埼玉県にお住いの55歳女性(サービス系:葬儀関係)が2022年5月頃に「映画館(ユナイテッドシネマ)」で見た映画『最後まで行く』のレビューをご紹介します。
映画を見た感想や見どころをネタバレ覚悟で解説しておりますので、映画を見る前に面白いのか知りたい方、評価や口コミが気になっている方は参考にしてください。
目次
映画『最後まで行く』を見ようと思ったきっかけ
もともと綾野剛さんがとても好きだったので、公開されたら初日に行こうと思っていました。
綾野剛さんとはドラマ「新聞記者」「アバランチ」、映画「ヤクザと家族 The Family」でご一緒にお仕事をされてきた藤井道人監督の作品ですから、面白くないはずがありません。
そしてさらに、綾野剛さんとタッグを組む主演が岡田准一さんです。
演技派であり、身体能力は芸能界随一と言う岡田さんと綾野剛さんがバチバチのバトルを展開する予告編を見て、期待しかありませんでした。
映画『最後まで行く』の内容
年末も押し迫った頃、愛知県警の刑事・工藤(岡田准一)は病院に向けて車を走らせていました。
母親が危篤だという妻からの知らせに動揺するなかで、さらに上司から「監査が入る」という連絡まで入ります。
そして、母の死には間に合わず、それでも急ぐ工藤の車の前に一人の男が飛び出してきました。
ブレーキをかけたものの、その男を跳ね飛ばして、死なせてしまったのです。
工藤は男の遺体をシートにくるみ、咄嗟にトランクに隠しました。
ところが、その様子を見ていた者がいたのです。
そんな工藤のスマホに「知ってるぞ。
お前は人を殺した」というメッセージが…追い詰められた工藤は、さらなる暴走を引き起こしていったのです。
作品情報
- ジャンル:サスペンス・ミステリー ドラマ
- 製作国:日本
- 製作年:2023
- 公開年月日:2023年5月19日
- 上映時間:118分
- 製作会社:「最後まで行く」製作委員会(製作幹事:日活=WOWOW/制作プロダクション:ROBOT)
- 配給:東宝
- 公式サイト:https://saigomadeiku-movie.jp/
映画『最後まで行く』の見どころをネタバレ覚悟で解説
私がネタバレ覚悟で解説したい映画『最後まで行く』の見どころは大きく3つです。
この映画の見どころ
- 警察官なのにクズばかり…
- 綾野剛さんの顔芸?!
- 全ては『彼』の手のひらの上で転がされていた…
警察官なのにクズばかり…
工藤は警察官ですが、実は裏でいろいろな悪事を働いているクズでした。
妻にも愛想をつかされ、離婚も秒読みといったところで母親の危篤の知らせに車を走らせ、一人の男を跳ね飛ばして死なせてしまったのです。
あろうことか、工藤はその遺体を隠蔽し、さらに母親の棺に突っ込んで火葬してしまいました。
岡田准一さんのどこか滑稽で、観たら笑ってしまうようなシーンですが、実は相当やばくて笑えない、ギリギリのラインの向こう側に、工藤は冒頭で足を踏み外して堕ちていたのです。
さらにそれを追う愛知県警監察官の矢崎(綾野剛)もまた、妻の父親である県警本部長から裏金を巡る密命を帯びて工藤に近づいてきていたのです。
エリートで、結婚も出世の道具として考えていた彼でしたが、一つのトラブルがきっかけで転がるように事態は悪化していき、それはやがて工藤と矢崎二人のガチバトルへと展開していったのです。
綾野剛さんの顔芸?!
本作でもっとも注目していただきたいのが綾野剛さんの『顔』です。
もともと役柄によって全く顔つきが変わってしまう綾野剛さんでしたが、今回は本当に人格が壊れているのではないかというほどの、人間離れした表情を作っています。
まるでCGかと思うほどの変貌ぶりは背筋が寒くなるほどです。
挙式・披露宴を翌日に控えて妻(県警本部長の娘)が手紙を読む練習をしているのを聞いているとき、実は矢崎自身は危機的状況に陥っており、テーブルに隠れた手元はそのためのメールを打っています。
その時の壊れそうなほどの厳しい表情と、手紙を読み終えた妻にむけて「感動した!」と微笑んで言うときの落差が凄まじく…また、工藤を追い詰めていくときの亡霊のような冷たい瞳とこわばった口元は、かつてどんな作品でも見たことがないほどの酷薄です。
こんな顔芸を披露する綾野剛さんのキャラクターは初めてでした…!
全ては『彼』の手のひらの上で転がされていた…
本作にはヤクザの仙葉泰組長として柄本明さんが出演しています。
警察に裏金を渡したり、いろいろと暗躍している男ですが、実はすべては彼の手のひらの上で転がされているかのようで…後半、もう何が理由で殺し合っているかも判らないような乱戦に展開していた工藤と矢崎を、一歩引いたところからクールに眺め、最後に全てをかっさらっていく、という立ち位置だったのです。
何を考えているかわからない役が抜群に巧い柄本さんですが、彼が物語の一つの軸だったことに気づくと、物語全体の見え方が変わってきます。
映画『最後まで行く』を見終わった感想
殺しても死なないのでは、と思うほどの工藤と矢崎の死闘は『地獄のトムとジェリー』と評する人がいるほどで、あれ?こいつらもしかしたら好き同志なんじゃね?と思うほどのエネルギーで追いかけ合っている二人の余波で、周囲では巻き添えになって死屍累々…。
実は愛知県警にとんでもない被害が出ていますが、そんなことが気にならなくなるほどに工藤と矢崎のシバキ合いが続いていくのです。
もう、まるでゾンビ映画のようで、それがタイトルそのものの、最後まで行っちゃったら、どっちが勝つのかな…?という感じでした。
藤井監督を間に挟んで、岡田さんと綾野さんがさぞかし楽しんで撮影したんだろうなぁ、と思う作品です。
オリジナルは韓国映画でしたが、藤井監督が咀嚼して栄養を取りこんで再構築した、まさに藤井ワールドでした。
映画『最後まで行く』で印象に残った名言
私が映画『最後まで行く』を見て特に印象に残った名言です。
「工藤祐司(岡田准一)」のセリフ
ドライアイス…自分でやりたいっす…!
映画『最後まで行く』の評価や口コミ
他の方が映画『最後まで行く』を見てどう思われているのか、評価や口コミを調べてみました。
昨年6月に映画「最後まで行く」を映画館で観て銃で撃たれたような衝撃を受け、映画・ドラマを全く観なかった人間が剛さん出演作を中心に半年で約90作品を観たので最後まで行くは劇薬です。最後まで行くを観てください。
— い (@_naityatta) January 28, 2024
Netflixで最後まで行く視聴
最近日本でもリメイクされたクライムサスペンス映画。次から次へと起こるハプニングのスピード感と追い込まれ方がハラハラして面白かった
死体を棺桶に入れるとこがピークかな
悪いことしてる主人公が裁かれないのはスッキリしない、スッキリはしないが最後まで行く👍 pic.twitter.com/66Bdmq69u4— アザラシしかいない水族館🦭 (@Devil_Chiwawa) January 27, 2024
#カラオケ行こ
台湾では旧正月映画として上映! pic.twitter.com/P4Mp8JIHms— 小出真佐樹 「最後まで行く」onNetflix (@masaki_kd) January 24, 2024
#カラオケ行こ のヤクザに不安感を持った人は #ヤクザと家族 のヤクザ綾野剛さんを観て、 #最後まで行く の県警本部監察官綾野剛さんも観てほしい。全てはフィクション、でも綾野剛はこわい──岡田准一・綾野剛の『最後まで行く』 - ぴあ映画 https://t.co/g8pBfBrTu2 #ぴあ
— たけぞー (@signe705) January 28, 2024
最後まで行くを観て綾野剛演じる矢崎が好きになった人は、ノベライズも買ったほうがいいです(世界に向けたダイマ)
矢崎の生い立ちにも軽く触れているので(!?)私は映画を観た後にこれ読んで更に狂いましたhttps://t.co/sRyIKAIT5q— 終 (@hantoshi_ROM_re) January 31, 2024
非常におもしろかったです。
Amazonの口コミ
『最後まで行く』(끝까지 간다)('14)出演∶イ・ソンギュン、チョ・ジヌン、シン・ジョングン、チョン・マンシク、シン・ドンミ、キム・ドンヨン、チュ・ソクテ、ホ・ジョンウン、パク・ボゴム、イ・ジェウォン監督:キム・ソンフン面白い! この設定は面白い!! 未見だが、日本では、岡田准一主演でリメイクされたし、中国でもフランスでもリメイクされたそうだ。見る者に「俺にリメイクさせれば、こう捻って、もっと面白くできるのに」的な思いを抱かせるような設定の妙味があると思う。(ホントにこれより面白くできるかどうかは判りませんが……(笑))汚職刑事が、母親の葬儀の夜(通夜?)に、警察の内部監察の調査が入ることを知り、慌てて署に戻ろうと車を飛ばしていて、人を轢き殺してしまう。田舎道で、幸い目撃者もいないようなので、死体を隠すため、母親の棺に一緒に入れて(!!)埋葬してしまうのだが……という、コワイけど笑っちゃうしかない設定。死体隠しや証拠隠滅に腐心し、汚職疑惑を何とかしようとジタバタした挙げ句に、続きを読む
Amazonの口コミ
予定通り届きました。映画も楽しめました。
Amazonの口コミ
いきなり廉価で発売されたので予想はしていましたが、DVDの480iからBlu-rayの1080pになっただけ。音声はアメリカ盤などで採用されている5.1chを使用せず。DVDのDOLBY DIGITAL 2.0chからDOLBY TrueHD 2.0chになっただけ。価格は高めでも良いので5.1chを採用してほしかった。韓国から5.1ch音源を提供されなかった可能性も有る。吹替も作れば良かったようにも思う。
Amazonの口コミ
最初はハラハラし過ぎて苦手な感じだったけど中頃からスピーディーで爽快で結果 単純でマンガみたいだったけど結構面白かった。こういう韓国映画って時々ハズレもあるけどよく選んで見るとわかりやすく、単純に面白いものがある。結構 はまっています。
Amazonの口コミ
みなさんの映画を見た感想が面白いですね!
おわりに
私が映画『最後まで行く』を見た感想や見どころをネタバレ覚悟で解説してきましたが、「面白い」と感じられた方はぜひ見てください。
次に見たいと思っている映画は『エゴイスト』です。
田舎の町で自分を押し殺して生きてきた浩輔(鈴木亮平)は東京でファッション誌の編集者として気ままに生きていました。
彼は、ゲイです。
東京では縛られることがなく、性癖を理解し合う仲間も得て…自分の居場所を作ることができたのです。
そんなある日、浩輔はジムのトレーナーの中村龍太(宮沢氷魚)という美しい青年と出会いました。
シングルマザーの母親を支えて慎ましく生きる龍太に、浩輔は少しずつ惹かれていったのです。