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小説のレビュー

【ネタバレ注意】小説『土漠の花』のレビュー!小説を見た感想は「集団的自衛権の拡大解釈は危険」

静岡県にお住いの52歳男性(不動産・建築系:不動産賃貸管理業)が2022年5月頃に「紙の本」で読んだ小説『土漠の花』のレビューをご紹介します。

小説を見た感想や読みどころをネタバレ覚悟で解説しておりますので、小説を見る前に面白いのか知りたい方、評価や口コミが気になっている方は参考にしてください。

この小説の読みどころ

  • 戦時下での人命救助・・その意味とは・・
  • 自衛隊員の誇り・・日本人の誇りとは
  • 後方支援、援助活動は危険ではないという政府のたてまえ・・

小説『土漠の花』を読もうと思ったきっかけ

ロシアのウクライナ侵攻から、ウクライナ国内の民間施設破壊、民間人への攻撃など日々戦争報道が流されていますが、このような戦争行為は世界各地で日々行われています。

単に報道されたかされないか、それだけの違いです。

この「土漠の花」を手に取ったのは、そのような理不尽な、でも当事者にとっては決して善悪だけで判別できない特別な事情を抱えながらの行動行為であること、悲しくも力のない一般人が犠牲者となることなどに漫然とした思いを抱えている時でした。

日本にも自衛隊があり、憲法改正の声が際立ってきています。

平和活動に本当の意味での安全などあるのか、そんなことを考えながらこの小説を手にしました。

以前から読みたいと思っていた1冊です。

小説『土漠の花』の内容

国際協力の名のもとに、ジブチでソマリアの海賊対処行動を各国と行う自衛隊が、ソマリア国境付近に墜落したヘリコプターの捜索に出動します。

本来は米軍が出動し、自衛隊は後方支援が役割(政府の謳う大義名分)なのですが、米軍は他の活動で手一杯ということで、自衛隊のみで捜索、救助活動を始めます。

その救助活動中に、現地の女性が3人、助けを求めて駆け込んできます。

その女性を助けるか、見捨てるか、助けることを選択した自衛隊員達は、結果女性を追う軍事集団との戦闘に巻き込まれてしまいます。

小説『土漠の花』の作品情報

作品情報

  • 出版社:幻冬舎
  • 著者:月村 了衛
  • 定価:本体1,600円+税
  • 発行年月:2014年09月18日
  • ページ数:349ページ
  • ISBN:978-4-3440-2630-8
  • 言語:日本語
  • 公式サイト:https://www.gentosha.co.jp/book/b8088.html

小説『土漠の花』のあらすじ

男たちは、命を賭けて女を守った――。
なぜここまで激しく攻撃されるのか?
なぜ救援が来ないのか?
自衛官は人を殺せるのか?

ソマリアの国境付近で、墜落ヘリの捜索救助にあたっていた陸上自衛隊第一空挺団の精鋭たち。その野営地に、氏族間抗争で命を狙われている女性が駆け込んだとき、壮絶な撤退戦の幕があがった。圧倒的な数的不利。武器も、土地鑑もない。通信手段も皆無。自然の猛威も牙を剥く。最悪の状況のなか、ついには仲間内での疑心暗鬼まで湧き起こる。なぜここまで激しく攻撃されるのか? なぜ救援が来ないのか? 自衛官は人を殺せるのか? 最注目の作家が、日本の眼前に迫りくる危機を活写しつつ謳いあげる壮大な人間讃歌。

小説『土漠の花』の読みどころをネタバレ覚悟で解説

私がネタバレ覚悟で解説したい小説『土漠の花』の読みどころは大きく3つです。

この小説の読みどころ

  • 戦時下での人命救助・・その意味とは・・
  • 自衛隊員の誇り・・日本人の誇りとは
  • 後方支援、援助活動は危険ではないという政府のたてまえ・・

戦時下での人命救助・・その意味とは・・

急遽助けを求めてきた現地の女性3人を保護し、匿う、これは人道的には正しいことですが、戦闘時に於いてはその女性を追う相手方との戦闘を覚悟しなければなりません。

戦闘は自衛隊の活動目的に逸脱した行為となり、この場合は女性を匿う、保護する米軍を呼ぶ、米軍到着までは何もしない、これが自衛隊としての本来の職務にあたります。

人道的な行為を行うことはできません。しかし、目の前で殺されそうな民間人がいるのに見捨てるという行為ができるものでしょうか・・?

自衛隊員の誇り・・日本人の誇りとは

当然の如く、女性を追う軍事集団と遭遇し、引き渡しを求められる自衛隊員ですが、ここでもあくまで武器使用はできません。

重大な命の危険に遭遇し、かつ先制攻撃を受けてからやっと、やむなく武器の使用ができます。

もとから戦闘地域で命の危険がないわけがないのですが、政治家の言葉遊びのせいで、自衛隊員は軍事集団から先制攻撃を受け、命を落とす隊員が出てしまいます。

ただ、自衛隊として、日本人として、無条件で助けを求めてきた民間人を軍事集団に引き渡せない、そんな思いに突き動かされて彼らは戦いに身を投じていくことになります。

後方支援、援助活動は危険ではないという政府のたてまえ・・

後方支援活動は危険ではない、という政府広報は国内のみに通用する言い分です。

実際に後方支援に出向く地域は戦闘地域です。

政治では戦闘区域ではない、と言いますが、あくまでも今は区域ではないというだけで、戦闘が拡大すればたちまち区域となり、常に命の危険を伴います。

7普通に想像できることです。

ただ派遣される自衛隊はあくまでも武器使用は後手で、かつ重大な危険の際、と言われ違反すれば処罰されてしまいます。

国外の強いて言えば敵方は、自衛隊の後方支援の意味を理解してくれるのでしょうか?撃ちません、という言葉を信じてくれますか?

小説『土漠の花』を読み終わった感想

あくまでもフィクションですが、実際に起こりうる現実だ、という感想を持ちました。

戦闘地域においては、誰かを助ける、命を守るという行動は、自身に降りかかる危険を覚悟しなければならない、ましてや自分の命もかけなければいけないという「当たり前」に気づかされました。

同時に、日本人として古来から伝わる武士道精神のようなものを思い起こさせ、その誇り高さに感銘を受けました。

こうであってほしい、という日本人像を見事に描いてくれています。

小説『土漠の花』で印象に残った名言

私が小説『土漠の花』を読んで特に印象に残った名言です。

「菅原士官」のセリフ

君たちの経験したことは公式には発表されない。もちろん自衛官による戦闘行為など一切なかった。

小説『土漠の花』の評価や口コミ

他の方が小説『土漠の花』を見てどう思われているのか、評価や口コミを調べてみました。

おわりに

私が小説『土漠の花』を読んだ感想や読みどころをネタバレ覚悟で解説してきましたが、「面白い」と感じられた方はぜひ読んでください。

次に読みたいと思っている小説は『槐(えんじゅ)』です。

テロリストとテロリストから学生を守る女性元兵士が活躍する物語ですが、3回繰り返して読むほど面白いというレビューもあるほどですので、次に読むのが楽しみです。







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