埼玉県にお住いの29歳女性(流通・小売系:会社員)が2022年12月頃に「紙の本」で読んだ小説『美女は飽きない』のレビューをご紹介します。
小説を見た感想や読みどころをネタバレ覚悟で解説しておりますので、小説を見る前に面白いのか知りたい方、評価や口コミが気になっている方は参考にしてください。
目次
小説『美女は飽きない』を読もうと思ったきっかけ
心で思ったことがそのまま文章になったような、飾らない文章を書く林真理子さんがとても好きだからです。
近年はSNSなどで一般人も短い文章を呟いたり、音楽に乗せて投稿したりするようなことができますが、そこから感じるのは、少しでも多くの人からいいねがほしいという気持ちが透けて見えるような飾った文章です。
一見かっこよく見えるけれど、やたらと最近こういう類のもの多いと感じます。
林真理子さんの文章は読みやすく心にそのまま入ってきますので、書籍を立ち読みし、購入に至りました。
小説『美女は飽きない』の内容
林真理子さんが好きな人には、これぞ林真理子さんと感じることができる本です。
『美女は飽きない』というタイトルからは、いわゆるハウツー本を連想しそうですが、全くもってそうではありません。
日常生活の様子が飾らずに描かれていますので、作家の林真理子さんはこのような生活の中でこのように感じたんだ、こんなことを経験しているんだ、と自分もその場にいるような気分になることができます。
最近のTwitterやtiktokにありふれた、無理に格好いい言葉に変えた文章を見ることに疲れた人には、林真理子さんの飾らない文章がどれだけ心にスッと入ってくるか感じていただきたい一冊です。
小説『美女は飽きない』の作品情報
作品情報
- 出版社:マガジンハウス
- 著者:林真理子
- 定価:本体600円+税
- 発行年月:2020年06月25日
- ページ数:316ページ
- ISBN:9784838771059
- 言語:日本語
- 公式サイト:https://magazineworld.jp/books/paper/7105/
小説『美女は飽きない』のあらすじ
ダンベル。断捨離。恋の招き猫。
女力アップで幸運を引き寄せる!
夏を前に自宅で2キロのダンベルと格闘するマリコ。
サロン・鍼・ジム通いはもちろんのこと、痩せるための漢方薬も朝昼晩欠かさない。
数年開かずの扉だったクローゼットをようやく断捨離すれば、次々出てくる宝の山。
それでも新しいものもほしいもの。
ダイエットにおしゃれにメンテナンス……
ますますの女力アップで今日も幸運を引き寄せる。
小説『美女は飽きない』の読みどころをネタバレ覚悟で解説
私がネタバレ覚悟で解説したい小説『美女は飽きない』の読みどころは大きく3つです。
この小説の読みどころ
- 女性なら分かる、周囲とのギャップ
- 時間を巻き戻したい
- いい人すぎる
女性なら分かる、周囲とのギャップ
あるとき林真理子さんは、いつものようにクローゼットから服を選びます。
お気に入りワンピースにこのバッグにこの靴を合わせたら、夏っぽくてすごく可愛い!と思いその服装で出かけます。
出かけた先のスタッフさん達からは、「林さん、夏のお嬢さんみたいですごくカワイイ!とっても素敵!」と褒められてルンルン気分で帰ったところ、夫からは「なんだその格好は、いい歳して」、娘からは「やめてよその格好、恥ずかしい」と言われてる始末。
女性は、服やメイクに自分なりのテーマがあるときがあると思います。
それが周囲には伝わらず、しっくりきていたのは自分だけだったのかと、周囲との見え方の乖離に気づいたときのエピソードにとても共感します。
時間を巻き戻したい
人脈の広い林真理子さんがパーティーに出かけたときのことです。
パーティーといっても、煌びやかなパーティーではなく、テラスで焼き肉とのこと。
それなら動きやすい方がよいし、と思いスカートにTシャツというカジュアルな格好で向かいました。
ところが会場に入ってみると、きちんとしたフォーマルな装いの人がたくさんいます。
ハイブランドのミニドレスなどを着ている人達を見て、林真理子さんは、私ったら色気より食い気なんだからと感じます。
そのエピソードに人の振り見て我が振り直せという諺を思い浮かべ、気をつけようと思います。
いい人すぎる
書籍全体を通して感じることは、林真理子さんがとてもいい人であるということです。
例えば、いきつけのブティックの美人なスタッフさんが良い男性に出会えないと嘆いていると、自分の知り合いで合いそうな人を紹介します。
後にその男女は結婚。
秘書から、カードの使いすぎを注意されても、洋服をいつも購入するところの担当から入荷連絡があれば、連絡をもらったから…と購入します。
他にも、ある女優さんを見て「カワイイっ」と思ったときのことなどが素直に書かれており、心が洗われます。
自分も感じたことは飾らず素直に日記に残すようになりました。
小説『美女は飽きない』を読み終わった感想
林真理子さんはとても素敵な人物であるということが、この書籍一冊の文章から感じます。
昔、テレビ番組「ビストロスマップ」に林真理子さんがゲストとしてご出演されていたときに、同じくゲストとしてご出演されていた秋元康さんが「真理子さんは、本当に正直な人」とお話をしていた意味が、なんとなくですが分かる気がします。
感じたことをそのまま文章にされているということを自分自身も感じることができ、心が洗われます。
小説『美女は飽きない』で印象に残った名言
私が小説『美女は飽きない』を読んで特に印象に残った名言です。
印象に残ったセリフ
なし
小説『美女は飽きない』の評価や口コミ
他の方が小説『美女は飽きない』を見てどう思われているのか、評価や口コミを調べてみました。
私が通う皮膚科は待ち時間が長いと外に出れるので、近くのドトールで読んでいなかった林真理子さんの「美女は飽きない」を読んでいる。
やっぱり面白いなぁ、ブランド好きのバブルさを感じるし、飾らない言い回しが心を動かされる。久々に読む小説は心地いい至福のひとときを与えてくれる。 pic.twitter.com/IKtucDWWXV— まるこ(maruko)✈︎✈︎✈︎ (@marukoblog1) July 24, 2021
ananで連載されているエッセイの第15段。元が2017年6月刊行なので、話題がSMAP解散話など、少し古かった。エッセイとしては面白いが、三浦春馬さん主演の「キンキー・ブーツ」の話題は寂しく感じてしまった。#読書好きと繋がりたい pic.twitter.com/NxCYfvJFpR
— yurika@読書記録ときどき趣味 (@bookshelf_yt07) November 11, 2020
マガジンハウス文庫「美女は飽きない」林真理子著、読了。
面白くて一度に読んでしまいました。「猫シール」、恋愛以外にも効くのかなあ?私も欲しいなあと思いました。
楽しかったです。#文庫の会(仮)— ハル (@hisanhirokalove) November 15, 2020
おわりに
私が小説『美女は飽きない』を読んだ感想や読みどころをネタバレ覚悟で解説してきましたが、「面白い」と感じられた方はぜひ読んでください。
次に読みたいと思っている小説は『花火』です。