愛知県にお住いの42歳女性(マスコミ系:ライター)が2022年5月頃に読んだ『失意の時こそ勇気を-心の雨の日の過ごし方-』のレビューをご紹介します。
本書の概要や内容をわかりやすく要約してまとめておりますので、書籍を読んで学んだことや感想、評価や口コミが気になっている方は参考にしてください。
目次
『失意の時こそ勇気を』を購入したきっかけ
数年前に産後うつが引き金となり、不安障害やパニック障害を発症してしまいました。
その際に今までの人生を振り返ると、心身共に健康で病気に縁もなく、順風満帆でポジティブに過ごしてこれたことに気がつきました。
ここまでの苦しさや挫折の経験がなかったため、心が完全に折れてしまったときにどのように過ごしていいのか分からず困っていました。
たまたま立ち寄った書店でこの本を見かけ、タイトルに惹きつけられました。
私がいま悩んでいることへの解答がこの本にはあるのだと思い、出会いに不思議な縁を感じて購入しました。
『失意の時こそ勇気を』の概要
天気には晴れの日もあれば雨や嵐や曇りもあります。
この本では人間の心を天気に例えて、前向きで元気いっぱいな晴れの日があれば、ネガティブな気持ちになったりマイナスな感情に押し潰されそうな雨の日もあって当たり前と書かれています。
そんな気持ちが雨の日を肯定して、そんな日の過ごし方を具体的かつ優しく教えてくれる本です。
晴れの日の過ごし方があれば雨の日にしかできない過ごし方もあり、天気と同じで雨にもきちんと役割があり大切なことに気付かされる一冊です。
『失意の時こそ勇気を』の基本情報
基本情報
- 出版社:コスモスライブラリー
- 著者:岩井俊憲
- 定価:本体1,500円+税
- 発行年月:2013年4月1日
- ページ数:189ページ
- ISBN:4434178806
- 言語:日本語
- 公式サイト:http://www.kosmos-lby.com/books/shosai130.html
『失意の時こそ勇気を』の目次
目次
- 第一章 人生の晴れの日、雨の日
- 第二章 心の雨の日を過ごした人たち
- 第三章 二毛作の人生を生きる
- 第四章 心の雨の日を過ごす五つの知恵
- 第五章 真の楽観主義、そして勇気を
『失意の時こそ勇気を』のYouTube(ユーチューブ)
『失意の時こそ勇気を』についてYouTube(ユーチューブ)でわかりやすく解説してくれている動画がないか調べてみました。
「大杉潤のyoutubeビジネススクール」の「【第110回】アドラー心理学が教える「心の雨の日の過ごし方」」がわかりやすくまとめられていたので、動画で見たい方はおすすめです。
『失意の時こそ勇気を』から学んだことの要約とまとめ
『失意の時こそ勇気を』から私が学んだポイントは大きく3つの内容です。
私が学んだこと
- 自分に起きることのメッセージ
- 「苦」に勝つのは感謝の心
- 変えられることと変えられないことを見極めよう
心が雨の日に、無理やり晴れの日と同じように元気いっぱいアクティブに動くことは良くありません。
昔の人も「晴耕雨読」という言葉に従い、晴れたら畑を耕し、雨の日は家で読書を楽しんだものですから、雨の日は頑張らずに充電のときと考え、雨の日にしかできないリフレッシュや休息をしましょう。
いつか晴れの日は必ず訪れるので、そのときに向けて心身共に充電をしておくときが雨の日の役割です。
いつもアクセル全開ではどんなにタフな人だって力尽きてしまいますので、自然の流れに身を任せることも大切です。
雨の日は自分の身体や心としっかり向き合い労ってあげましょう。
自分に起きることのメッセージ
人間には自分に起きることからのメッセージを聴き取る能力が大切です。
自分の体や周囲の物事に必ず何かしらのサインが現れますが、例えば頭痛・不眠・風邪・疲労・左遷・別れ・奇跡などカタチはさまざまです。
そのサインを敏感に感じ取り「今、自分に何が問われているのか?」を自問することで物事を自然と受け入れられるようになります。
良いことも悪いことも自分に起きることはベストなことだと認識し、置かれた状況に対して将来に希望を持ちながらベストな選択をすることが大切です。
「苦」に勝つのは感謝の心
人間に生まれてきた以上は老いることも病むことも死ぬことも、すべては思い通りにはなりません。
私たちが生きていく過程でもさまざまな困難や苦痛に出合いますが、生きている限り私たちが出合うありとあらゆる「苦」はコントロールできず、自分ではどうにもならないのが現実です。
そんなどうしようもない心の雨の日の中でも、感謝の気持ちは心を晴れやかにします。
人生最大の雨といえば死ですが、そんな死を間近にしても感謝の表現は物語のフィナーレを劇的に変え、複雑な人間関係のもつれた糸を解きほぐす作用をもたらすだけでなく、本人がこの世を去っても遺る者たちの絆の維持や向上にも繋がるのです。
変えられることと変えられないことを見極めよう
私たちの人生には、変えられるものと変えられないものがあります。
例えば今食べるメニューや自分の気持ちや未来は変えられますが、天気や相手の気持ちや過去は変えられません。
自分に降りかかる出来事は変えられませんが、その出来事をどう捉えてどう取り組むかは自分で変えることができます。
間違って変えることができるものを変えないでいることは成長や向上に繋がらず、逆に変えることができないことを変えようととすれば無理が生じ、心身の健康を害したり人間関係が破綻するでしょう。
大切なことは変えることのできないものを受け入れる平静な心と、変えることのできるものを変える勇気、そしてそれらを見分ける知恵なのです。
『失意の時こそ勇気を』の感想
全体的に人の心に寄り添うような優しい文章で、読んでいるだけでまず癒されました。
私はずっと順風満帆に楽しく前向きに今まで生きてこられたおかげで、あまり挫折や苦しさを知りませんでしたが、それは自分の環境がたまたま良かっただけで、一度状況が悪くなるとすぐに心が折れてしまい、ネガティブで鬱屈した気持ちに毎日囚われていたら死にたくなるほどまで自分を追い込んでいました。
それは私が、人間は常にポジティブで明るく、毎日を有意義に生きなければならないと思い込んでいたからで、そうなれない自分を責めていたのです。
この本に出会い、自分が悪いわけではなく、今は状況が悪くそんな日もあると受け入れられるようになりました。
あの時この本と出会えて良かったです。
『失意の時こそ勇気を』の評価や口コミ
他の方が『失意の時こそ勇気を』を読んでどう思われているのか、評価や口コミを調べてみました。
本が届いてからすぐに読み始め、読後すぐにこのレビューを書いています。
この本に出会えたことに感謝します。
まず読後の感想ですが、とても地に足のついた感じというか、安心感を頂きました。
自分の持っていた勇気という言葉の概念が変わりました。
自分を肯定し、他者を信頼し、貢献したいという気持ちが自分の中で熟したときに
無理やりにではなくて、静かな勇気が湧きだしてくる、という気がします。
ささやかに、少しずつですが、この本から頂いた力を信じて行動していきます。
Amazonの口コミ
人生を振り返れば、私にも「失意の時・喪失の時代」がありました。「陽の時」から、いきなり、「陰の時」に移行し、あまりにも激しい荒波に、どっぷりとのみ込まれました。ネガティブな感情のまま、長い光の見えないトンネルを彷徨っていたことを思い出します。『失意の時こそ勇気を ― 心の雨の日の過ごし方』の書こそ、私が長らく求めていた書であると直感したのです。
著者、岩井氏は、アドラー心理学をもとに、現在、「勇気の伝道師」として活躍されています。実は、35歳の時に、人生で大切な3つの絆、「仕事」、「家族」、そして「財産」をいっぺんに失うという、どん底の体験をしています。陰陽の「陰」を「心の雨の日」にたとえ、「心の雨の日」をどのように過ごしたらよいかについて触れ、「真の楽観主義」の立場で、困難を克服する勇気をもって「心の雨の日」を生き抜く、力強いメッセージと5つの知恵が綴られています。
Amazonの口コミ
私が、この本を読んで一番感じたことは、人生には、誰にでも悪い時もいい時も(陰陽の時も)ある。でも、その時々の考え方・捉え方一つで、ここまで楽に豊かに生きることができるのか、ということです。
それは、陰の時代を、特に陽の時代のあとに訪れた、大切な3つの絆(仕事・家庭・財産)を喪失した暴風雨のような強烈な陰の時代を経験した筆者が、悲しみ、もがき苦しむ中で乗り越え得た知恵が、今の筆者を支えていること・あの時があったからこそ大切な今がある、と、今あるものすべてに感謝を抱き、大きな力に変えることができているから。とても深くて大きな人間力みたいなものを感じました。
私は、思春期に自尊心を傷つけられ、その人を許せない気持ちがありましたが、本の中のライフラインを記入し人生を振り返ってみることで、その人のおかげで。。。と、・だからこそ・育った部分に目を向けることができました。辛かった過去を乗り越えた自分によく耐えて頑張ったね!と寄り添うことができ、感謝の気持ちが芽生えた嬉しい瞬間でした。
変えられないことを受け止める平静な心。という言葉も、頑張って前向きに生きなくては!という私の余分な力をごっそり削ぎ落としてくれたように感じ、楽になりました。
最後にある、あなたの雨の日の体験は、あなただけのものではありません。この言葉に集約されているように、筆者は、雨の日の経験で得た勇気を胸に、日本の豊かで明るい未来のために日々歩んでおり、今までの私自身の人生を愛おしみ、前に進む勇気をいただけた大切な本となりました。
Amazonの口コミ
みなさん本書を読んで学んだことが多いみたいですね!
おわりに
自然の流れに身を任せ、頑張る日とあえて頑張らない日をつくるようになりました。
それまでは例え身体や心がしんどくても毎日全力で頑張るタイプでした。
明るくポジティブな自分が好きでしたが、裏を返せば落ち込んだりクヨクヨ悩んでいる自分が嫌いで受け入れられませんでした。
今はネガティブで頑張らない日の自分も受け入れつつあり、そうやってしばらくグダグダ立ち止まって過ごしていても、この本に書いてあった通り必ず晴れの日がやってくることも実感しました。
そのとき充電していたパワーを使って頑張るようになり、生活にメリハリがでたように感じます。