東京都にお住いの40歳女性(サービス系:秘書)が2022年10月頃に「図書館検索」で読んだ小説『みとりねこ』のレビューをご紹介します。
小説を見た感想や読みどころをネタバレ覚悟で解説しておりますので、小説を見る前に面白いのか知りたい方、評価や口コミが気になっている方は参考にしてください。
目次
小説『みとりねこ』を読もうと思ったきっかけ
有川浩(有川ひろ)の小説が好きで、ほとんどの作品は読んでいます。
小説が好きなので、エッセイではない新しい作品を読みたいとチェックをしていたら、新刊が出ていたので読みました。
有川浩さんの小説は語り口が読みやすく、読書が好きな方はもちろん、漫画は好きだけど小説は読まないと言っていた友人に「シアター」(有川浩)を貸したら「小説でこんなにすらすら読めたのは初めて!」と言っていました。
今回の作品はねこが好きな方にも読んでもらいたいです。
小説『みとりねこ』の内容
猫にまつわる短編集で読みやすいです。
それぞれの話がリンクしているのではないですが、初回特典には「シュレーディンガーの猫」に関する付録が付いていて、とても良かったです。
タイトル的に少し切なくなるものもありますが、基本的にはほのぼの、和やかな話です。
笑えるシーンもあり、猫がとても愛しく描かれていました。
暗い話はあまりないので、タイトルから身構えずに読んでもらいたい作品です。
小説『みとりねこ』の作品情報
作品情報
- 出版社:講談社
- 著者:有川ひろ
- 定価:本体1,550円+税
- 発行年月:2021年08月11日
- ページ数:274ページ
- ISBN:978-4-06-524130-1
- 言語:日本語
- 公式サイト:https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000353748
小説『みとりねこ』のあらすじ
猫の浩太は、一家の長男・浩美と生まれたときからずっと一緒。
もう二十歳を超えるけど、年齢を感じさせないピカピカの毛並みがご自慢。
いつも醤油にひたした肉球で、テーブルクロスにハンコをペタペタ。
さて、念入りな肉球ハンコのわけは――?
小説『みとりねこ』の読みどころをネタバレ覚悟で解説
私がネタバレ覚悟で解説したい小説『みとりねこ』の読みどころは大きく3つです。
この小説の読みどころ
- 誰よりも猫は全てを見ている
- 猫が好きなあなた、そうでないあなたにも
- 読んだ後に猫がさらに愛しくなります
誰よりも猫は全てを見ている
人間ではなく、猫の視点で描かれる作品があります。
手(猫の手)を醤油皿につけて、印鑑(猫の肉球スタンプ)の練習をしている猫と、それを取り巻く人間の家族。
猫はどうして印鑑の練習をしているのか。
犬や猫は1年が人間の数年分と言われていますが、人間が15年年齢を重ねる間、猫はどんなふうに思ってどういう気持ちで過ごしているのか、など、猫の視点から人間の生活や時間の過ごし方を見ているところが素敵でした。
印鑑は何に使うのかも猫ならではの視点です。
猫が好きなあなた、そうでないあなたにも
私は犬を飼っているので、猫よりも犬が好きですが、この作品を読んでいる間には猫が見えるような感じがしました。
猫が嫌いという方には無理やりすすめたりはしませんが、猫が好きだったり、嫌いではない方はこの作品を読んでみたら、もっと猫が好きになると思います。
どの作品にもそれぞれ個性のある猫が出てきます。
猫から見たら人間はこんなふうに見えるのかもしれないな、猫はこんなふうに時間の流れを感じているのかもしれないな、と思いました。
読んだ後に猫がさらに愛しくなります
「シュレーディンガーの猫」に出てくる登場人物がどれも好きです。
犬を飼っているので猫を飼ったことはありませんが、猫を子猫から育ててみたいなと思いました。
タイトルから少し切ない話もありますが、笑えるシーンもあるので、猫が好きな方にはとてもおすすめです。
読み終わった後には、猫がさらに可愛く、猫を飼っている人はさらに愛しくなると思います。
私は犬と暮らしていますが、一緒の時間をもっと大切に大事にしようと思いました。
小説『みとりねこ』を読み終わった感想
短編集ということもあって、読みやすく、サクサク読めてしまいます。
私は気づかなかったのですが、歴代の有川作品が好きな方には後日談のような小説も入っていたようです。
もちろん、それを知らなくても楽しめます。
「シュレーディンガーの猫」が私は一番好きでおすすめな話なので、読む順番は決められていない(どこから読んでも大丈夫)なので「シュレーディンガーの猫」だけでも読んでみてもらえたらと思います。
猫が愛しくなります。
小説『みとりねこ』で印象に残った名言
私が小説『みとりねこ』を読んで特に印象に残った名言です。
「短編集の中の一つの作品名」のセリフ
「シュレーディンガーの猫」
小説『みとりねこ』の評価や口コミ
他の方が小説『みとりねこ』を見てどう思われているのか、評価や口コミを調べてみました。
有川ひろさんの『みとりねこ』読了。
どの話も良かったが、特に『みとりねこ』、『シュレーディンガーの猫』の話は良かった🎵#有川ひろ#みとりねこ pic.twitter.com/WZfSWenBAy— 酒呑み燕レーサー (@IKEYAMA1976) November 7, 2022
#みとりねこ /有川ひろ
旅猫リポート外伝と猫と生きる人々の話。旅猫リポートに涙した人全員読んでほしい、どの話もめちゃくちゃ良くて猫と家族の温かさにジンとするんやけど、最後の猫の浩太の話で溢れる涙。そんなに泣く方じゃないんやけど旅猫リポートしかり本作しかりほんまに良い。
— Rita (@55ritaaa) January 3, 2023
#読了 何度目かわかんないけど、何度読んでも泣ける
有川ひろ #みとりねこ pic.twitter.com/5A2zUcZ3VN
— 💜ひしなの♥️🤟 (@hishinano12) October 19, 2022
おわりに
私が小説『みとりねこ』を読んだ感想や読みどころをネタバレ覚悟で解説してきましたが、「面白い」と感じられた方はぜひ読んでください。
次に読みたいと思っている小説は『推し、燃ゆ』です。
芥川賞の受賞作品なので、読みたいと思っています。