香川県にお住いの56歳女性(医療系:看護師)が2022年11月頃に「紙の本」で読んだ小説『死神と天使の円舞曲』のレビューをご紹介します。
小説を見た感想や読みどころをネタバレ覚悟で解説しておりますので、小説を見る前に面白いのか知りたい方、評価や口コミが気になっている方は参考にしてください。
目次
小説『死神と天使の円舞曲』を読もうと思ったきっかけ
この「死神」シリーズが大好きだったので、もともとこの最新刊を読みたいと思っていましたし、これまで別々の物語の主人公だった2匹が今回は協力して謎を解くという展開に心惹かれたというのも本を手に取った理由の一つです。
あたたかい雰囲気の表装も素敵だなと感じましたし、なにより知念実希人さんの作品は、いわゆる「ハズレ」がないため、安心して購入できるというのも購入したきっかけでした。
読者コメントの内容が良かったこともポイントになりました。
小説『死神と天使の円舞曲』の内容
動物の姿を借りて地上で暮らすゴールデンレトリバーの「レオ」と黒猫の「クロ」、しかしその実態は、「天使」または「死神」と呼ばれ、未練をもったまま現世に取り残された「地縛霊」を減らすために活動している霊的な存在なのでした。
ある日、そんな2匹の住む地域の山中で「人魂」が目撃され、不審火事件が次々と発生します。これらの謎を解き明かそうと別々に行動を開始した2匹でしたが、その謎は思わぬところでつながっており・・・・
大人気「死神」シリーズの最新刊です。
小説『死神と天使の円舞曲』の作品情報
作品情報
- 出版社:光文社
- 著者:知念実希人
- 定価:本体1,450円+税
- 発行年月:2022年05月25日
- ページ数:332ページ
- ISBN:978-4-334-91463-9
- 言語:日本語
- 公式サイト:https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334914639
小説『死神と天使の円舞曲』のあらすじ
『我が主様』の命により、動物の姿を借りて地上に降り立ったレオとクロ。
2匹が地上に暮らし始めてから、はや数年が経過した。レオはホスピスの看板犬として、クロは若きレディのシェアメイト(?)として、和やかな日常を送っている。
……しかし最近、にわかに街が騒がしい。
山中で「人魂」を目撃したという噂が飛び交い、不審火事件が相次いでいるのだ。
この街で何が起きているのか。すべての謎が一つに繋がったとき、シリーズ最大のピンチが2匹に迫っていた――。
小説『死神と天使の円舞曲』の読みどころをネタバレ覚悟で解説
私がネタバレ覚悟で解説したい小説『死神と天使の円舞曲』の読みどころは大きく3つです。
この小説の読みどころ
- 心温まるし、やっぱり最後は泣けます。
- さすが知念実希人さんの作品、謎が謎をよぶ展開にワクワク感がとまりません。
- レオとクロ、本当は熱い信頼関係でむすばれているのに、意地を張り合ってけんか腰になるやりとりが可愛いです。
心温まるし、やっぱり最後は泣けます。
中盤まではミステリーとして謎解きを楽しんでいましたが、後半にかけては、2匹の人間たちを思いやっての勇気ある行動に胸がいっぱいになり、不覚にも涙をこぼしてしまいました。
とくに敵たちとの激闘シーンは、読んでいて心の中で「頑張って」とエールを送り続けてしまいました。
金色の美しい毛並みの犬と、ちょっとツンデレな黒猫という、その愛くるしい姿が一層涙を誘います。
ぜひ、多くの人にこの感動を共有して欲しいですね。
さすが知念実希人さんの作品、謎が謎をよぶ展開にワクワク感がとまりません。
知念さんお得意の謎解きに、ファンタジーの要素が加わっており、今回の謎解きは一般的なものよりさらに難解なものになっています。
しかし、その謎の真相が2匹の口から語られた時、ファンタジーであるにも関わらず、妙なリアリティがあって、読者も納得させられてしまう、そんな不思議なお話です。
個人的にはカラスをペットにするという内容に違和感を感じたのですが、それが伏線となっており、見事に回収されているなあと感じました。
レオとクロ、本当は熱い信頼関係でむすばれているのに、意地を張り合ってけんか腰になるやりとりが可愛いです。
レオとクロ、本当は信頼し合い、熱い友情で結ばれていることは物語のラストシーンで本当によくわかります。
しかし、お互い意地をはりあって、普段は喧嘩ばかり、でも、そんなやりとりも微笑ましくて可愛らしい2匹。
読者コメントとして、ご自身のペットも、もしかしたら実は2匹のような「死神」なのかもなどというコメントが、たくさんみられました。
そんな気持ちにさせてくれて、自分のペットたちがさらに愛おしくなるような楽しい作品でもあります。
小説『死神と天使の円舞曲』を読み終わった感想
読後感が本当にいい作品です。
ハッピーエンドだし、心がほんのり温かくなる、とてもいいお話です。
また、知念さんの文章は、臨場感と躍動感にあふれているので、目の前でゴールデンレトリバーと猫が走り回っている光景がくりひろげられているような気分にさせられます。
今回、このシリーズは3作目になりますが、ぜひ続編も期待したいですし、期待できるような結末ともなっています。
続編が出版されたら、迷わず購入したいと思います。
小説『死神と天使の円舞曲』で印象に残った名言
私が小説『死神と天使の円舞曲』を読んで特に印象に残った名言です。
「レオ」のセリフ
「一時休戦だ」
小説『死神と天使の円舞曲』の評価や口コミ
他の方が小説『死神と天使の円舞曲』を見てどう思われているのか、評価や口コミを調べてみました。
知念実希人【死神と天使の円舞曲】#読了
死神シリーズ3作目
1、2作目に出ていたクロとレオが協力して謎に挑む姿、共通の敵と戦う姿は、
胸が熱くなる☺️人々を未練から救う仕事は本当に素晴らしい🥲
本当にこんな存在居たらいいなぁ(๑˃̵ᴗ˂̵)#読書好きな人と繋がりたい pic.twitter.com/69vG0l7Gm9
— 凪@読書 (@nagi_sizuka25) June 19, 2022
天命を果たすこと。友との約束を守ること。
この2つがかなえられれば人生はとても素晴らしいと思うのです。死神と天使の円舞曲
知念実希人 著
光文社 #読了 pic.twitter.com/u3j4Yvw5Ti— がらくつろん (@gAlacturon3) June 8, 2022
死神と天使の円舞曲/知念実希人 #読了 久しぶりのレオ(犬)とクロ(猫)!しかも今回は2人で力を合わせて謎を解く姿に最後は号泣(毎回)😭けど読後はあったかい気持ちになるこのシリーズがとても好き。知念さんの作品で初めて読んだのが優しい死神の飼い方だったので今作に院長が出て来てとても嬉しかった pic.twitter.com/AWjj4loOso
— かのち (@kanochi_yori) August 21, 2022
おわりに
私が小説『死神と天使の円舞曲』を読んだ感想や読みどころをネタバレ覚悟で解説してきましたが、「面白い」と感じられた方はぜひ読んでください。