熊本県にお住いの22歳女性(フリーライター)が2022年9月頃に読んだ『依存メンタルを力に変えるレッスン』のレビューをご紹介します。
本書の概要や内容をわかりやすく要約してまとめておりますので、書籍を読んで学んだことや感想、評価や口コミが気になっている方は参考にしてください。
目次
『依存メンタルを力に変えるレッスン』を購入したきっかけ
私には推している声優さんがいます。
しかし、最近の生活があまりにもその人中心に回っているように感じていました。
その人の出るイベントやグッズなどにお金をかけすぎているのではないだろうかと悩んでいました。
そんななか、「依存」をテーマとする本作に出会い、「病気としての依存」と「病気ではない依存」の違いや、依存メンタルとの付き合い方を学べると知り、購入しました。
また、私自身が躁うつ病のためメンタル本を読むのが好きだからというのも理由の一つです。
『依存メンタルを力に変えるレッスン』の概要
本作では依存を以下の3つに分類しています。
夢中になるレベルを自分でコントロールできて、やる気や活力につながる依存を「いい依存」、夢中になっているものに振り回され、困ってもやめられない依存を「ダメ依存」、やめるには医療などの他者の介入を必要とするほど、自分では制御不能な依存を「依存症(病気)」としています。(p8の1~5行目より引用)
本作では、「いい依存にハマって毎日をちょっと幸せに生きるコツ」「ダメ依存にハマりかけてしまったらそれをどう捨てていけばいいのか」などを説明しています。(p12の11~12行目より引用)
『依存メンタルを力に変えるレッスン』の基本情報
基本情報
- 出版社:大和書房
- 著者:バク@精神科医
- 定価:本体1,400円+税
- 発行年月:2022年07月21日
- ページ数:264ページ
- ISBN:9784479761617
- 言語:日本語
- 公式サイト:https://www.daiwashobo.co.jp/book/b606389.html
『依存メンタルを力に変えるレッスン』の目次
目次
- 第1章 依存ってなんですか?――依存のきほんについて、バク先生に聞いてみた
- 第2章 身近なものへの依存のかたち――どこまでが「いい依存」? どこからが「ダメ依存」?
- コラム 生きていくうえで、何とともに生きるかを考える
- 第3章 他者からの依存を知ろう――心を搾取されずに自分を守る方法
- 第4章 依存と向き合う、乗りこなす――依存への応用力を身につけるには
『依存メンタルを力に変えるレッスン』のYouTube(ユーチューブ)
『依存メンタルを力に変えるレッスン』についてYouTube(ユーチューブ)でわかりやすく解説してくれている動画がないか調べてみました。
いくつか紹介しているYouTubeチャンネルはありましたが、残念ながら内容がおすすめできるものではなくあまり参考にならなそうでした。
そのため、本ブログにて要点をまとめてお伝えできればと思います。
『依存メンタルを力に変えるレッスン』から学んだことの要約とまとめ
『依存メンタルを力に変えるレッスン』から私が学んだポイントは大きく3つの内容です。
私が学んだこと
- 行きすぎた利他的行動は自分を傷つけてしまう
- 買うべきものを買えなくなってしまうのは、節約へのダメ依存
- 「いい依存」の一例は、資格取得。
「依存とは何か」から始まり、仕事や恋愛などに依存していくメカニズムや、「いい依存」のやり方、「ダメ依存」からの抜け出し方などが精神科医である著者の目線から書かれています。
依存といっても依存症患者向けに書かれた本というわけではなく、「病気ではないけれど依存してしまっているものって誰にでもあるよね。どう付き合っていけばいいかな?」というテーマで書かれています。
1章では、依存とは何かについて書かれています。
2章では、仕事や恋愛、環境など、身近なものへの依存の仕方の紹介と対処法が書かれています。
3章では、他者から心を搾取されずに自分を守る方法が書かれています。
4章では、自分が今抱えているダメ依存に気づくための方法や、気づいた上でどうするか、また、いい依存先の見つけ方について書かれています。
行きすぎた利他的行動は自分を傷つけてしまう
誰かに利他的な行為をするには共感する能力が必要になります。
しかし、相手の大変さの度合いがあまりにもひどいとき、この共感する心が暴走することがあります。
その結果、「この人たちが大変なのに、自分はこんなに恵まれている」という方向に思考が飛んでいき、間違った罪悪感に心が奪われてしまうということがしばしば起こります。
大きな災害や、戦争などが起こると、特にこのような罪悪感にとらわれる人が増えます。(p162より引用)
買うべきものを買えなくなってしまうのは、節約へのダメ依存
買い物は必要なものを購入し、その結果「自分で自分を大切にできている」と感じられる環境を整えるためにも必要な行動です。
つまり、必要最低限の買い物をすることも自分へのケアとして大切なお金の使い道です。
ここでケチになりすぎても、逆にお金を使いすぎても、コントロール不能なダメ依存を生みかねません。(p170より引用)
節約のために、電気代やガス代など、必要最低限の買い物まで制約し始めると、心を病んでしまうことがあります。
「いい依存」の一例は、資格取得。
依存先も考え方も、そして備えもたくさんあるほうがトラブルや困りごとが起こった際に様々な対応ができるようになります。
いい依存先の例として資格取得が挙げられます。
資格取得は、かかるお金や時間、難易度を自分で選択できる趣味であるという点で、いい依存先といえます。
たとえ不合格になったとしても、勉強した分の知識が身につき、その後の仕事やプライベートでの雑談などに役立ちます。(p240.241より引用)
私は資格取得に対して、時間も労力もかかるからあまり楽しくなさそうだという印象を持っていましたが、本作を読んで資格取得はいい依存先なのだと納得できました。
『依存メンタルを力に変えるレッスン』の感想
私自身が躁うつ病患者なので、メンタル関連本を読むのが好きです。
そして本作では私も共感できるようなエピソードが多かったです。
例えば利他的行動の話では、「世界中の貧困家庭の人々は大変な思いをしているのに、自分はこんなに恵まれていていいのか。
彼らのために何か行動しないといけないのでは?」と考えることが私もよくあります。
また、将来への不安から過度な節約をしたくなることもあります。
このように共感できる点があったので読んでいて楽しかったです。
また、利他的行動の件も節約の件も、私の場合は抑うつの影響が大きかったのだろうと気付かされました。
自分の病気としっかり向き合っていきたいと改めて思いました。
『依存メンタルを力に変えるレッスン』の評価や口コミ
他の方が『依存メンタルを力に変えるレッスン』を読んでどう思われているのか、評価や口コミを調べてみました。
今、バク先生@DrYumekuiBakuの「依存メンタルを力に変えるレッスン」を読んでます。薬やお酒だけでなく、推しや家族なども依存しすぎると、悪い方向に進みます。昨日のツイートにも関係しますが、ひとつにガッツリ依存するのではなく、いい依存先をいくつか持つことが大切。とてもタメになる本ですよ。 pic.twitter.com/IGrCTvD9bS
— わび (@Japanese_hare) July 30, 2022
依存メンタルを力に変えるレッスン/バク@ 精神科医#読了
ピンときて購入。人を含む生物は何かへの依存なしには生きられない。依存には、いい依存・悪い依存・依存症(病気)がある。いい依存は人生を歩む上での杖となる。沢山のいい依存先を探すと良い。報酬系や神経伝達物質の話が面白かった。 pic.twitter.com/3KUbxMgYGA
— Lota @読書垢 (@Lota00017111) August 27, 2022
『依存メンタルを力に変えるレッスン』バク@精神科医
読了!依存について知りたくて買ってみたけど本当に良かった。精神系の本あれこれ読んでいるけど、この本は誰にでもお勧めしやすい&読みやすいので素晴らしい。依存について基礎知識はあるので、個人的には特に第4章が良かったな。— 裏庭 (@111_611) September 24, 2022
みなさん本書を読んで学んだことが多いみたいですね!
おわりに
自分がいま恵まれているということに対して間違った罪悪感を持つ必要はないとわかりましたし、節約も生活に最低限必要な部分は節約しすぎないように気をつけようと思いました。
また、こういった思考と自分の病気とは決して無関係ではないだろうと考察できました。
そして、これから「自分は今ダメ依存にハマってないか?」と検討したいときには、またこの本を開きたいと思いました。
自分がいま依存している推し声優さんや推しアニメとも、ほどほどの距離を保ちながら楽しんでいけそうだと自信がつきました。