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小説のレビュー

【ネタバレ注意】小説『ツバキ文具店』のレビュー!小説を見た感想は「相手に思いを伝えるためにいくつもの細かなプロセスを踏むこの過程がとても美しい」

和歌山県にお住いの30歳女性(専業主婦)が2022年10月頃に「紙の本」で読んだ小説『ツバキ文具店』のレビューをご紹介します。

小説を見た感想や読みどころをネタバレ覚悟で解説しておりますので、小説を見る前に面白いのか知りたい方、評価や口コミが気になっている方は参考にしてください。

この小説の読みどころ

  • 現代社会における手紙を書くことの重要性
  • 人には人の事情があるー代書依頼者たちの個性豊かな背景ー
  • 何気ない出会いがもたらす圧倒的なハッピーエンド

小説『ツバキ文具店』を読もうと思ったきっかけ

ツバキ文具店という本の存在は、ドラマ化などもされていたため知ってはいたのですが、子育て等も忙しくなかなか読む機会がありませんでした。

ですが、私の誕生日に友人からツバキ文具店の本をプレゼントされ、「きっと好きだから読んでみてね」という言葉も掛けられました。

そこでこれはちょうどいい機会だし久しぶりに読書をしようと思い、子供が寝た後の時間や幼稚園に行っている間の隙間の時間を利用して読むようになりました。

小説『ツバキ文具店』の内容

主人公は鎌倉の街で代筆屋を営むポッポちゃんこと鳩子さんです。

いろいろな人から代筆の依頼が舞い込んでくるため、依頼者に成り代わって思いをうんと込めながらお手紙を書いていくお話です。

手紙の内容も、年賀状や離婚の報告、借金を断るためのものなど十人十色で、依頼主たちも個性あふれる人々ばかりです。

鳩子さんのご近所さんや依頼を通じて知り合った友人たちとのあたたかな交流は、読者の心もほっとした気持ちにさせてくれます。

小説『ツバキ文具店』の作品情報

作品情報

  • 出版社:幻冬舎
  • 著者:小川糸
  • 定価:本体600円+税
  • 発行年月:2018年08月03日
  • ページ数:269ページ
  • ISBN:9784344427617
  • 言語:日本語
  • 公式サイト:https://www.gentosha.co.jp/book/b11835.html

小説『ツバキ文具店』のあらすじ

鎌倉で小さな文具店を営むかたわら、手紙の代書を請け負う鳩子。

今日も風変わりな依頼が舞い込みます。

友人への絶縁状、借金のお断り、天国からの手紙……。

身近だからこそ伝えられない依頼者の心に寄り添ううち、仲違いしたまま逝ってしまった祖母への想いに気づいていく。

大切な人への想い、「ツバキ文具店」があなたに代わってお届けします。

小説『ツバキ文具店』の読みどころをネタバレ覚悟で解説

私がネタバレ覚悟で解説したい小説『ツバキ文具店』の読みどころは大きく3つです。

この小説の読みどころ

  • 現代社会における手紙を書くことの重要性
  • 人には人の事情があるー代書依頼者たちの個性豊かな背景ー
  • 何気ない出会いがもたらす圧倒的なハッピーエンド

現代社会における手紙を書くことの重要性

この本における重要なテーマの一つに「手紙を書くこと」ということが挙げられます。

今の社会ではスマートフォンでのやり取りが主流ですが、筆を執ってきちんと手紙で思いを伝えるということがいかに相手を尊重し、思いに真摯に向き合う行為なのかということをこの本が強く教えてくれた気がします。

主人公の鳩子は、どんな便箋を使うのか、どんなペンを使うのか、どんな切手を使うのかを手紙の内容に寄り添いながら決めていきます。

タッチ1つで文字が送れるこの時代はとても便利ですが、鳩子さんのようにきちんと贈る相手に真摯に向き合いながら文章を考えなければいけないなと、はっと気づかされました。

人には人の事情があるー代書依頼者たちの個性豊かな背景ー

鳩子さんのもとに代書の依頼を持ち込む人々はとても個性豊かで、時には離婚の報告をしたい人や借金の断りをしたい人など見た目からでは想像できないような相談を持ち掛けられることも多々あります。

この依頼者たちの背景が物語を面白くさせているのですが、現実世界においても同じことが言えるのではないかと考えさせられました。

いつも顔を合わせる人たちも実は想像できないような背景を抱えて生きているかもしれなくて、だからこそ人生は面白いし、だからこそ相手に敬意を払って接しなければいけないのだと思います。

個性豊かな依頼者たちからも学ぶところがたくさんあるのがこの作品の見所です。

何気ない出会いがもたらす圧倒的なハッピーエンド

鳩子さんはひょんなことから出会った子持ちの男性と結ばれることになります。

はじめその男性と出会った時には結ばれると考えもしませんでしたが、読み終わった今では二人はとてもお似合いだし、彼が鳩子さんの抱えていた苦しさや鳩子さんが自身の祖母に対して抱く後悔を温かく包んで優しく溶かしてくれて理想的な関係だとしみじみ思わされます。

何気ない出会いが鳩子さんの人生を大きく変えたのがとてもドラマティックに感じられたと同時にとてもリアルにも感じられ、強く印象に残りました。

小説『ツバキ文具店』を読み終わった感想

手紙っていいなぁというのがこの本を読んで強く思ったことです。

書く内容を考え、紙を選び、ペンを選ぶ。

相手に思いを伝えるためにいくつもの細かなプロセスを踏むこの過程がとても美しく思え、自分も誰かに思いを伝えるときはきちんと筆を執って伝えてみたいなぁと思うようになりました。

鳩子さんは色々な人の思いに寄り添い、熱い思いを込めて手紙と向き合いますが、その背景には自分を育ててくれた先代の思いがあり、温かな思いが巡り巡ることの美しさを感じられた作品でした。

小説『ツバキ文具店』で印象に残った名言

私が小説『ツバキ文具店』を読んで特に印象に残った名言です。

「雨宮鳩子」のセリフ

"字には、それを書く人の人柄がそのまま出ると思い込んでいた。けれど、それは間違いだった。
字が汚いから心も穢れていると考えるのは、あまりに暴力的すぎる。"

小説『ツバキ文具店』の評価や口コミ

他の方が小説『ツバキ文具店』を見てどう思われているのか、評価や口コミを調べてみました。

おわりに

私が小説『ツバキ文具店』を読んだ感想や読みどころをネタバレ覚悟で解説してきましたが、「面白い」と感じられた方はぜひ読んでください。

次に読みたいと思っている小説は『キラキラ共和国』です。

ツバキ文具店の続編のお話です。主人公鳩子さんのその後の生活が描かれています。







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