東京都にお住まいの58歳男性(マスコミ系:フリーライター)が2022年10月頃に「Amazon Prime Video」で視聴した映画『画家と泥棒』のレビューをご紹介します。
映画の感想や見どころをネタバレ覚悟で解説しておりますので、映画を視聴する前に面白さを知りたい方や、評価や口コミが気になる方は参考にしてください。
目次
映画『画家と泥棒』視聴のきっかけ
ツイッターで映画レビューを2年以上行っていますが、時折映画の監督や配給会社から試写のお誘いを頂戴するようになりました。
『画家と泥棒』についても配給会社からオンライン試写のDMがあり、それが視聴のきっかけとなりました。
以前からこの映画の存在は知っており、ドキュメンタリーでありながら劇映画のような魅力があると聞いていました。
最近のドキュメンタリーの優れた作品が多く、興味を持っていたため、適した機会と考えてオンラインで視聴しました。
映画『画家と泥棒』の内容
女性画家とそのモデルとなった男性との友情の物語です。
2人が出会うきっかけは、男性がその画家の絵を店のウィンドウから盗んだことから始まります。
裁判所で犯人と話をした画家は、そこからインスピレーションを得て、彼をモデルに絵を描き始めます。
その犯人は麻薬中毒者で、その半生には様々な事件が蓄積されていました。
画家の方もまた、多くの悩みを抱えており、その点で2人には共感できる要素が意外にも多かったのです。
そのような2人が築いた奇妙な友情の様子が、感動的に描かれています。
作品情報
- 製作国:ノルウェー
- 上映時間:106分
- ジャンル:ドキュメンタリー
- 原題:Kunstneren og tyven
- 公式サイト:https://madegood.com/the-painter-and-the-thief/
映画『画家と泥棒』の見どころを、ネタバレ覚悟で解説
映画『画家と泥棒』の見どころは、大きく3つ存在します。
この映画の見どころ
- 女性画家とその作品を盗んだ泥棒の関係。
- 絵のモデルとなった男のインテリ生活と麻薬依存症。
- 陣と泥棒と、立場の違う画家の負った心の傷。
女性画家とその作品を盗んだ泥棒の関係
店のウィンドウに飾られていた絵が盗まれ、若い女性画家はショックを受けます。
犯人は捕まりますが、その様子に関心を持った画家は、「絵のモデルになってくれませんか?」と犯人に申し入れます。
一見奇妙な提案ですが、この最初の出会いで彼女は何かを感じ取ったのでしょう。
犯人もその申し入れを受け入れ、モデルとして彼女の家に通います。
完成した絵を見た犯人が泣き崩れるシーンは、観ているこちらまで感動します。
絵のモデルとなった男のインテリ生活と麻薬依存症
絵を盗んだ犯人は体中にタトゥーがあり、一見犯罪者の風貌をしていますが、実は若かりし時には真面目に働いていたインテリです。
彼の心の病み始めの原因は、愛情の不足でした。
母親は幼い頃に離婚し、父親は仕事に専念し、幼い彼をほったらかしにしていました。
このような家庭環境が彼の人生に躓きを生じさせ、生活を混乱させます。
麻薬に溺れてしまった彼は、その依存から抜け出そうと奮闘しますが、なかなかうまくいかず、恋人とも別れる結果となります。
立場の違う画家と泥棒の心の傷
作品を盗まれた女性画家は、一見優雅に暮らしているように見えますが、作品が特に売れているわけでもなく、アトリエの家賃も恋人が払っています。
さらに過去の彼氏が彼女に執着し、暴力をふるっていました。
心に深い傷を負った彼女は、現在の恋人との関係にも影響が出ています。
そのような状況で作品を盗んだ犯人との出会いがあり、その荒れた心に対する共感があったのでしょう。
2人の友情は長く続き、互いに支え合う関係になります。
映画『画家と泥棒』を見終わった感想
この作品はあくまでドキュメンタリーで、描かれていることは全て事実です。
しかし、その構成が非常にうまく出来ているので、まるでフィクションの劇映画のような面白さがあります。
画家の作品が盗まれる場面、裁判所で画家と泥棒が出会う場面も偶然記録が残っていて、それが映画に取り入れられています。
画家と泥棒という立場の違う2人の友情も突飛なようでありながら、非常にリアルです。
ドキュメンタリーとフィクションの両方の面白さが共存しています。
映画『画家と泥棒』で印象に残った名言
映画『画家と泥棒』で特に印象に残った名言をご紹介します。
「カール・ベルティル」のセリフ
「覚えていません」
映画『画家と泥棒』の評価や口コミ
他の方が映画『画家と泥棒』を見てどう思われているのか、評価や口コミを調べてみました。
とんでもない映画「#画家と泥棒」を見た
画家が描いた絵画が盗まれる
捕まったヤク中の犯人は絵の行方を覚えてないと供述
画家「あなたをモデルに絵を描かせてほしい」
出来上がった絵を見て犯人号泣ここまで映画始まって20分の出来事
しかもこれ、ドキュメンタリーpic.twitter.com/vygr5XQdNL
— 毎日映画トリビア🎙podcast 深めるシネマ (@eigatrivia) October 14, 2022
絵画を盗まれたことで出会った画家と泥棒が交わした約束。それは画家が捕まった泥棒をモデルに絵を描くこと…Prime Videoでドキュメンタリー映画『画家と泥棒』鑑賞。自滅的な二人が絵画を通して育む友情。自分の絵を見て泣き出す泥棒の姿や互いに向ける優しい眼差しに芸術が持つ力を思い知る。傑作。 pic.twitter.com/TqOHlVkedD
— ISO (@iso_zin_) September 27, 2022
2022年、最も面白かったジャンルは間違いなくドキュメンタリーだった。
1.FLEE
2.画家と泥棒
3.おやすみ、オポチュニティ
4.ファイアー・ オブ・ラブ
5.バビ・ヤール
6.映画はアリスから始まった
7.チェチェンへようこそ ゲイの粛清
8.スタッツ
9.アザー・ミュージック
10.クロティルダの子孫たち pic.twitter.com/YwSt38wlpi— ISO (@iso_zin_) December 31, 2022
U-NEXTで観たノルウェーのドキュメンタリー映画『画家と泥棒』(2020)が凄かった。
ギャラリーから自分の作品を盗んだ犯人の男に惹かれ、彼をモデルに絵を描き始める画家。彼女に描かれることで、次第に自身の人生を見つめ直す男。
同時に男は、彼の闇の部分に執着する画家の中に、彼女の抱える pic.twitter.com/l2AkBmL4Uu— 本屋プラグ📘🕊 (@books_plug) December 8, 2022
みなさんの映画を見た感想が面白いですね!
おわりに
私が映画『画家と泥棒』についての感想や見どころをネタバレ覚悟で解説いたしました。
「面白い」と感じた方は、ぜひご覧ください。
次に観たいと思っている映画は『時計じかけのオレンジ』です。
暴力的な少年が迎える運命を描いたSF