神奈川県にお住いの22歳女性(流通・小売系:出版)が2022年12月頃に「紙の本」で読んだ小説『点をつなぐ』のレビューをご紹介します。
小説を見た感想や読みどころをネタバレ覚悟で解説しておりますので、小説を見る前に面白いのか知りたい方、評価や口コミが気になっている方は参考にしてください。
目次
小説『点をつなぐ』を読もうと思ったきっかけ
表紙と背表紙のデザインがとても可愛く、ルックスで決めました。
初めて読む作家さんでしたが、表紙イラストが色えんぴつ画のような仕上がりで、とても好みで気になるものでした。
淡い色使いで、まさに点をつなぐようにタイトルが並んでいます。
ところどころ少し不思議な色使いをしているところもなんだか興味がありました。
また、これくらいの薄めであるソフトカバーは時々読みたくなるからです。
中篇くらいのページ数でした。
小説『点をつなぐ』の内容
仕事についての向き合い方です。
慣れてくると疲れることもあり、思っていたのと違ったと思ってしまうこともあります。
主人公にもあるようでしたが、そこからどう向き合っていくかは人それぞれだと思います。
もちろんやむを得ずに選択の余地がなかった場合でも、なにかきらりと輝くものを仕事の中に見つけられたらとても人は強いと思います。
わたしは念願の職場で働いており、どちらかと言うと好きなことを仕事にしている点はとても幸運なので、これからも頑張って働こうと思います。
小説『点をつなぐ』の作品情報
作品情報
- 出版社:角川春樹事務所
- 著者:加藤千恵
- 定価:1,430円(税込み)
- 発行年月:2015年1月15日
- ページ数:192ページ
- ISBN:978-4-75841253-7
- 言語:日本語
- 公式サイト:http://www.kadokawaharuki.co.jp/book/detail/detail.php?no=3976
小説『点をつなぐ』のあらすじ
28歳の滝口みのりは、コンビニチェーンでスイーツの商品開発に携わっている。
大きなヒット商品を出したことは、まだない。
慌ただしい年の瀬を乗り切り帰省したものの、父母や地元の友人との会話に、東京との距離を感じる。
数年前から、恋人はいない。
自分がその時々に選んできた「点」は、正解だったのだろうか……。
東京、地元、進路、恋人、仕事、服、デートコース――さまざまなものを選び、選ばないで生きてきた、28歳のリアル。
瑞々しい心情描写で注目を集める著者の真骨頂とも言える、待望の長篇小説。
小説『点をつなぐ』の読みどころをネタバレ覚悟で解説
私がネタバレ覚悟で解説したい小説『点をつなぐ』の読みどころは大きく3つです。
この小説の読みどころ
- 仕事への向き合い方
- きらりと輝くものを見つける力の大切さについて
- トライアンドエラー
仕事への向き合い方
主人公の女性はコンビニスイーツが好きでコンビニに就職しています。
初めは店舗での店長業務に始まり、自分には厳しく向いていないことを悩んでいる様子で、とても疲れていたようでもあります。
希望部署の異動を粘り強くだし、念願の商品開発部へ行きましたが、そこでも大変なことはたくさんありました。
望んだところも茨の道でありながら、店舗の店長が嫌な仕事であるというわけでもありません。
そちらを好んで向いていると感じる人もいるでしょう。
きらりと輝くものを見つける力の大切さについて
最近になって思うのは、自分の思うように選択や変更ができる要素は、世の中にはあまりにも少ないと言うことです。
自分の能力や勤め先についてもそのひとつだと思います。
そんなときでも乗り越えられる人は、きっとその状況の中からきらりと光るものを見つける力がある人です。
その力があると人間はとても強くなれるのではないかなと思いました。
ものは捉えようであり、自分次第だと知っているしたたかな大人になりたいと改めて思いました。
トライアンドエラー
失敗から学ぶことは多いのですが、わたしはどうしても失敗することが怖いです。
ものすごく落ち込んでしまいます。
人に言われたことにいちいち涙を流さずにはいられません。
そんな自分も苦手です。
商品を開発するにあたり、もちろん売り上げを勝ち取りたいでしょう。
それがより多くの人にうけるものを作ることとは必ずしも限らず、コアなファンやリピーターを生むことが重要なのではないかと気がついた主人公はすごいなと思いました。
小説『点をつなぐ』を読み終わった感想
可愛くすこし控えめで、女性的な印象の外見に惹かれて読みました。
働く女性のかっこかわいい姿を存分に読むことができ、とても楽しかったです。
わたしもおいしいものに救われる気持ちも、それをご褒美に円陣としたい気持ちもとてもよくわかります。
さらにおいしいものを食べるシーンがとても好きでした。
あまり言語化しないシーンであると思います。
そこを小説さながらに言葉にしていて、文字越しに食事をしているようなふしぎな気分にさせてもらいました。
小説『点をつなぐ』で印象に残った名言
私が小説『点をつなぐ』を読んで特に印象に残った名言です。
印象に残ったセリフ
特にありません。
小説『点をつなぐ』の評価や口コミ
他の方が小説『点をつなぐ』を見てどう思われているのか、評価や口コミを調べてみました。
今日の1冊。
加藤千恵さんの『点をつなぐ』
え、わたし!?って思う点がなんどもあった‼️#読書好きな人と繋がりたい #読書ダイアリー#加藤千恵 pic.twitter.com/10X0DryLvc— MOMOKA (@eob_jr) July 17, 2021
加藤千恵さんの『点をつなぐ』#過去読了
東京でコンビニスイーツの商品開発の仕事をするみのりの成長物語。
人生は選択の連続。自分が選んできた“点”に自信を持てないみのりに共感。怖くても後悔しても、点と点を繋いで生きていくしかないんだよね。#読書好きと繋がりたい#読書好きな人と繋がりたい pic.twitter.com/JLlAUpYGDI— みっけ (@mada_fantasy) March 6, 2021
「点をつなぐ」加藤千恵 #読書
コンビニチェーン会社でスイーツの開発担当をする地方出身のアラサー主人公。地元の旧友がほぼ全員結婚や出産をすることに、自分の現状を比べ戸惑い不安を抱く。主人公の悩みも話の展開もとてもリアルで共感でき面白かった。こういうお仕事小説好き。— あやか (@ayakahatubuyaku) December 29, 2022
おわりに
私が小説『点をつなぐ』を読んだ感想や読みどころをネタバレ覚悟で解説してきましたが、「面白い」と感じられた方はぜひ読んでください。
次に読みたいと思っている小説は『早番にまわしとけ』です。
コメディさの強い本である印象です。
楽しい職場の話を読みたいと思います。