福岡県にお住いの35歳女性(IT・通信系:営業事務)が2022年8月頃に読んだ『奴隷の哲学者エピクテトス 人生の授業―この生きづらい世の中で「よく生きる」ために-』のレビューをご紹介します。
本書の概要や内容をわかりやすく要約してまとめておりますので、書籍を読んで学んだことや感想、評価や口コミが気になっている方は参考にしてください。
目次
『奴隷の哲学者エピクテトス 人生の授業』を購入したきっかけ
最近、メンタル不調が続くことがあり、マインドフルネスや心の不調を治すことが書かれている本を読んでいましたがどれも同じことや瞑想のやり方などが書かれており、正直ウンザリしていました。
そんな時に、たまたま開いたニュースサイトでこの本が取り上げられていました。
漫画で読みやすそうなことと、ダイヤモンドオンラインのHPにいくつか内容が掲載されており、
事前に読んだところ、今までの本に比べて読みやすかったので、購入に至りました。
参考URL:https://diamond.jp/articles/-/215342
『奴隷の哲学者エピクテトス 人生の授業』の概要
生きるうえで、嫌な人に接したり、バカにされたり…などの嫌な出来事、避けようのない不幸、将来の不安など、人間が思う「マイナスな気持ち」は昔の人も今も同じです。
時代は違えど、古代ギリシャの人々も我々と同じように悩み、不安を抱えていました。
その気持ちをどう処理するか、解いたのがエピクテトスです。
この本はそれを抜粋し、優しく、分かりやすく、漫画で解説してくれています。
今も昔も、きっと役に立つ、そんな生き方のヒントがたくさん詰まった、考え方の本です。
『奴隷の哲学者エピクテトス 人生の授業』の基本情報
基本情報
- 出版社:ダイヤモンド社
- 著者:荻野 弘之 / かおり&ゆかり
- 定価:本体1,400円+税
- 発行年月:2019年09月12日
- ページ数:248ページ
- ISBN:9784478101377
- 言語:日本語
- 公式サイト:https://www.diamond.co.jp/book/9784478101377.html
『奴隷の哲学者エピクテトス 人生の授業』の目次
目次
- プロローグ
- はじめに
- エピクテトスの生涯と著作
- 第1部 認識を正す ── 「我々次第であるもの」とは何か
- 第2部 感情の奴隷から脱する
- 第3部 人間関係のしがらみから自由になる
- 第4部 真に成長し、よく生きる
- エピローグ
- おわりに
- エピクテトスを知りたい人のための読書案内
- 『提要』原文訳まとめ
『奴隷の哲学者エピクテトス 人生の授業』のYouTube(ユーチューブ)
『奴隷の哲学者エピクテトス 人生の授業』についてYouTube(ユーチューブ)でわかりやすく解説してくれている動画がないか調べてみました。
「アバタロー」さんが細かく解説してくれているので、本を読む時間がない方はこちらのYouTube(ユーチューブ)動画をおすすめします。
『奴隷の哲学者エピクテトス 人生の授業』から学んだことの要約とまとめ
『奴隷の哲学者エピクテトス 人生の授業』から私が学んだポイントは大きく3つの内容です。
私が学んだこと
- 心(感情)に囚われることで自らが不幸に陥っていた
- 人に優しくするのと同じように、自分にも優しく接する必要がある
- 恐怖とは自分で勝手に作り出すイメージだった
心が弱っている人に対して優しく包み込んでくれ、指導してもらえるような本です。
心のトレーニング方法や瞑想法などの具体的なことは書かれていませんが、考え方を切り替えることができます。
また、無理にこのように考えよう!と人を抑え込むのではなく、こう考えたほうがいいと、あくまでも提示をするような形になっています。
また、格言→漫画で状況の説明→専門家の方の解説がついており、格言ごとに区切られていますので、読みやすく、読み返しもしやすい一冊です。
心(感情)に囚われることで自らが不幸に陥っていた
自分の境遇や、人に馬鹿にされているのかもしれないと不安になることが多く、自分でもなぜこのように考えるようになってしまったのだろう、と思っていましたが、結局自分自身が自分をバカにしているだけでした。
誰にも相談できませんでしたが、この本を読み、周りの人に苦しい気持ちや状況を伝えることによって、周りは、まったくそう思っていない、ことも同時に分かり、自分の感情が作り出す状況にも驚きました。
かといってそれを責めずに、きつかったんだろうな、と受け入れることもでき、今では自分の感情と、感情にコントロールされる状況の判断が少しですが出来るようになりました。
人に優しくするのと同じように、自分にも優しく接する必要がある
人が失敗した時は励ましたり、大丈夫だよと優しく声をかけることが出来るに、自分の失敗には責めたり、落ち込んだりしていました。
落ち込むことや、今後失敗を防ぐために考えること自体は決して悪いことではありませんが、
人に優しくするのと同じように、自分にも接してみることによって、どれだけ自分が恵まれた環境で、体で生きているかを実感できました。
自分を大切にするという要素は難しいですが、人に優しくするのと同じ、それ以上に大切だと感じました。
恐怖とは自分で勝手に作り出すイメージだった
どんな予兆や出来事でも、それをマイナスに捉える感情によって、恐怖に感じます。
近年、SNSやいつでも受け取れるニュースで悲しくなったり憤りを感じたりすることが多かったのですが、すべて捉え方次第ですし、本当に危険なこと、悲しいことと自分が思うのであれば、それに対して自分ができることをしたり、時としてはその情報から距離をおく(私が情報から距離を置こうが置くまいがその情報は何も変わらないから)ことを学びました。
『奴隷の哲学者エピクテトス 人生の授業』の感想
ほぼ漫画でしたので、分かりやすかったですし、あっという間に読了しました。
心の考え方の本は、「〇〇のように考えればいいのです」など若干押し付け気味だったり、そう思っていないと間違っているしダメですよ、と指摘されているように感じるものもあり(心が弱っているときは特に)、読了後にいい気がしないものがありますが、この本は違いました。
心がただ囚われているだけ(心象に囚われるという表記があります)だから、そうならないようにしようと自分の心、感情に内側から焦点を当てることができ、スッキリしたのと同時に、結構自分に負担をかけていたな、とも反省できました。
とても良い本だと思います。
『奴隷の哲学者エピクテトス 人生の授業』の評価や口コミ
他の方が『奴隷の哲学者エピクテトス 人生の授業』を読んでどう思われているのか、評価や口コミを調べてみました。
奴隷の哲学者エピクテトス 人生の授業
古代ギリシア時代の奴隷であり哲学者あった
エピクテトス(の弟子)の著書を現代風に解説した一冊
後にローマ皇帝や夏目漱石などに多大な影響を及ぼした
不幸や苦しみは自分の思考から来るもので
物事に対して善悪はないなど、現代でも通用する教養を教えてくれた pic.twitter.com/AQolUUJVEB— ふわGちゃん(87)@読書垢 (@riruria12) October 18, 2021
◯感情の奴隷から脱する
事前に心構えをしておけば、むやみに嫌な気持ちにならずに済む。→感情の奴隷から脱するのは、なかなか難しいけど、心構えをしておくならハードルが下がりますね!
『奴隷の哲学者エピクテトス 人生の授業』(荻野弘之他)#読書好きな人と繋がりたい pic.twitter.com/7A4o1CEKs5
— 楽しい習慣家💛💛@セルフマネジメント倶楽部 (@shukanka) January 24, 2021
奴隷の哲学者エピクテトス 人生の授業 2019年9月11日第1刷
奴隷出身の哲学者エピクテトスの思想の中から、印象に残る言葉をまとめた本。言葉はやや難しいが、漫画を取り入れることによりとても分かりやすくなっている。何度も読みたくなる良い本だった。#荻野弘之#かおり&ゆかり pic.twitter.com/TTvHfLYCe6— ときどき見聞録 (@20180102S) November 23, 2021
みなさん本書を読んで学んだことが多いみたいですね!
おわりに
日常生活において不安を感じたり嫌悪感を抱く出来事に対しても乗り越えたり、あまり考えすぎず、良い無視で無視したほうが良いことを学び、仕事中や付き合いなどで活かせることが出来そうです。
長いコロナ禍で若干参っている時期がありましたが、自分自身が弱っていたり落ち込んでいるときは、自分を責めたり、考えたりせずに、自分が喜ぶことをしたり、心のケアすることによって元気になったり、落ち着いたりする大切さを学びましたので、今後もきっと活かせることができそうです。
次に読みたいと思っている本は『ブラック・スワン』です。
不確実な時代にどのような考えを持っていれば流されないかを学びたいです。