山口県にお住いの59歳の男性(ビル管理:警備)が、2022年10月頃に映画館で観た映画、「スペンサー ダイアナの決意」のレビューをご紹介します。
映画の感想や見どころをネタバレ覚悟で解説していますので、映画を観る前に面白さを知りたい方、評価や口コミが気になる方は、参考にしてください。
目次
映画『スペンサー ダイアナの決意』を見ようと思ったきっかけ
1997年にダイアナ元皇太子妃が交通事故で亡くなってから早くも25年が経ちました。
当時を知る人々にとって、その出来事は今でも忘れられない衝撃でした。
そのダイアナの重大な決意に至った1991年のクリスマス休暇の3日間を描いている映画であると知り、私は興味を持ちました。
単なるストーリーではなく、72時間に焦点を絞っている点が魅力的でした。
ダイアナの一生を追ったドキュメントはそれなりにありますが、この作品は貴重です。
新しい視点からダイアナに迫る試みは興味深いものでした。
映画『スペンサー ダイアナの決意』の内容
クリステン・スチュワートがダイアナ元皇太子妃を演じ、第94回アカデミー賞主演女優賞にノミネートされた映画です。
ダイアナがチャールズ皇太子との離婚を決意した1991年のクリスマス休暇の3日間を描いた作品です。
チャールズとの関係が冷め切り、離婚問題が日々取り沙汰されます。
エリザベス女王の私邸に集まった王族からも冷たい視線を浴び、精神的に追い詰められていくダイアナ。
気が休まるのは息子たちと一緒にいる時だけです。
そんなダイアナが大事な決意をここで固めます。
作品情報
- ジャンル:伝記 ドラマ
- 製作国:イギリス ドイツ チリ アメリカ
- 製作年:2021
- 公開年月日:2022年10月14日
- 上映時間:117分
- 製作会社:Komplizen Film=Fabula=Shoebox Films
- 配給:STAR CHANNEL MOVIES
- 公式サイト:https://spencer-movie.com/
映画『スペンサー ダイアナの決意』の見どころをネタバレ覚悟で解説
映画『スペンサー ダイアナの決意』の見どころは大きく3つあります。
この映画の見どころ
- 離婚決意に至る窮地の3日間
- クリステン・スチュワートのダイアナ激似
- 王族の豪華な衣装
離婚決意に至る窮地の3日間
くつろぐはずのエリザベス女王の私邸サンドリンガム・ハウスでのクリスマス休暇の3日間が、逆に精神的に追い詰められていくダイアナ。
チャールズとの仲はもはや修復不可能なものとなります。
周りの王族は離婚騒動にも何も感じず、黙って成り行きを見守っていますが、内心は…。
限界に達したダイアナは重大な決断を下します。
これが彼女の人生を大きく左右することとなります。
ダイアナの悲惨な死から25年経った今だからこそ、見るべきヒューマンドラマだと思います。
クリステン・スチュワートのダイアナ激似
最近の映画は本当に素晴らしいです。
「ボヘミアンラプソディ」でクイーンのフレディ・マーキュリーを演じたラミ・マレック、そして「ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命」でジャクリーン・ケネディを演じたナタリー・ポートマン。
彼らは実在の人物にそっくりです。
今作のスチュワートもダイアナにそっくりです。
「ランナウェイズ」ではジョーン・ジェット役を完璧に演じています。
まさにカメレオン女優と言えます。
次に彼女が誰を演じるのか、楽しみです。
王族の豪華な衣装
この映画の冒頭で出てくる「実際の悲劇に基づく寓話」という言葉が印象的です。
美しい映像でダイアナの心理を描き切っています。
人間の内面を緻密かつファンタジックに表現するのに一役買っているのが豪華な衣装です。
登場人物が王族であるからこそ、豪華な衣装が登場します。
ダイアナは1980年代のファッションリーダーでした。
この映画では、彼女が豪華な衣装を身に纏っていますが、本心は「こんな衣装を着たくない」と思っていたかもしれません。
そう思うと、ダイアナの苦悩が浮き彫りになります。
映画『スペンサー ダイアナの決意』を見終わった感想
最初は「見に行ってもいいかな」という程度の気持ちで、時間が空いたため見に行ったのですが、見終えた時には「見てよかった」という感想を抱きました。
女性であればなおさらそう思うのではないでしょうか。
ダイアナは1980年代を象徴する人物の一人として、多くの女性が憧れた存在だったと思います。
彼女が結婚し、男の子を出産した頃は、私たちはチャールズと彼女の関係や王室への馴染みぐあいを知らなかったのです。
彼女が1991年に決断を下し、翌年に別居し、1996年に離婚を経て1997年を迎えることになるとは、誰も予想できなかったでしょう。
この映画のエンディングはポジティブに描かれていますが…。
映画『スペンサー ダイアナの決意』で印象に残った名言
映画『スペンサー ダイアナの決意』を視聴した際に、特に印象に残った名言を紹介します。
「ダイアナ」のセリフ
過去と現在、私にとって同じ
映画『スペンサー ダイアナの決意』の評価や口コミ
他の方が映画『スペンサー ダイアナの決意』を見てどう思われているのか、評価や口コミを調べてみました。
「チャーリーズ・エンジェル」のクリステン・スチュワートがダイアナ妃を演じる映画「Spencer」が製作へ。ダイアナ妃が夫チャールズとの別れを決意する3日間のクリスマス休暇を描くドラマ。名門貴族スペンサー家に育った令嬢ダイアナの人生を左右する決断が描かれる。 pic.twitter.com/dRLmKF8gL4
— 映画情報 オスカーノユクエ (@oscarnoyukue) June 17, 2020
【独占解禁】10月14日公開の映画『スペンサー ダイアナの決意』より、ダイアナの本音を代弁するかのような本編映像が到着。ダイアナ妃を演じるクリステン・スチュワート妃と、唯一の理解者であるマギーを演じるサリー・ホーキンスが作り出す、安心感と親密感にも注目...https://t.co/PbTeec3t8x pic.twitter.com/oPZhf7lzGB
— フロントロウ | グローカルなメディア (@frontrowjp) October 8, 2022
「スペンサー ダイアナの決意」
この映画を男側の視点で描いたらダイアナの奇行で終わっていたと思う。彼女を追い詰める格式、伝統、勝手な理想を抱く世間、そして女としての扱い。真綿で首を絞められる苦痛の中で、少しの理解者と子供達が彼女の殻を打ち破る原動力になるラストが本当に素晴らしい… pic.twitter.com/krg9wJHZBJ— ちくわ部 (@jadarap) October 15, 2022
実際の悲劇に基づく寓話との、但し書きがありますが、かなり実像に近く感じました。亡きダイアナ元王妃の離婚の間近の3日間。1991年のクリスマスに焦点を当てた映画ですが、クリステン・スチュワートの迫真の名演技により非常に優れた作品だと思いました。連なる軍用トラックの車列。鉄材の幾つものケース。物々しく運ばれるそれらはクリスマスの休日を過ごす王族たちの食糧でした。この重装備や重圧を窺わせるシーン。ダイアナは常に感じていたのでしょう。ダイアナが主に会話を交わすのは、お世話係のメイド。ダイアナに好意的なシェフ。お目付け係のグレゴリー少佐(ティモシー・スポール)。ダイアナが友達のように慕うメイドのマギー(サリー・ホーキンス)。離婚間近のダイアナは精神が非常に不安定で、不貞などの罪で夫のヘンリー8世に処刑されたアン・ブーリンと自分を重ね合わせてしまいます。不安神経症、適応障害、過食と拒食の摂食障害。その内面は美しい外面とは想像が付かないほど荒廃しています。食事時間に必ず遅れる。(30分も待たされたら誰だって怒り心頭・・・)(お騒がせのプリンセスは孤立無援です)子供たち(ウィリアムとヘンリー)にまで、「マミーがまた怒られるよ」と本来なら守るべき役目の母親が、8歳のウィリアムに心配される。不甲斐ないマミー。カメラはダイアナの幻覚や心の中を描写していきます。愛人カミラさんと同じパールのネックレスを貰ったトラウマから、ディナーのグリーンスープに引きちぎったパールが飛び散り、それを飲み込むダイアナ。便器に顔を突っ込み嘔吐して鼻水を垂らし口を拭う。クリステン・スチュワートはそのシーンを美しく演じるのです。嘔吐シーンまで美しく映るクリステン・スチュワート。(ゲボの音声は赤裸々でしたが・・・)次のシーンではネックレスは見事に復元している。音楽が秀逸で場面場面のダイアナの内面を活写して見事ですし、ダイアナがクルクルと衣装を変えるシーンも、大袈裟に盛り上げることない音楽が寄り添うのです。幼い日々を過ごした実家のスペンサー邸。特別な思い入れのある場所。レースの凝りに凝った豪華なイブニング・ドレスに、父親の赤いコートを羽織り真夜中に訪れるダイアナ。階段の朽ち果てた屋敷。(ダイアナの内面もまた朽ちていたのかもしれない)イギリス国民に、全世界の人々に愛されたダイアナ・スペンサー。マスコミの犠牲者のようなその生涯。輝きを失うことなく人々の心に今も生きる。かなりダイアナの実像に迫った映画だと実感しました。続きを読む
Amazonの口コミ
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おわりに
映画『スペンサー ダイアナの決意』の感想や見どころをネタバレ覚悟で解説しました。
「面白い」と感じた方はぜひご覧ください。