千葉県にお住いの29歳女性(サービス系:事務職)が2023年12月頃に「映画館」で見た映画『屋根裏のラジャー』のレビューをご紹介します。
映画を見た感想や見どころをネタバレ覚悟で解説しておりますので、映画を見る前に面白いのか知りたい方、評価や口コミが気になっている方は参考にしてください。
目次
映画『屋根裏のラジャー』を見ようと思ったきっかけ
屋根裏のラジャーは、もともと製作会社のスタジオポノックが好きなので必ず観たいと思っていた映画でした。
スタジオポノックはスタジオジブリから離れたスタッフが中心となって作られた製作会社なのですが、ジブリとはまた違う、温かくて優しい、そして生きる希望をもらえるような作風がとても大好きで、応援したい気持ちもあって観に行きました。
スタジオポノックの「透明人間」という短編作品に生きる勇気をもらえるほど感動した経験があるので、今回の「屋根裏のラジャー」も期待していました。
映画『屋根裏のラジャー』の内容
主人公のラジャーは、アマンダという女の子の持つ想像の力によって生み出された「イマジナリー」という存在です。
アマンダにしか見えない存在であるラジャーは彼女と一緒に毎日遊んだり、共に過ごして彼女が父親を亡くした悲しみを支えていましたが、ある日ラジャーを捕まえて自分の中に取り込もうとする謎の男、ミスター・バンティングが現れました。
彼のせいでアマンダが事故に遭い、存在が消えかけてしまったラジャーは同じイマジナリーである猫のジンザンに連れられて、イマジナリーの町にたどり着きます。
そこで出会ったイマジナリーの仲間たちと共に、再びアマンダと再会するための、ラジャーの闘いが始まるのでした。
作品情報
- ジャンル:冒険 ファンタジー
- 製作国:日本
- 製作年:2022
- 公開年月日:2023年12月15日
- 上映時間:108分
- 製作会社:「屋根裏のラジャー」製作委員会(制作:スタジオポノック)
- 配給:東宝
- 公式サイト:http://www.ponoc.jp/Rudger/
映画『屋根裏のラジャー』の見どころをネタバレ覚悟で解説
私がネタバレ覚悟で解説したい映画『屋根裏のラジャー』の見どころは大きく3つです。
この映画の見どころ
- 多彩なデザインの愛しいイマジナリー
- 子供たちの願いによって生み出された優しいイマジナリーたち
- 観終わった後、きっと心の痛みが癒される
多彩なデザインの愛しいイマジナリー
作中に登場するイマジナリーのデザインがとにかく多彩で、画面の中がカラフルで可愛かったです。
ラジャーやエミリのような人型のイマジナリーもいれば、ロボットや人形のようなイマジナリーもいるし、犬や猫、カバのような動物のイマジナリーも登場します。
かつて想像遊びや空想遊びが好きだった人は、映画を観た時に、自分が小さい時に想像したり考えていたキャラクターに似たイマジナリーを見つけて、懐かしさを感じるかもしれません。
子供たちの願いによって生み出された優しいイマジナリーたち
ラジャーをはじめ、登場するイマジナリーたちは子供たちの願いによって生み出された優しくて愛しい存在でした。
友達が欲しいという可愛らしい願いから、何かを失った痛みを癒すために生み出されたイマジナリーもいて、それぞれのイマジナリーが生み出された理由が作中で明かされた時、私は大号泣してしまいました。
ここからは重要なネタバレになりますが、イマジナリーの町のリーダーであるエミリは、病気で病院から外に出れなかった子供の、心の支えになるため生まれた存在でした。
ラジャーはアマンダが父親を亡くした悲しみから生まれた存在で、猫のジンザンは家庭環境が良くない子供の、夜を恐れる心を守るために生まれた存在でした。
特にこの、猫のジンザンが生まれたきっかけが自分の境遇と重なって、涙が溢れだして止まりませんでした。
観終わった後、きっと心の痛みが癒される
屋根裏のラジャーは、好みが別れる映画ではあるかと思います。
イマジナリーという存在の解釈を難しいと感じる人もいるでしょう。
それでも私が、この映画を2023年に観た映画で一番良かったと思った理由は、自分が抱えていた心の痛みに寄り添ってくれたからでした。
子供のころに何か大切な人や存在を亡くしたり、家庭環境のせいで孤独を感じていたり、病気や周りの環境などで痛みや悲しみを抱えていた人は、少なくないと思います。
作中に登場するイマジナリーたちの中にはこういった痛みや悲しみに寄り添うために生まれた存在もいて、かつて想像遊びや空想遊びをして自分の心を癒していた人たちの中には、この映画を観て懐かしさを感じたり、自分の生んだ想像に救われていた事を思い出しながら涙を流す人も多いと思います。
この映画を観た後はたくさん泣いて、子供だった当時の自分が抱えていた痛みや悲しみを認めてあげて、いっぱい癒されて欲しいです。
映画『屋根裏のラジャー』を見終わった感想
スタジオポノックの作風が好きなので期待して観に行きましたが、こんなに感動するとは思いませんでした。
冒頭のシーンからエンドロールの歌に至るまで全てのシーンが、私の小さい時から抱えていた痛みを癒してくれて、この映画を観れたことに感謝しています。
この映画に共感して涙を流す人や癒される人は、子供のころに生み出した空想や想像に救われてきたり、かつて痛みや悲しみを抱えていた人が多いかもしれません。
それは子供だけでなく、今現在も人生に苦しんでいる大人の心も優しく包んで、悲しみや苦しみ、痛みを肯定してくれます。
想像の世界はいつだって、大人になっても自分の心に寄り添って見守ってくれており、心の奥底で支えになってくれていることを思い出せる映画でした。
愛と優しさに溢れた、温かくて希望の光に満ちた大傑作です。
映画『屋根裏のラジャー』で印象に残った名言
私が映画『屋根裏のラジャー』を見て特に印象に残った名言です。
「ラジャー」のセリフ
見たことない鳥、見たことのない花、見たこともない風、見たこともない夜、そんな素敵なもの、見たことある?
映画『屋根裏のラジャー』の評価や口コミ
他の方が映画『屋根裏のラジャー』を見てどう思われているのか、評価や口コミを調べてみました。
#2023年映画ベスト10
【アニメーション映画編】①マイ・エレメント
②ブルージャイアント
③マリオ
4:窓際のトットちゃん
5:スパイダーバース
6:君たちはどう生きるか
7:駒田蒸留所へようこそ
8:ウィッシュ
9:屋根裏のラジャー
10:グリッドマンユニバース pic.twitter.com/oeRtt4MAaW— 黒柴の映画館🎬 (@KuroshibaMovie) December 29, 2023
#スタジオポノック の新作#百瀬義行 が監督を務める
長編アニメ映画『#屋根裏のラジャー』の世界配信が決定!「ようこそ、イマジナリの世界へ」
誰にも見えない<少年ラジャー>と<想像たち>の物語が動き出す。続報をお楽しみに! pic.twitter.com/rX2YXU30YA
— Netflix Japan | ネットフリックス (@NetflixJP) January 26, 2024
屋根裏のラジャー観に行った🤲✨#屋根裏のラジャー #映画 #5歳 pic.twitter.com/qFQBhZ2pjx
— あさり かなめ🌱 (@ka_na_me_07) December 29, 2023
アニメ映画、屋根裏のラジャー観て来た!
凄い好きなテーマで泣き通しだった。
イマジナリーフレンドという題材はなんて切ない題材なんだろう。画面も普通のアニメ映画より何倍もリッチな画面だし、観て良かった! pic.twitter.com/4OOeofcC6x— 奥 浩哉 (@hiroya_oku) January 4, 2024
所謂ビジュアルガイドではなく(それも来年早々には発売らしいですが)、背景画や設定資料満載の重みのある本です。作品が気に入った方にはお薦めです。監督の百瀬義行さん以下、技術スタッフへのインタビューも充実。中でも興味深いのが、プロデュース及び脚本も担当の西村義明さんへのそれで、原作者A.F.ハロルドさんとのメールでのやりとりに関しての記述があるのですが、そこでのハロルドさんの返答に思わずへぇ、と言ってしまいました。
Amazonの口コミ
みなさんの映画を見た感想が面白いですね!
おわりに
私が映画『屋根裏のラジャー』を見た感想や見どころをネタバレ覚悟で解説してきましたが、「面白い」と感じられた方はぜひ見てください。
次に見たいと思っている映画は『FLY!/フライ!』です。
渡り鳥なのに、一度も住処である小さな池から移動したことがないカモの家族が、ニューイングランドからニューヨークを経てジャマイカへ移住するための冒険ストーリーです。