権を握るまでになります。
赤子を殺して成り上がる
主人公は転生前、ある男に奴隷として仕え、虐げられ辱められていました。
過去への転生後、まだ赤ん坊であるその男と出会います。
主人公は男への復讐心や恐怖心に未だ囚われていますが、仲間から諭されたこともあり、まだ何の罪も犯していない赤ん坊を殺すことをためらいます。
しかし結局、彼女は復讐心と恐怖心に負け赤ん坊を殺します。
普通は良心から殺さない、と言う展開になると思いますが、その期待は裏切られ、彼女の復讐への執着が強く表現されていました。
復讐に囚われた悪女は、幸せになれるのか?
この本では、主人公の悪女の他に、彼女に使える男性も主人公格で扱われています。
実はこの男、未来で転生前の主人公を殺しているのです。
主人公は復讐心や様々な思惑でその男性をあえて護衛として仕えさせます。
最初は彼を復讐のこもった眼で見ていた主人公ですが、彼の真摯に仕える様子に心を開いていき、両者とも、互いに思いを寄せるようになります。
しかし主人公は皇后として国を乗っ取ることが目的であるため、どうしてもその思いは成就しません。
小説『威風堂々惡女』を読み終わった感想
転生・悪女・中華という、今はやりの物をふんだんに盛り込んだ内容と言うことで、最初は読むことを躊躇しました。
しかし表紙の絵のきれいさにつられて読むと、すぐにその物語に引き込まれました。
作りこまれた世界観、悲しく暗い主人公の思い、多くの魅力的な登場人物は、ただ流行に乗っかったものではありません。
私と同じようにはやりものに手を出したくないという人もいるかと思いますが、騙されたと思って、読んでみてほしいです。
小説『威風堂々惡女』で印象に残った名言
私が小説『威風堂々惡女』を読んで特に印象に残った名言です。
「玉瑛」のセリフ
彼女が失敗しなければーすべてが変わる
小説『威風堂々惡女』の評価や口コミ
他の方が小説『威風堂々惡女』を見てどう思われているのか、評価や口コミを調べてみました。
#follow #威風堂々悪女#books
これは久しぶりに面白い小説。
宝塚歌劇団でやってほしい。
無理なら中国でドラマかアニメにしてほしい少女小説。傑作。
小説を読んでて、興奮したの久しぶり。
Qt
威風堂々惡女
(集英社オレンジ文庫) 集英社 https://t.co/2Vardo1wdm @amazonJPより— @thiz follow thank you (@Chiz5010) September 22, 2019
おもしろい。1巻の話の作り込みというか流れというか起承転結が素晴らしい。そこからどんどん話が広がって魅力的な登場人物も増えて。発売を楽しみにしている作品のひとつ
威風堂々惡女 | 白洲梓 | 集英社オレンジ文庫 https://t.co/JR9hqEIrs8
— しゅらく (@syu_ra_k) March 3, 2023
白洲梓著『威風堂々惡女』(1巻のみ)読了。
夏休みの文庫フェアの山の中で見つけて、実は内容よりも表紙のイラストに惹かれて(苦笑)読み始めたのですが、、、
世界観が素晴らしいです✨文章から思い浮かぶ情景の美しいこと…!!!1巻のラストは、まだ始まったばかり、という感じで、続きが楽しみです— どりーみー📖読書メインの色々垢 (@dreamybooks46) September 3, 2020
おわりに
私が小説『威風堂々惡女』を読んだ感想や読みどころをネタバレ覚悟で解説してきましたが、「面白い」と感じられた方はぜひ読んでください。
次に読みたいと思っている小説は『捜査線上の夕映え』です。
有栖川有栖著の、火村英生シリーズの最新作です。