千葉県にお住いの41歳男性(流通・小売系:物流センターの検品担当)が2023年12月頃に「洋画専門チャンネル ザ・シネマ」で見た映画『ミスティック・リバー』のレビューをご紹介します。
映画を見た感想や見どころをネタバレ覚悟で解説しておりますので、映画を見る前に面白いのか知りたい方、評価や口コミが気になっている方は参考にしてください。
目次
映画『ミスティック・リバー』を見ようと思ったきっかけ
小学生の頃にいつも一緒に行動していた3人組、授業のあいまの短い休み時間も、放課後も、長い夏休みにも。
ひとりは私立の中学校に行ったためにそのまま音信不通に、もうひとりとは同じ地元の公立校に通っていましたが何となく疎遠に。
そんな少年時代のちょっぴり後ろめたい思い出を、重厚なヒューマンドラマとして甦らせた映画があると知りました。
日本での公開は2004年の1月、いまや俳優としてより監督として名高いクリント・イーストウッドがメガホンを取っています。
映画『ミスティック・リバー』の内容
1975年マサチューセッツ州ボストン、ジミー・マーカス、ショーン・ディヴァイン、デイブ・ボイルは同い年で住んでいるのも同じ地区。
友情にヒビが入ったのはデイブが誘拐事件に巻き込まれてからで、成人後はそれぞれが家族を持ち付き合いはありません。
再び関わりあうことになったのはジミーの娘ケイティーが何者かによって殺害された2000年、ショーンは捜査員としてデイブは容疑者として。
果たして今回の惨劇の犯人は、そして過去の事件との意外なつながりとは?
作品情報
- ジャンル:サスペンス・ミステリー ドラマ
- 製作国:アメリカ
- 製作年:2003
- 公開年月日:2004年1月10日
- 上映時間:138分
- 製作会社:マルパソ・プロダクション
- 配給:ワーナー
映画『ミスティック・リバー』の見どころをネタバレ覚悟で解説
私がネタバレ覚悟で解説したい映画『ミスティック・リバー』の見どころは大きく3つです。
この映画の見どころ
- あの車に乗ったら2度と戻れない
- 3人の生きざまはほろ苦い大人の味
- 複雑なシマ争いをくぐり抜けた先に真相が
あの車に乗ったら2度と戻れない
オープニングでは男の子たちが路地裏でアイスホッケーに興じていたり、セメントに落書きをしていたりといかにもダウンタウンといった光景が。
直後に高級外車で現れたのは「警察官」を自称するふたり、制服も着ていないしバッジも装着していないのは怪しいですよね。
言われるままに後部座席に連れ込まれたのはデイブ、ただただ見送ることしかできないジミーとショーン。
この瞬間から「あちら側」と「こちら側」へ引き離されてしまうようで、胸に迫るものがあるはずです。
3人の生きざまはほろ苦い大人の味
ジミーは雑貨店の店主に、ショーンは殺人課の刑事に、奇跡的に生還したデイブは低所得者に。
お店で格安のダンキンドーナツを売っているのはジミー、甘いものが嫌いでドーナツの15倍ほどの値段の高級コーヒーを飲むというショーン。
30代に突入した彼らは職種も年収もバラバラで道ですれ違っても挨拶を交わす程度、三者三様の人生を送っているんですから。
出世頭のショーンが妻とは別居中で、心と身体に傷を隠したままのデイブが愛妻家なところにも注目してみて下さい。
複雑なシマ争いをくぐり抜けた先に真相が
被害者はケイティー・マーカス19歳、死因は拳銃による被弾、学校を卒業したばかりでラスベガスへ行く予定だったとか。
彼女の愛車が発見されたのはボストン市警察が管轄するシドニー通り、遺体が出てきたのがマサチューセッツ州警察管内の公園。
州警察に所属するショーンとしては早く主導権を取りたいところ、裏社会と繋がりがあるジミーとしては自分の手で仇を取りたいところ。
さらには捜査線上に浮上してきたデイブ、一環して身の潔白を訴える彼に降りかかる災難はショッキングですよ。
映画『ミスティック・リバー』を見終わった感想
表向きは愛想がよくて子煩悩な雑貨店主、裏では刑務所帰りの人脈を活かしてターゲットを追いつめる復讐者。
ふたつの顔をもつ主人公ジミー・マーカスを、ショーン・ペンが見事に演じていると思います。
舞台となるのはボストン、ロブスターが美味しくて学園都市のイメージがありましたが物語ではイースト・バッキンガムと呼ばれる下町エリアが映し出されていて興味深いです。
犯罪多発地区で犠牲者の中には女性や子供も、憎しみの連鎖の果てに僅かに救いが見えてくるラストでした。
映画『ミスティック・リバー』で印象に残った名言
私が映画『ミスティック・リバー』を見て特に印象に残った名言です。
「ジミー・マーカス」のセリフ
不思議だな、人生は何気ない選択で変わる
映画『ミスティック・リバー』の評価や口コミ
他の方が映画『ミスティック・リバー』を見てどう思われているのか、評価や口コミを調べてみました。
第28位
「ミスティック・リバー」(2003年)
イーストウッド監督が哀しき過去を抱えた男たちを描いたサスペンス。S・ペンとT・ロビンスの芝居は名演の極致に達しており、物語に壮絶なまでの重厚さを与える。哀しい行き違いによる結末が、深く川の底へ潜ってゆくような余韻を残す。言葉を失う鬱映画の傑作 pic.twitter.com/NbmZdTKJfY— 30本後に映画史上最高の怪演 (@kyofu_movie) April 25, 2023
「ミスティック・リバー」(2003年)
イーストウッド監督が哀しき過去を抱えた男たちを描いたサスペンス。S・ペンとT・ロビンスの芝居は名演の極致に達しており、物語に壮絶なまでの重厚さを与える。哀しい行き違いによる結末が、深く川の底へ潜ってゆくような余韻を残す。言葉を失う鬱映画の傑作 pic.twitter.com/xHpVTmfEPG— 30本後に映画史上最高の怪演 (@kyofu_movie) October 17, 2023
「ミスティック・リバー」
わかる人にはわかると思うが、劇場の空気をすべて変えるくらいの魔力を持つ映画で、おそらくイーストウッド監督の最高傑作。この映画の成功でイーストウッドはジャンル映画から卒業。いよいよ映画作家として無双モードに突入する。 pic.twitter.com/piVYnl2Wyt
— オクターヴ (@TreeTre93040406) July 30, 2023
全力Gメン活動中。今までの映画遍歴と好み(ダークナイト、沈黙、ミスティックリバー等)飛び越えて好きな映画ができて嬉しい。以前は見終わった後、心に重たいものを置いていく映画が好きだったんだけどもう若くないから色々考えるのが大変でw頭すっからかんで笑える映画がありがたいのです。#Gメン pic.twitter.com/GVzAzfmbVO
— タカハシ (@qFXiy5aHPk9txEq) September 10, 2023
アイ・アム・サム
ショーン・ペン、すごいな😨
ミルク、ミスティック・リバーと立て続けに見たので、ビックリ!
ルーシーがいい子すぎる👍
あの美人は誰だ?と思ったら、ミシェル・ファイファーだった✴️
サムの周りの人たちも、ナイスキャラだね😋
明るいテーマではないけど、素晴らしい映画だった👏 pic.twitter.com/Jn0v9wsfPh— NNDO (@ND70941711) November 11, 2023
ティムロビンス、ショーンベン素晴らしい
Amazonの口コミ
幼少期の友人3人が大人になり、ある時間をきっかけにそれぞれの運命がまた絡み合い..というストーリー。・救いがない・伏線がハッキリしている訳ではない・登場人物の行動原理が..などダメな人にはダメな作品だと思いますが面白かった。そもそも罪に対しての考え方が勧善懲悪ではなく、キリスト教的考え方(罪を背負って生きることも大変なことで償いになる)なので異なる。・幼少期の誘拐がその後様々な影響を与える・物語が進むにつれて人物の本当の顔が明らかになる点は川に喩えられ、タイトルがいいなと思いました。(小さなものが落ちても大きな波紋、うねりになる。川を見ただけでは深さやどうなっているかは分からない。)それぞれの演技が素晴らしかったし、昔は親しかったが今はそうでもない距離感もリアリティがあった。続きを読む
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全体に暗い話です。
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映画も重厚で良かったが、出演者による特典映像がより本作を興味深いものにしてくれる。
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貧困街の子供3人それぞれの生き方通して、現実社会の理不尽さや心情を生々しく映像化したクリントイーストウッド。凄い。。
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みなさんの映画を見た感想が面白いですね!
おわりに
私が映画『ミスティック・リバー』を見た感想や見どころをネタバレ覚悟で解説してきましたが、「面白い」と感じられた方はぜひ見てください。
次に見たいと思っている映画は『ミルク』です。
同じくショーン・ペンの主演作、こちらはひとりの政治家が凶弾に倒れるまでを描いた2009年作。
実在する人物を描いているだけに、本作とはひと味違うかもしれません。