福岡県にお住いの31歳女性(フリーランス:クリエイティブ職)が2022年1月頃に読んだ『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』のレビューをご紹介します。
本書の概要や内容をわかりやすく要約してまとめておりますので、書籍を読んで学んだことや感想、評価や口コミが気になっている方は参考にしてください。
目次
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』を購入したきっかけ
住まいの福岡から実家の鹿児島県に飛行機で移動する際に、暇つぶしにと思って飛行場の書店で購入しました。
当時は「貧困問題」について考えていることがあり、本の訳文を見ると貧困問題だけでなく、多様性や人種差別、政治問題についても記載があり、興味をもち購入しました。
また、書店の棚におすすめの本と大々的に並べていたのですぐに目につきましたが、ネットでのレビューもかなりの高評価であり、一度は読むべき本という記載に魅かれてすぐに購入しました。
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』の概要
イギリス在住の人種も貧富の差も混ぜ合わさった中学校に通う、息子と親子の様子を描いたストーリーです。
物語の中では、人種差別を大っぴらに出す同級生、制服や生理用品も購入ができないほど貧しい生活をしている同級生など、様々な政治的・経済的な問題が語られています。
イギリスで実際に起きている話ですが、日本でも起きていることや感じることがたくさんあり、生活している中で自分自身では言葉に表せない違和感を誰にもわかりやすく解説してくれる書籍です。
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』の基本情報
基本情報
- 出版社:新潮社
- 著者:ブレイディ みかこ
- 定価:本体630円+税
- 発行年月:2019年06月21日
- ページ数:256ページ
- ISBN:978-4-1035-2681-0
- 言語:日本語
- 公式サイト:https://www.shinchosha.co.jp/ywbg/ywbg1/
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』の目次
目次
- 1 元底辺中学校への道
- 2 「glee/グリー」みたいな新学期
- 3 バッドでラップなクリスマス
- 4 スクール・ポリティクス
- 5 誰かの靴を履いてみること
- 6 プールサイドのあちら側とこちら側
- 7 ユニフォーム・ブギ
- 8 クールなのかジャパン
- 9 地雷だらけの多様性ワールド
- 10 母ちゃんの国にて
- 11 未来は君らの手の中
- 12 フォスター・チルドレンズ・ストーリー
- 13 いじめと皆勤賞のはざま
- 14 アイデンティティ熱のゆくえ
- 15 存在の耐えられない格差
- 16 ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとグリーン
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』のYouTube(ユーチューブ)
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』についてYouTube(ユーチューブ)でわかりやすく解説してくれている動画がないか調べてみました。
「YouTube大学 - NAKATA UNIVERSITY」の「中田敦彦(通称:あっちゃん)」さんが細かく解説してくれているので、本を読む時間がない方はこちらのYouTube(ユーチューブ)動画をおすすめします。
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』から学んだことの要約とまとめ
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』から私が学んだポイントは大きく3つの内容です。
私が学んだこと
- 無知であるということが生きづらくしてしまっている
- 根本的な問題は万国共通
- 多様性による価値観や社会問題
エッセイならではのノンフィクションの面白さがあり、日々生活している中でちょっとした違和感に感じたこと、自身が普通だと思っていた生活を一遍してくれる書籍です。
難しい言葉を使う場面が少ないので子供から大人まで読みやすく、日本の教育と海外の教育を見比べることもできて新しい発見ができます。
格差社会・多様性社会の中、子どもや大人の隔たりなく考えさせられることも多いため、子供が生まれたら子供と一緒に読みたい本です。
無知であるということが生きづらくしてしまっている
イギリスの学校の話なのですが、日本社会が透けて見えるとように思える部分もありました。
「貧困問題」や「複雑化する差別」、「無知」ゆえのわだかまりは、どのような社会であっても逃れられないものかもしれない問題なのだと感じました。
だからこそ、自身の容姿や家庭問題を差別されることがあっても、けっして卑下するのではなく、自分を信じて信念をつらぬくことの大事さが学べました。
根本的な問題は万国共通
各国にはそれぞれの価値観や社会問題があり、人種差別もありますが、根本的な考え方や捉え方は一緒であり、知らず知らず自分の中に凝り固まった考えがあるんだなと感じました。
「多様性はうんざりするほど大変だしめんどくさいけど、無知を減らすからいいことなんだと母ちゃんは思う」の言葉は万国共通で、大人から子供まで何か感じる一言だと思います。
なかなか興味深い内容で印象に残りました。
多様性による価値観や社会問題
貧困層や富裕層、人種もごちゃまぜの元底辺中学校はまるで世界縮図のような学校でした。
各国ごとにたくさんの価値観があり、人種差別問題・貧困問題・格差問題など、様々な社会問題に直面する人たちが描かれていますが、どのような国でも同じ問題が必ずと言っていいほど起こりうると知らされました。
今まで気づかなかったことですが、多様性を認め合うのは本当に難しい問題でも「無くせないから諦める」のでなく、「努力することで克服できる」ことを学べたのが大きいです。
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』の感想
理解できること、できないこと、日本を出てみると日本では発見できなかったことなどを教えてくれました。
無知であるがために起こした社会問題や人種差別、貧困問題など、日本でも同じようなことが起こっており、自分自身が無知であることが将来生まれてくる子供にも影響することか、どれだけ重要なことなのかについて考えさせられました。
この本に出合えたおかげで「もっといろんな事柄の勉強しよう!もっと世界について知ろう!」と感じました。
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』の評価や口コミ
他の方が『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』を読んでどう思われているのか、評価や口コミを調べてみました。
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』ブレイディみかこ#読了
人種差別、貧富格差、ありとあらゆる分断と対立が深刻化する英国。
これ全部ノンフィクションだもんなあ💭問題の発端は人々を区別する固有名詞が多いせいかもしれない。言葉は生まれ続け、広まった言葉を忘却することは難しい。 pic.twitter.com/r3ORlwhgBr— Yu。 (@runolife) June 4, 2022
一生モノの課題図書
読み始めたらその言葉が頭から離れなくなるほど正にその通りで。
もっとじっくり考えながら読んだ方が…と思いながらも手が止まらず。
色んな角度で面白い!『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』#ブレイディみかこ #読了
とかく人に薦めて読んで貰いたくなる一冊 pic.twitter.com/ozlMOK9Sc9
— アイテ (@hanasi_ite_aite) June 2, 2022
その後はワールドポーターズの映画館へ。
待ち時間の間、ブレイディみかこさんの「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」を途中まで読みました。イギリスのごちゃまぜ中学校に入学した「ぼく」の話。多様性を認め合うのは本当に難しい問題です。大事なのは「想像力」と「共感性」なのかな。 pic.twitter.com/EJG6IB45JL
— Keisuke.K(けい) (@KeisukeK17) June 4, 2022
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』を購入したきっかけについての口コミ
ほかにも当メディアで独自に取得したアンケートから、『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』を購入したきっかけをご紹介します。
ブレイディみかこさんがメディアに出るようになってからです。以前から気にはなっていたので、文庫本を購入しました。また、表紙のイエローに染められた表紙のイラストなどにも惹かれて読んでみました。初版はたぶん1年ぐらい前だったと思います。本屋さんで表に出ていた頃は、文庫本になってから絶対読もう!と思ってました。今まで読んだことのない分野の本だったので、初めは読み切れるかな?と思いましたが読み始めたら止まりませんでした。
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』を購入したきっかけ
25歳男性(理学療法士)
友達から勧めてもらって興味があって読んでみました。友達からは,この本を読んだら少し冷静になって相手の立場でのことも考えられるようになると勧められました。最初はHOW TO本かなとあまり興味を持っていなかったのですが,レビューを見るとノンフィクション作品と記載がありました。僕の友達はプレイディみかこさんのどんな経験を読んで,相手の立場でのことも考えられるようになると思ったのか気になり購入にいたりました。
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』から学んだことの要約とまとめについての口コミ
ほかにも当メディアで独自に取得したアンケートから、『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』から学んだことの要約とまとめについてご紹介します。
日本は人種差別についての認識がまだ低い
48歳女性(事務)
学校の授業などで人種差別について学ぶことはありますが、すぐ隣にいる人が違う人種の人だという状況があまりない日本では、この問題についてはまだまだピンとこない状況なのでは、と思います。同じ色の、同じ考えの人達の中でいつも同じ行動をしていると、許容範囲もだんだんと狭くなるように思います。異なる人種を受け入れつつ、お互いに理解していこうとする気持ちと行動力をそれぞれが身につけていかなくてはいけないなと思いました。
ジェンダーについての認識・理解もまだ低い
48歳女性(事務)
ジェンダーとはどういったものなのかという認識・理解についてはここ数年で少しずつ日本にも浸透しつつありますが、海外に比べてはまだマイノリティのように思います。そんな私も、この言葉の意味を知ったのはほんの数年前ですが、そんな中で傷ついたりストレスを感じたりしている人達がいるということを知り、皆が平等に快適に楽しく人生を送るにはどうしたらよいか?この本を読んで、少しの気づきと人としての優しさを一人一人持つことから始めては、、と思いました。
他人の靴を履いてみるという努力をする原動力が大事だということ
48歳女性(事務)
他人の靴を履いてみる努力をする原動力が大事だと、主人公は学校生活や町の人々と触れ合いながら気づきます。これは勿論そのままの意味ではなく、いったん他人の懐に入ってみるということです。私も目から鱗でした。今までどちらかというと、あまりそういったことはしない性分でしたので、はっとさせられました。このような事は言うは簡単、行うは難しですが、主人公がほんの少し勇気を出した行動のように、まずはほんの些細なことからでも良いのかなと思いました。
時には衝突してもエンパシーを大切にして相手の立場になって考えてみることが重要ということ。
25歳男性(理学療法士)
生きていたら様々な価値観を持った人や違う立場の人と関わる必要があります。同じ意見を持った人は一人としていません。したがって,意見が違うことや批判を受けること,否定することがあると思います。このような衝突は避けることは出来ませんが,それでもお互いに相手のことを考えて傷つきながら,時には癒し合いながら生活していくことが大切だということを学びました。相手はどう考えようとも自分自身は少なくともエンパシーの気持ちを大切にしようと思います。
シンパシーは自然にできるがエンパシーは鍛える必要があること。
25歳男性(理学療法士)
エンパシーとよく似た言葉にシンパシーがあります。シンパシーは自分と似たような問題を抱えた人や自分と同じ意見を持った人に対してい自然と抱く感情のことです。エンパシーは自分とは違う意見や立場の人のことを想像する力のことです。シンパシーは感情的状態であり,エンパシーは知的作業と言えます。シンパシーは感情のため自然と抱くことができますが,エンパシーは知的作業のため鍛える必要があると思いました。したがって,エンパシーは普段から意識することが大切だと思います。
分かり合おうと試行錯誤することが重要であるというこう。
25歳男性(理学療法士)
いくらお互いにエンパシーを持って行動したとしても,それでも意見が合わずに結果として上手くいかないことも多いと思います。実際,子供たちの中で理解し合えたとしても,両親たちの影響で関わり合い続けることが難しかったり,政治的な圧力で個人間ではどうしようもないことがあります。それでも,結果に関わらず一人一人が試行錯誤して悩み続ける過程が美しくて,生きていくうえでとても重要なことだと思いました。したがって,これからも衝突を恐れずに相手のことを考え続けようと思いました。
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』を読み終えた感想についての口コミ
ほかにも当メディアで独自に取得したアンケートから、『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』を読み終えた感想についてご紹介します。
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』を読み終えた感想
48歳女性(事務)
すごくすっきりした、清々しい気持ちになりました。今まではどちらかというと日本文学?ものが多く、あまり海外が舞台の小説を読むことがなかったので、これからはこういったジャンルの本も読んでみようと思いました。読み進めているとその状況が目に思い浮かんできて、没頭して読むことができました。うまく言えませんが、ブレイディさんの文章の書き方が簡潔だけれどすごく心に染みわたる、今までにはなかった不思議な1冊でした。
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』を読み終えた感想
25歳男性(理学療法士)
作者の息子が感じることや息子との会話を通して,自分自身も多様性についてどう捉えるのかについて深く考えることが出来ました。人種差別やアイデンティティについてなど重たいテーマですが,会話調が軸で構成さてれており,皮肉が利いた言い回しもリアルな刺激があって面白いです。”自分で誰かの靴を履いてみる”と作中では表現されていますが,エンパシーや共感を大切にする気持ちを持ってこれからの毎日を過ごしていきたいと思いました。
みなさん本書を読んで学んだことが多いみたいですね!
おわりに
この本に出合えたおかげで、自身の生活や家庭問題を客観的にとられることができました。
そのことがきっかけで、今までスキルもつかない仕事をしていたのですが、これからは勤続年数や真面目さなど関係なく、スキルがものをいう時代だなと感じております。
そのため、将来を見据えてどういったスキルが必要なのかだったり、今まで興味がなかった政治関係や資産運用など勉強する機会が増え、これからも学び続けたいとおもいます。
次に読みたいと思っている本は『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2』です。
同じ作者の続編である二作目が出ているので、最近の政治事情等も学びたいです。
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』を購入したきっかけ
48歳女性(事務)