東京都にお住いの46歳女性(主婦:主婦)が2022年12月頃に「なし」で見た映画『母性』のレビューをご紹介します。
映画を見た感想や見どころをネタバレ覚悟で解説しておりますので、映画を見る前に面白いのか知りたい方、評価や口コミが気になっている方は参考にしてください。
目次
映画『母性』を見ようと思ったきっかけ
小説家、湊かなえ原作の映画ということで、観たくなりました。
これまで、湊かなえさんの作品を読んだり、ドラマを見るたびに、「読んでよかった」「観てよかった」と思える手ごたえを感じてきたので、映画『母性』にも期待が持てました。
母娘を演じる戸田恵梨香、永野芽郁は、ドラマで共演したことからハコヅメコンビと呼ばれていましたが、そのドラマは見ていませんでした。
年齢が親子ほどには離れていないため、本当に親子に見えるのかな、という疑問を感じていました。
映画『母性』の内容
映画の序盤で、高校教師になった娘(名前は不明)が、職場の先輩とともに焼き鳥屋を訪れますが、この焼き鳥屋の暖簾に描かれた名前「律」は、伏線になります。
先輩教師は、新聞で報じられていた自殺未遂をした女子高生の通う高校に勤務していたことから、女子高生の事情を知るために、先輩教師を誘ったのです。
なぜ、女が女子高生の自殺未遂に興味を持ったかといえば、自らも高校時代に自殺未遂をしたことがあるから。
時代は遡り、娘が幼少だった頃、中学時代、高校時代のシーンが娘の視点で描かれます。
また、もう一人の主人公である母親の視点からも、母親の娘時代、結婚した頃、新婚時代、夫の実家時代が振り返られます。
娘と母親では、同じ出来事もまったく異なって受け止められている部分があるので、そこが見ものです。
娘の名前が、映画の中ではずっと明かされないところも気になります。
そして、娘が自殺未遂をして庭に倒れている時に、初めて「清佳(さやか)!!」と幅が叫びます。
母親は、娘時代から、母が非業の死を遂げて亡くなっても一貫して、母を追い求めていますが、自殺未遂があって初めて娘を見ることができたのかもしれません。
作品情報
- ジャンル:サスペンス・ミステリー ドラマ
- 製作国:日本
- 製作年:2022
- 公開年月日:2022年11月23日
- 上映時間:115分
- 製作会社:映画「母性」製作委員会(ワーナー・ブラザース映画=エイベックス・ピクチャーズ=博報堂=GYAO=ムービーウォーカー)(製作幹事:ワーナー・ブラザース映画/企画協力:新潮社/制作プロダクション:THE FOOL)
- 配給:ワーナー・ブラザース映画
- 公式サイト:https://wwws.warnerbros.co.jp/bosei/
映画『母性』の見どころをネタバレ覚悟で解説
私がネタバレ覚悟で解説したい映画『母性』の見どころは大きく3つです。
この映画の見どころ
- 幸せな幼少時代
- 田舎の屋敷での暮らし
- 自殺未遂に至るまで
幸せな幼少時代
清佳の小さな頃まで、親子3人は高台の小さな家で暮らしていました。
そこでは両親の仲も良く、母親はハンバーグやお菓子を作り、父は音楽を聴くような優雅な暮らしをしていました。
週に一度は、母親にとって最愛の母である清佳の祖母が訪ねてきて、母親は祖母から裁縫や料理を習っていました。
しかし、清佳の視点で見ると、決して幸せばかりだったわけではありません。
母親は、キャラクターの手提げを欲しがっただけで「祖母の手作りの品を欲しがらなかった」と異常なまでにがっかりし、激怒するのです。
田舎の屋敷での暮らし
小さな家で、嵐の日にろうそくが倒れ、大火事が起きます。
その火事の中、祖母が亡くなり、家もなくなったことから、一家は父親の実家の離れに移り住みます。
田舎の屋敷での暮らしは、母娘にとって、一転して暗く過酷なものでした。
お嬢さま然としていた母親は朝から晩まで、農作業と家事に明け暮れ、感謝されるどころか姑に文句ばかり言われます。
父親の妹である律子は、仕事を辞めて暇なのに何もせず、母親ばかりが働かされていることに清佳は腹を立て、祖母に口ごたえをする反抗的な娘に成長します。
それはひとえに幅を思ってのことですが、母には通じず、疎まれてしまいます。
自殺未遂に至るまで
清佳が高校生の頃、母に喜ばれようと手伝いをしても関係は悪化する一方でした。
父親は母を助けず、律子は家を出ていき、その手助けをした清佳はますます祖母に嫌われ、すべてがうまくいかない日々。
ある日、清佳は自宅とは異なる方向へ歩く父親の姿をバスから見つけます。
急いでバスを降りて尾行すると、そこは亡き母方の祖母の家でした。
祖母の家は母の友人、仁美に貸しているはず。
家の中では、仁美と父親が赤ワインを傾けて、一目で不倫関係にあることがわかりました。
それだけでも、ショックなのに、清佳は立ち直れないほどの打撃を受けます。
仁美は、火事のときのことを語り出します。
清佳の祖母は清佳ではなく自分に先に助けようとした清佳の母に清佳を助けさせるために自殺をしたのだ、と明かしてしまうのです。
帰宅した清佳は、このことが事実か母に問い、事実であることを察したことから、自殺未遂をするのでした。
映画『母性』を見終わった感想
この映画は、母親と娘の清佳という二人の視点で描かれますが、圧倒的に清佳の方に感情移入をしやすいと感じました。
母親は、異常なほど自分の母親のことが好きで母親と祖母が密着していて、恐ろしきほどです。
母親の視点では、祖母が喜ばないであろうことを清佳がした時に、自分は単に悲しんだように描かれますが、清佳の視点では、母親は激怒しています。
このような認識の違いは、現実でも多々あることだろうし、自分もわが子にしてしまっているのではないか、と恐ろしさを感じました。
田舎では、感じのよくない小姑だった律子が、大人になった清佳の訪れた焼き鳥屋を営み、人柄も優しい感じに変わっているところは、数少ない希望が持てる部分でした。
全編を通して、個性豊かな登場人物が、おかしな言動を繰り返すので、飽きることがありません。
現実にはありえない話ではありますが、母娘だからこその苦しい関係性は現実にもいくらでもありそうで、自分の母との関係や娘との関係にも問題がないか考えさせられました。
映画『母性』で印象に残った名言
私が映画『母性』を見て特に印象に残った名言です。
「母親」のセリフ
「清佳!!」
映画『母性』の評価や口コミ
他の方が映画『母性』を見てどう思われているのか、評価や口コミを調べてみました。
シムハドリはいいぞ…
私には無いはずの母性が大暴動したし英語字幕なのに号泣した。
నా తీపి ప్రేమ🥺❤ラージャマウリ監督は間違いないって確信した映画。 pic.twitter.com/dzGu4VzDfG
— యున్🐅yunノスケ (@yunnosuk1211) January 28, 2024
湊かなえの小説が原作。うまくまとまっている。2022年廣木隆一監督5作も映画撮っている。#映画 #母性 pic.twitter.com/A4wnKWZJa5
— Forest@エンタメそして読書垢 (@hGSE2uYvs1hCb25) January 27, 2024
以前映画版の母性を観たんだけど、女性が「母性持ち」と「娘でありたい人」の2パターンに分かれるというところ
消去法で母性持ちだな、私— タンジェリン (@fybihybyvec) February 1, 2024
映画版母性見たんだけど、具合悪い時に見るもんじゃなかった。
生々しかった— cocosinhamburg (@paste_and_paste) February 1, 2024
母性
って映画今見たんだけどめっちゃ泣いちゃった— まる (@maru1607031g) January 25, 2024
みなさんの映画を見た感想が面白いですね!
おわりに
私が映画『母性』を見た感想や見どころをネタバレ覚悟で解説してきましたが、「面白い」と感じられた方はぜひ見てください。