小説のレビュー

【ネタバレ注意】小説『蜜蜂と遠雷』のレビュー!小説を見た感想は「この物語を読めば、きっと音楽が好きになる」

東京都にお住いの35歳女性(フリーランス:Webライター)が2021年10月頃に「紙の本」で読んだ小説『蜜蜂と遠雷』のレビューをご紹介します。

小説を見た感想や読みどころをネタバレ覚悟で解説しておりますので、小説を見る前に面白いのか知りたい方、評価や口コミが気になっている方は参考にしてください。

この小説の読みどころ

  • 音楽の神に愛された子
  • かつての天才少女
  • 生活者の音楽

小説『蜜蜂と遠雷』を読もうと思ったきっかけ

国際ピアノコンクールを題材にした小説ということで、私自身が幼いころから音楽をやってきたこともあり、興味を持ちました。

書店でも多く積まれていましたし、書店員の書いたポップにも絶賛のコメントが書かれていたので、さらに気になっていました。

また、作者の恩田陸さんの小説は他にも読んだことがあり、作風が好きだったのでぜひ読んでみたいと思ったこともきっかけです。

映画化もされていました都合が合わず観に行けなかったため、本がゆっくり読める時間ができたタイミングで手に取りました。

小説『蜜蜂と遠雷』の内容

「芳ヶ江国際ピアノコンクール」を舞台とし、それに出場する4人の若者に焦点を当てた青春群像小説です。

それぞれ全く違ったバックグラウンドをもつ4人が、コンクールを通し演奏者として、また人としても成長していく姿を繊細に描いています。

コンクールの第一次予選から第3次予選、本選までの様子や演奏された曲などが細かく描かれています。

いったい誰が優勝するのか、ドキドキしながら実際に観客席で見ているような気持ちになる小説です。

小説『蜜蜂と遠雷』の作品情報

作品情報

  • 出版社:幻冬舎
  • 著者:恩田 陸
  • 定価:本体1,800円+税
  • 発行年月:2016年09月23日
  • ページ数:507ページ
  • ISBN:978-4-3440-3003-9
  • 言語:日本語
  • 公式サイト:https://www.gentosha.co.jp/book/b10300.html

小説『蜜蜂と遠雷』のあらすじ

3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。「ここを制した者は世界最高峰のS国際ピアノコンクールで優勝する」ジンクスがあり近年、覇者である新たな才能の出現は音楽界の事件となっていた。
養蜂家の父とともに各地を転々とし自宅にピアノを持たない少年・風間塵16歳。かつて天才少女として国内外のジュニアコンクールを制覇しCDデビューもしながら13歳のときの母の突然の死去以来、長らくピアノが弾けなかった栄伝亜夜20歳。音大出身だが今は楽器店勤務のサラリーマンでコンクール年齢制限ギリギリの高島明石28歳。完璧な演奏技術と音楽性で優勝候補と目される名門ジュリアード音楽院のマサル・C・レヴィ=アナトール19歳。
彼ら以外にも数多の天才たちが繰り広げる競争という名の自らとの闘い。
第1次から3次予選そして本選を勝ち抜き優勝するのは誰なのか?

小説『蜜蜂と遠雷』の読みどころをネタバレ覚悟で解説

私がネタバレ覚悟で解説したい小説『蜜蜂と遠雷』の読みどころは大きく3つです。

この小説の読みどころ

  • 音楽の神に愛された子
  • かつての天才少女
  • 生活者の音楽

音楽の神に愛された子

参加者の一人である16歳の少年、風間塵のことです。

彼は養蜂家の父と各地を転々としながら暮らしていましたが、ピアノの演奏が大好きで、有名ピアニスト(すでに亡くなった)からも才能を認められていました。

彼の演奏は独創的すぎるがゆえに、コンクールの審査員の中でもたびたび賛否両論が巻き起こります。

しかし彼の演奏は多くの聴衆を魅了し、同じコンクールの参加者にも刺激を与えます。

最終的に彼の音楽はどう評価されるのか、この作品の大きな見どころだと思います。

かつての天才少女

参加者の一人である20歳の栄伝亜夜は、幼いころピアノの天才少女と呼ばれ、数々のステージに立っていました。

しかし、13歳の時に最愛の母が急死したことがきっかけで、ステージに上がることができなくなってしまいます。

このコンクールがラストチャンスと挑みますが、物語の最初の方ではかなりの迷いと自信のない様子が描かれています。

風間塵やかつて幼なじみだったマサルとの出会いを通じ、過去を乗り越え成長していく亜夜の姿もこの作品のみどころです。

生活者の音楽

28歳の高島明石は、普段は楽器店に勤めるサラリーマンで、妻と幼い子供がいます。

年齢制限ぎりぎりでコンクールに挑戦しますが、周りの参加者とのレベルの差に苦しんだり、葛藤する様子が描かれています。

しかし、天才とは違う自分にしかできない「生活者の音楽」を表現するために、仕事の合間を縫い一生懸命練習します。

きっとこの作品を読んだ誰もが心から応援したくなる人物だと思います。

彼がどこまで勝ち進んでいけるか、みどころの一つです。

小説『蜜蜂と遠雷』を読み終わった感想

読んでいると、まるで自分が観客席にいるような、音楽が実際に聞こえてくるような気持ちになります。

また、登場人物が皆魅力的で、自然と感情移入してしまうような物語です。

読み終わった後は音楽を聴きたくなりました。

クラシック好きはもちろん、クラシックを知らない方でもどのような曲を弾いているかがわかりやすく、音楽を楽しめる小説だと思います。

最後までコンクールの勝者は分からないので、誰が優勝するのだろうと予想しながら読むのも楽しいです。

小説『蜜蜂と遠雷』で印象に残った名言

私が小説『蜜蜂と遠雷』を読んで特に印象に残った名言です。

「風間塵」のセリフ

世界はこんなにも音楽に満ちている

小説『蜜蜂と遠雷』の評価や口コミ

他の方が小説『蜜蜂と遠雷』を見てどう思われているのか、評価や口コミを調べてみました。

おわりに

私が小説『蜜蜂と遠雷』を読んだ感想や読みどころをネタバレ覚悟で解説してきましたが、「面白い」と感じられた方はぜひ読んでください。

次に読みたいと思っている小説は『革命前夜』です。

冷戦時代のドイツを舞台に、日本人の音楽家が成長していく物語ですが、第18回大藪春彦賞受賞作でもあるので次に読むのが楽しみです。







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