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小説のレビュー

【ネタバレ注意】小説『彼女が公爵邸に行った理由(ノベル)』のレビュー!小説を見た感想は「彼女が恋に落ちた理由」

大阪府にお住いの34歳女性が2022年8月頃に「ピッコマ」で読んだ小説『彼女が公爵邸に行った理由(ノベル)』のレビューをご紹介します。

小説を見た感想や読みどころをネタバレ覚悟で解説しておりますので、小説を見る前に面白いのか知りたい方、評価や口コミが気になっている方は参考にしてください。

この小説の読みどころ

  • とにもかくにもヒーロー・ノアが強い
  • ヒロインのレリアナが恋に落ちるまで
  • レリアナとノアの恋の果て

小説『彼女が公爵邸に行った理由(ノベル)』を読もうと思ったきっかけ

元々は先行で配信されていたコミック版の読者でしたが、ノベル版のほうにはコミカライズされていない後日談も翻訳掲載されていることに気がついたためです。

韓国のライトノベルは近年盛んにコミカライズされたものが日本語訳されて配信サイトで公開されていますが、その中のひとつでアニメ化が決まっており、面白そうだと思って読み始めたらすっかりはまってしまい、コミカライズを読み終えた後にノベル版を最初から読み直すことになりました。

小説『彼女が公爵邸に行った理由(ノベル)』の内容

現代社会を生きる浪人生だった主人公は、ある日自分が小説の世界の登場人物に憑依していることに気がつきます。

彼女が憑依した肉体の持ち主であるレリアナは、小説のヒロインであるベアトリスの友人ですが、なんと物語の冒頭で婚約者によって殺されてしまう運命でした。

主人公は死の運命を回避するために、小説のヒーローであり、容姿端麗な王弟であるノア・ウィンナイト公爵と取引し、偽装婚約をすることに決めました。

ところがこのノアという人物は、とんでもなく素直ではなく、しかもしたたかな青年でした。

主人公は彼に振り回されながらも、いつしか恋に落ちていくことになります。

やがて主人公がレリアナに憑依した理由を探るうち、彼女は大きな決断を迫られることになります。

絶えず降りかかる試練に対して、登場人物たちがどのように運命を切り開こうとしていくか、その選択と恋の行方をテーマに、全体的には明るいトーンで、ややコメディ寄りに描く作品です。

小説『彼女が公爵邸に行った理由(ノベル)』の作品情報

作品情報

小説『彼女が公爵邸に行った理由(ノベル)』のあらすじ

謎の死から小説の中に迷い込んだ「凛子」こと「レリアナ」 成金一家の娘として蘇生した彼女は、脇役で、しかも近いうちに命を落とす運命だった。 小説の中の婚約者でありレリアナ殺人事件の犯人「ブルックス」との婚約破棄を目論んだ 彼女は、王位継承者序列1位の「ノア」に近づきある取引を申し込む。 ”6ヶ月だけ婚約者のふりをしてください!” ”必要な時に婚約者としての役割を果たしてくれるなら…” 果たして2人の取引で彼女が死の運命から逃れることはできるのか!?

小説『彼女が公爵邸に行った理由(ノベル)』の読みどころをネタバレ覚悟で解説

私がネタバレ覚悟で解説したい小説『彼女が公爵邸に行った理由(ノベル)』の読みどころは大きく3つです。

この小説の読みどころ

  • とにもかくにもヒーロー・ノアが強い
  • ヒロインのレリアナが恋に落ちるまで
  • レリアナとノアの恋の果て

とにもかくにもヒーロー・ノアが強い

韓国発の恋愛ファンタジーライトノベルのヒーローは、日本の同じジャンルのヒーローよりもちょっと積極的に謀略にかかわる様子を描かれる印象がありますが、このノアも例に漏れません。

ただしノアは挿絵の印象とは違い、どちらかというとかなり行動派・武闘派です。

政治的な駆け引きもそこそこ描写される小説ですが、ノアの活躍はどちらかというとかなり強引かつ力押しです。

ときには邪魔者を暗殺しようとして失敗し、ヒロインのレリアナごと巻き込んだ逆境に置かれてしまうことも。

その強引さは恋愛面でも存分に発揮され、物語中盤からの猛攻にどんどん振り回されたレリアナは、やがて恋に落ちてしまいます。

追い込み漁を彷彿とさせるようななりふり構わない彼の振る舞いは、確実に読みどころのひとつです。

ヒロインのレリアナが恋に落ちるまで

ヒーローの強引な求愛に戸惑うヒロインといえば、恋愛ものの王道パターンのひとつですが、この小説のヒロインのレリアナはまさにその王道ルートをばく進します。

最初はただの偽装だった婚約は、物語中盤からその意義を喪失しますが、恋愛描写としてはむしろそこからが本番です。

ノアの強引かつストレートな求愛に、抵抗を見せつつも結局は観念して本物の恋人になったレリアナが、自分の正体をノアに明かすシーンは、どちらかというと淡々とした心理描写の続くこの小説にしては珍しく、いかにも恋愛小説らしいロマンチックさにあふれています。

レリアナとノアの恋の果て

私がノベル版を読む決め手になったのが、コミカライズされていない後日談の存在です。

とはいっても単純な後日談ではなく、レリアナに憑依した人物である花咲凛子の世界で描かれる、ノアとレリアナのその後の物語が含まれています。

この小説の設定の核心には、凛子がレリアナに憑依するきっかけを作った「物語を楽しむ女神」がいますが、この後日談はコミカライズには無い女神まわりの設定の補足としても機能しています。

凛子の世界で出会った二人が再び恋に落ちるまでの話で、どちらかというと本編よりもほのぼのした雰囲気です。

小説『彼女が公爵邸に行った理由(ノベル)』を読み終わった感想

ヒロインのレリアナはとても思い切りがよく、また振る舞いも聡明で、好感が持てました。

この手の貴族令嬢を主人公とする小説ではやや珍しく、自分で銃を握って運命を切り開いていくヒロインなので、見せ場もきちんとあります。

このあたりは物語の舞台が一九世紀末のイギリスあたりをモデルにしたような雰囲気なのもあるかと思います。

ノアの部下であるアダム、レリアナの後ろ盾を中盤から担うヒーカー、小説の本来のヒロインであるベアトリスなど、脇役との関係性の描写もしっかりしていて、読み応えがありました。

そして何よりノアの挙動が面白いです。レリアナの前での彼は終始普段の彼らしい挙動をしていないらしいのが中盤あたりからわかりますが、その理由がわかったときは納得とともに笑ってしまいました。

レリアナに劣らず愛が重いタイプのヒーローなので、実にお似合いカップルです。

小説『彼女が公爵邸に行った理由(ノベル)』で印象に残った名言

私が小説『彼女が公爵邸に行った理由(ノベル)』を読んで特に印象に残った名言です。

「ノア・ウィンナイト」のセリフ

「いや、全部嘘だよ」

小説『彼女が公爵邸に行った理由(ノベル)』の評価や口コミ

他の方が小説『彼女が公爵邸に行った理由(ノベル)』を見てどう思われているのか、評価や口コミを調べてみました。

おわりに

私が小説『彼女が公爵邸に行った理由(ノベル)』を読んだ感想や読みどころをネタバレ覚悟で解説してきましたが、「面白い」と感じられた方はぜひ読んでください。

次に読みたいと思っている小説は『城を噛ませた男』です。

真田昌幸を主人公とした小説を含む短編集です。







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