小説のレビュー

【ネタバレ注意】小説『ナミヤ雑貨店の奇蹟』のレビュー!小説を見た感想は「東野圭吾史上最も緻密でそして心温まる物語」

埼玉県にお住いの27歳男性(IT・通信系:システムエンジニア)が2022年7月頃に「紙の本」で読んだ小説『ナミヤ雑貨店の奇蹟』のレビューをご紹介します。

小説を見た感想や読みどころをネタバレ覚悟で解説しておりますので、小説を見る前に面白いのか知りたい方、評価や口コミが気になっている方は参考にしてください。

この小説の読みどころ

  • それぞれの登場人物の人生がどこかでつながっているという点
  • ある廃屋を中心に過去と現在がつながっているという点
  • 廃屋に侵入する前に泥棒をしていた相手が、実は廃屋に(40年前)手紙を送った人物だった(その人物が40年前手紙のやり取りをしていたのは現在の3人)という点

小説『ナミヤ雑貨店の奇蹟』を読もうと思ったきっかけ

以前から東野圭吾さんの作品が好きだった私は、作品名は知っていたし友人からも面白いと聞いていましたが、中々きっかけがなく手にすることはありませんでした。

そんな中アマゾンプライムにて『ナミヤ雑貨店の奇蹟』の映画の広告が流れているのを目にしました。

私は東野圭吾作品を映画・ドラマでも見ることもしばしばでした。

その広告を見てすぐに映画を見たいと思いましたが、作品の世界により没頭できるのは映画ではなく本であるということはもちろんであることは周知の事実です。

以前から映画・ドラマを見終わるたびに本で読むんだったと後悔していました。

そのため今度こそはと映画を見るのをいったん踏みとどまり、すぐに書店へと向かいました。

小説『ナミヤ雑貨店の奇蹟』の内容

深夜に泥棒を働いた青年3人が、身を隠すためある廃屋に忍び込んだところから物語が始まります。

廃屋の中を調べていると、どうやらこの廃屋の元主は周辺住民のお悩み相談なるものをやっていたことが分かります。

そんな折に玄関の郵便受に1通の手紙が届きますが、外には誰もいません。

この廃屋には今は住人がいないはずであり、手紙を届けた人物も外には居なかったことから不審に思った3人でしたが、開封してみることにしました。

内容はある女性アスリートからの元主への相談であり、また、返信は廃屋裏にある牛乳箱に入れてほしいとの記載もありました。

3人はもめながらも元主に代わり返信を書いて牛乳箱に入れてみたところ、直後にまた郵便受に1通の手紙が届きます。

それは女性アスリートからの返信であり、その後も女性と奇妙な手紙をやり取りしていくと、女性は40年前の日本から手紙を送っていることが判明します。

この後、40年前の日本から様々な人物の手紙がこの廃屋に届いてきます。

3人の返信が手紙の送り主の人生に大きく影響を与えていき、そして手紙の送り主たちの人生がこの廃屋を中心に見事に現在につながっていきます。

小説『ナミヤ雑貨店の奇蹟』の作品情報

作品情報

小説『ナミヤ雑貨店の奇蹟』のあらすじ

あらゆる悩み相談に乗る不思議な雑貨店。そこに集う、人生最大の岐路に立った人たち。過去と現在を超えて温かな手紙交換がはじまる……張り巡らされた伏線が奇跡のように繋がり合う、心ふるわす物語。

小説『ナミヤ雑貨店の奇蹟』の読みどころをネタバレ覚悟で解説

私がネタバレ覚悟で解説したい小説『ナミヤ雑貨店の奇蹟』の読みどころは大きく3つです。

この小説の読みどころ

  • それぞれの登場人物の人生がどこかでつながっているという点
  • ある廃屋を中心に過去と現在がつながっているという点
  • 廃屋に侵入する前に泥棒をしていた相手が、実は廃屋に(40年前)手紙を送った人物だった(その人物が40年前手紙のやり取りをしていたのは現在の3人)という点

それぞれの登場人物の人生がどこかでつながっているという点

本作では、たくさん登場人物が出てきます。

それは主に今から40年前の日本に生きた人々です(今では亡くなった人物もいます。)。

廃屋での過去との文通をやり取りしていく中で、それぞれの人物の人生が、実はこの廃屋を中心に深く関わっているということが分かってきます。

そしてその繋がりは現在まで影響していきます。

終盤にかけてそのつながりが芋づる式に判明していくのが物凄く迫力があり、ぞくぞくし、また非常に感動します。

ある廃屋を中心に過去と現在がつながっているという点

ある廃屋を中心に40年前の日本と現在がつながるというのがこの物語です。

それはこの廃屋の元主がかけた願いのおかげです。

この廃屋の元主は40年前に自身の最期を悟ります。

その時、1日間だけ40年後と今とを結ぶ願いを廃屋にかけます。

そのちょうど40年後、何も知らずにやってきたのが今回の主人公の3人の青年です。

実際に元主の願いは叶い、廃屋で過去と現在が繋がります。

その1日間限定の過去とのつながりが、様々な人生を変え奇蹟を起こしていきます。

廃屋に侵入する前に泥棒をしていた相手が、実は廃屋に(40年前)手紙を送った人物だった(その人物が40年前手紙のやり取りをしていたのは現在の3人)という点

主人公の3人の青年は、廃屋の中で40年前の送り主からの悩み事に数々答えていきます。

前向きではなくかなりやっつけですが、その返信で大きく人生を成功させた少女がいました。

その少女は3人の忠告を守り、現在では大企業の社長とまでなっていました。

3人の青年は、廃屋に侵入する前に泥棒を働いていました。

どんな家に忍び込み何を盗んだのかというのは物語の大詰めに語られ、その家は、先ほど相談に乗っていた少女、今やその大企業の社長であるということが判明します。

小説『ナミヤ雑貨店の奇蹟』を読み終わった感想

非常によくできた物語だなと思いました。

冒頭は様々な人物の人生が別々に語られていきます。

そして中腹に差し掛かり始めたところで、それらの物語が見事に絡み合っていきます。

40年前の話と現在が絶妙に繋がっていきます。

また、伏線回収も非常にきれいですし一本取られます。

「なんだこの話?」となるタイミングがいくつか出てきますが、忘れたころに実はこういうことだったのか、とか、こういう風に繋がるのかといった感じで回収され、読んでいて非常に気持ちがよかったです。

40年前と現在の話がふく雑に絡み合うので一気に読み切った方が物語が頭に入ってきやすいので、一気読みすることをお勧めします。

小説『ナミヤ雑貨店の奇蹟』で印象に残った名言

私が小説『ナミヤ雑貨店の奇蹟』を読んで特に印象に残った名言です。

「浪矢雄治」のセリフ

大事なのは、気持ちと意思は別だってことだ

小説『ナミヤ雑貨店の奇蹟』の評価や口コミ

他の方が小説『ナミヤ雑貨店の奇蹟』を見てどう思われているのか、評価や口コミを調べてみました。

おわりに

私が小説『ナミヤ雑貨店の奇蹟』を読んだ感想や読みどころをネタバレ覚悟で解説してきましたが、「面白い」と感じられた方はぜひ読んでください。

次に読みたいと思っている小説は『白夜行』です。

あまりにも残酷な運命を与えられた少年と少女の物語です。

幼い頃、初恋の少女を助けるために父を殺した少年と、少年をかばうために母を手にかけた少女が、その後14年間、手に手を取って生きていきます。

人生のすべてを捧げ続けた少年と、すべてを懸けて応え続けた少女のお話です。







   

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