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【書評】『認知症世界の歩き方』のレビュー!書籍を読んだ感想は「認知症の人には世界がこう見えているのだということが知れた」

埼玉県にお住いの32歳女性(医療・福祉系:看護師)が2022年4月頃に読んだ『認知症世界の歩き方』のレビューをご紹介します。

本書の概要や内容をわかりやすく要約してまとめておりますので、書籍を読んで学んだことや感想、評価や口コミが気になっている方は参考にしてください。

この本から学べるポイント

  • 認知症は毎日新しい出来事の連続で混乱しやすい
  • 本人や周囲の人々が認知症について正しく知ることは認知症生活を楽しむことに繋がる
  • 認知症介護は予定をこなすことよりも、ストレスなく過ごせることのほうが大切である

『認知症世界の歩き方』を購入したきっかけ

医療関係で働いているため、認知症の方々と関わることが多くありました。

これまでにも認知症の本はいくつか読んできましたが、そのほとんどが援助者(スタッフや家族)がどのように対応すればよいのかといった内容でした。

この本は実際に認知症患者から聞いた話を参考に作られたものであり、体験談も多く掲載されていたので購入しました。

また、表紙のデザインや見出しのタイトルにも惹かれ、「ミステリーバス」「温泉七変化」など、どのような話が書かれているのか興味がそそられる内容であったのも購入の決め手となりました。

候補に挙げていた書籍1:『マンガでわかる! 認知症の人が見ている世界』

『認知症世界の歩き方』の概要

認知症について書かれた本です。

なかなか理解してもらえずに困っていた認知症の方々の体験談をもとに、認知症の方がどのような気持ちで生活しているのか、周囲の方はどのような対応をすれば良かったのかが書かれています。

また、どの部分が障害されると、どのようなことができなくなるのかについても詳しく書かれています。

認知症の人はなぜ人の顔が分からなくなってしまうのか、自分のしたことがなぜわからなくなってしまうのか、大好きだったお風呂になぜ入りたくなくなるのかといった認知症あるある話がでてきます。

『認知症世界の歩き方』の基本情報

基本情報

  • 出版社:ライツ社
  • 著者:筧 裕介
  • 定価:本体1,900円+税
  • 発行年月:2021年09月15日
  • ページ数:264ページ
  • ISBN:978-4-9090-4432-7
  • 言語:日本語
  • 公式サイト:https://wrl.co.jp/2021/08/27/ninchisho/

『認知症世界の歩き方』の目次

目次

  • Part1 認知症世界の歩き方
    • STORY1-STORY4〈記憶のトラブル〉
    • STORY5-STORY8〈五感のトラブル〉
    • STORY9-STORY11〈時間・空間認識のトラブル〉
    • STORY12-STORY13〈注意・手続きのトラブル〉
  • Part2 「旅のガイド」
    • 1. DEPART 新しい旅へ踏み出す
    • 2. TEAM UP 旅の仲間を作る
    • 3. ARRANGE 旅の支度を整える
    • 4. ENJOY 旅路を楽しむ
    • 5. RESET ひと休みする
    • 6. PASS ON 思いを伝える

『認知症世界の歩き方』のYouTube(ユーチューブ)

『認知症世界の歩き方』についてYouTube(ユーチューブ)でわかりやすく解説してくれている動画がないか調べてみました。

残念ながら本書を紹介しているYouTubeチャンネルはなかったため、本ブログにて要点をまとめてお伝えできればと思います。

『認知症世界の歩き方』から学んだことの要約とまとめ

『認知症世界の歩き方』から私が学んだポイントは大きく3つの内容です。

私が学んだこと

  • 認知症は毎日新しい出来事の連続で混乱しやすい
  • 本人や周囲の人々が認知症について正しく知ることは認知症生活を楽しむことに繋がる
  • 認知症介護は予定をこなすことよりも、ストレスなく過ごせることのほうが大切である

認知症に関わるすべての人に読んでいただきたい本です。

内容は難しくなく、旅行記のように話が進んでいくのでテンポよく読み進めることができます。

自宅にいるのに帰りたいという、同じものを何度も買ってきてしまう、お風呂に入りたがらないなど、認知症の方と接していてよく出会う場面について、その原因や対処法が書かれています。

認知症の人はこんな思いで過ごしていたのかと知ることもできます。認知症について知りたいという方の入門書です。

認知症は毎日新しい出来事の連続で混乱しやすい

認知症の方は新しいことを覚えるのが苦手です。

その原因として、言葉のもつ意味や複数の単語の組み合わせが理解できなかったり、自分の考えがうまく表すことができなくなるからです。

また、場合によって伝えたい意味をあらわす言葉が出てこないこともあります。

そのようなときは、意味がすぐに理解できるように目印をつけたり、写真を貼ったり、導線がわかるように矢印の形にテープを貼ったりすることも効果的です。

その場合、複雑にならないように注意する必要があります。

本人や周囲の人々が認知症について正しく知ることは認知症生活を楽しむことに繋がる

夕方になると自分の家にいるのに「家に帰りたい」という方がいます。

話を聞くと、「子供が帰ってくる、食事を作らないと」と話すことが多いです。

認知症は長期記憶は障害されにくいため、過去に住んでいた自宅の記憶を強く思い出してしまい、現在住んでいる家と記憶が混ざってしまいます。

そのような状態のときに、「ここが家だよ」と言うと余計に興奮してしまいます。

そのようなときは、車に乗って気分転換をしたりして気を逸らすことで落ち着くことが多いです。

認知症介護は予定をこなすことよりも、ストレスなく過ごせることのほうが大切である

認知症の症状はひとりひとり違います。

相談をすることは認知症の世界で生きることの第一歩です。

今は専門職だけでなく、ピアサポートや認知症カフェといった認知症当事者が主体となって行う活動もあります。

今の自分ができることは前向きに楽しみ、出来ないことは誰かの力を借りて楽しく生活が送れるようにしていくことが大切です。

これまでの人生で培ってきた得意なこと、好きなことを家族や友人、専門職の人たちに伝えてみましょう。

生きがいや役割を持つということは前向きに生きることに繋がります。

『認知症世界の歩き方』の感想

これまでは、援助者視点の本が多く、あまり納得のいかない内容のものが多くありました。

この本は、認知症当事者の人たちの思いが詰まっており、認知症の人の思いをしっかりと知ることができました。

ただ、体験談を書くのではなく、旅行記のような話の展開も斬新で楽しく読み進めることができました。

また、イラストも豊富で文字も大きめなので読書が苦手という方でも読みやすいのではないかと思いました。

認知症にかかわる多くの方に読んでもらいたいなと思います。

『認知症世界の歩き方』の評価や口コミ

他の方が『認知症世界の歩き方』を読んでどう思われているのか、評価や口コミを調べてみました。

みなさん本書を読んで学んだことが多いみたいですね!

おわりに

医療関係の仕事をしているため、認知症の方と接することは多いです。

以前はどうしてもイライラしてしまうこともありましたが、この本を読んで、認知症の方の思いを知ることができ、少しだけ気持ちにゆとりを持つことができました。

また、事前にどのように対処すればよいのかもわかるため、目印をつけたり、声掛けの仕方を工夫したりと、少しでも認知症の方が安心して生活できる環境づくりができるようになったのではないかと思います。

次に読みたいと思っている本は『ゼロから始める文章教室』です。

昔から文章を書くことに対して苦手意識がありました。

SNSでつぶやいたり、仕事で文章を書く機会が多くあります。そんな中で、言葉の言い回しや文章構成、見やすい資料の作り方など文章術を学んでいきたいと思います







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